オバマの麻薬問題担当長官は?
2008年11月24日(月)
大統領に選出されたオバマが下す最も重要な選択の一つに影響を与える機会がやってきました。メディアによれば、彼は共和党の下院議員ジェームズ・ラムスタッド(ミネソタ州第3地区選出)を麻薬問題担当長官にするとのことです。理由は簡単に理解できるもので、彼はアルコール中毒からの回復途中にあり、薬物中毒治療へのアクセスの増加を一貫してサポートしてきた実績があるからです。しかしながら、彼はいまだにこの30年間失敗を繰り返してきた罰則的ドラッグウオー政策に多分に執着している人物でもあります。
例をあげれば、彼は医療大麻について5回も反対票を投じていますし、HIV感染の広がりを減少させるための消毒済み注射針の支給についても3回反対票を投じています。彼の同僚たちはクラックコカインと通常のパウダーコカインとの間の罰則規定の格差是正を含む罰則規定の改革を支持しているのに対し、ラムスタッドはこの問題に未だ立ち上がろうとはしていません。
言い換えれば、彼はオバマが我が国の麻薬政策にもたらすと述べた"change"(変化)にコミットするようには思われません。
オバマは皆さんの声を聞く必要があり、彼のサイトからその声を届け、改革を前進させる人物をオバマが選択するよう働きかけましょう。
ドラッグポリシーアライアンスでは、我々の新しい麻薬問題担当長官は、以下の規準に従って選出されるべきであると考えます。
●実証的証拠に基づく政策を成立させ支持しているかどうか。ONDCP(全米麻薬撲滅対策室)は政治やイデオロギーではなく科学に基づく政策決定を行うべきである。
●薬物使用と罰則的法律の両者によって生じる有害性を取り除くことに取り組むかどうか。我々は合衆国の麻薬政策に新たな基本線を設ける必要があると考える。
●薬物の使用を健康問題ととらえるか、もしくは犯罪問題と捉えるか。前バルティモア市長のカート・シュモーク氏の言葉を引用すれば、我々が必要なのは公衆衛生問題の専門家であり、軍人や警察官ではない。
●議論および研究調査を奨励するかどうか。我々が必要なのは、オープンマインドですべての代替的政策を考慮することを厭わない麻薬担当長官である。
●刑務所に拘禁されている暴力を伴わない薬物事犯数の減少に取り組むかどうか。我々の新たな次の麻薬担当長官は罰則規定の大幅な改革に取り組むべきである。
オバマ氏が誰を麻薬問題担当長官に選出するかは、すべての人々に影響を与えうる事柄です。DPAはその決定に影響を与えるため日々取り組んでいるが、皆さんの助けが必要です。オバマ氏に、マリファナに関する法律の改革、注射針の入手、および拘禁に代わる治療をサポートする担当長官を選出して欲しいと考えているのを伝えましょう。
Sincerely,
Bill Piper
Director, National Affairs
Drug Policy Alliance Network
転載元:
Drug Policy Alliance Network: Alternatives to Marijuana Prohibition and the Drug War
Obama's Drug Czar? Monday, November 24, 2008
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