第52会期国連麻薬委員会に日本政府が提出して採択された決議「不正目的のための大麻種子の使用に関するあらゆる側面の探求(Exploration of all aspects related to the use of cannabis seeds for illicit purposes)」のTHC訳を掲載します。
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第52会期国連麻薬委員会に日本政府が提出して採択された決議、「不正目的のための大麻種子の使用に関するあらゆる側面の探求(Exploration of all aspects related to the use of cannabis seeds for illicit purposes)」について、全文を日本語で公開するよう外務省の国際組織犯罪室と政務三役に要望書を送付したが、その対応について、国際組織犯罪室のご担当に確認した。この件は日本語への「翻訳はしないことになりました」とのこと。
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第52会期国連麻薬委員会に日本政府が提出して採択された決議、「不正目的のための大麻種子の使用に関するあらゆる側面の探求(Exploration of all aspects related to the use of cannabis seeds for illicit purposes)」は、日本語で公開されておらず、外務省のサイトで提出の事実が簡単に報告されているだけだ。この決議を提出したのは、わが国で大麻種子が社会的に問題視されている現状を受けてことだと思われる。そうであれば、あるいはいずれにしても、日本政府として国連に提出し、採択された決議について、行政は日本国民に日本語でその全文を説明し、報告する責務がある。
そこで、同決議文を日本語で公表するよう、外務大臣、同副大臣、同政務官の個人事務所宛てに要望書を送付し、それぞれの秘書に電話で趣旨を説明し、対応をお願いした。また、外務省の担当部署、総合外交政策局国際組織犯罪室にも同じ要望書を送付した。どのように対応して頂けるのか、引き続きフォローしたい。
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明日のロフトのトークイベントで話す内容を整理しているところですが、大麻取締法違憲論裁判で分かったこと、厚労省や麻薬防止センターのウソとデタラメのほか、今後の展望についても私見を語りたいと思っています。
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3月11日から20日までウイーンで開催される第52会期国連麻薬委員会で、日本政府はどのような姿勢で臨むのか、昨日、内閣府への電話取材に続けて、外務省の国際組織犯罪室に電話で聞いた。
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昨日、外務省にも電話取材を行いました。昨年の第50会期国連麻薬委員会では、日本はアルゼンチンと共同で「薬物取締機関の情報収集活動等捜査活動を支援し、薬物情勢を分析するための薬物分類及び成分分析の活用に関する決議案」を提出し、無投票で採択されていますが、今年3月の第51会期においては、日本政府として決議案を出すことはなかったそうです。
第51会期国連麻薬委員会に、日本政府からは、外務省のほか、厚生労働省と警察庁の担当者が参加したとのこと。昨年のレポートは外務省のサイトに掲載されていますが、本年のレポートは特に出していないので、国連麻薬委員会のウェブを参照してほしいそうです。
参照:第50会期国連麻薬委員会について 平成19年4月/外務省
参照:国連麻薬委員会 The Commission on Narcotic Drugs (CND)
内閣府の薬物乱用対策推進本部の関係では、今年6月に「新5カ年戦略」が期限を迎えており、その総括について、本部長である総理大臣が出席しての会議はまだ開催されていないそうですが、事務方のレベルでは、情報の交換と共有が図られているとのこと。
日本政府は薬物に対する厳罰政策を採用していますが、ハームリダクション政策の必要性については検討されていないようです。外務省からもそのような意見は出していないとのこと。個別の薬物情報に関しては、大麻の場合、大麻取締法を所管する厚生労働省が窓口であると、外務省の担当者に改めて確認しました。
他の多くの政策同様、薬物政策についても、実質的に素案を作っているのは事務方たる各省庁なので、大麻に関する扱いについては、厚生労働省を質す必要があることを改めて認識しました。
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ちょっと前のことだが、麻薬委員会の件などについて、1月22日に外務省に電話取材した。対応されたのは昨年の第50会期にも出席された女性担当官だった。以下、録音からの書き起こしを抜粋。(「し」は白坂、「担」は担当官氏)
し「お忙しいところすいません。私、大麻取締法被害者センター代表の白坂と申しまして、大麻政策の見直しを求めて活動している者なんですけれども、3月に国連麻薬委員会がありますよね?それについての外務省の政策的な対応についてお話を伺いたくて電話をしたんですけれども」
担「今年の3月の麻薬委員会ですか?」
し「はい。昨年の第50会期の麻薬委員会で日本政府はアルゼンチンと共同で決議案を出して採択されてますよね?」
担「ええ、はい」
し「3月の麻薬委員会でも何か同じように日本政府として決議案などを提出する予定はあるでしょうか?」
担「今まさに検討を進めているところなんですけれども、現時点ではまだ決議案などを提出するという決定には至っておりません」
し「そうですか。昨年の50会期の麻薬委員会で日本とアメリカがハームリダクション政策に反対したというレポートを読んだんですけれども・・」
担「そういうレポートが出てるんですか?」
し「あ、それは外務省のレポートではなくてNGOのレポートですけれども」
担「へえ、そうなんですか。ちょっと私の方ではそのようなレポートを知らないんですけれども、どちらが作っているものですか」
し「HIV関係のNGOです。サイトで見たんですけれども、そのようなことはなかったです?」
担「えー、特に会期の中ではハームリダクションはテーマになっていなかったと思うんですけれども」
し「ああそうなんですか?じゃレポートが間違ってるのかな。日本政府がハームリダクションに反対しているということはないんですか?」
担「それはハームリダクションという概念自体を否定するということはないと思うんですけれども」
し「昨年はどなたが出席されたんでしょう?」
担「私が出席しましたが、ただ非常に大きな会議でして、会議もいくつか並行して行われておりまして、私が対応した範囲ではハームリダクションの話というのは出てこなかったんですね」
し「あと警察庁からも代表の方が参加されてますね?」
担「そうですね、各省から」
し「今年の3月の会議には外務省からと警察庁からも参加されるんですか?」
担「そうですね」
し「厚生労働省なんかも絡んでるんですか?」
担「そうですね]
し「じゃ厚労省からも担当の方が出席されるんでしょうか?」
担「そうですね、おそらくそういうことになるんだと思います。まだ出席のお返事とかはもらってないんですけれども、国内の関係省庁さんの方には出席の照会をかけさせて頂いております」
し「まだ出席される方ははっきりしていないですか?」
担「ええ、まだ回答は頂いていないです」
し「そうですか、そのとりまとめは外務省が行うということでよろしいわけですか?」
担「そうですね、はい」
し「ハームリダクションについては外務省ではなくて別の所が担当されているということでしょうか?」
担「まあハームリダクション担当省というのはないんですけれども(笑)」
し「昨年の麻薬委員会で日本政府がハームリダクションに反対しているというレポートを読んだものですから、どういう理由で反対しているのかと思いまして」
担「そうですね、ハームリダクションについては国際的にも賛否両論の立場がありますよね。ハームリダクションの政策を導入することによって、効果的な何らかの社会的な成果が得られると判断できる国についてはハームリダクションを実施すればいいですが、必ずしもハームリダクションというのは全世界的に実施する必要のある政策なのかということについては慎重な検討が必要ということが日本の立場ですけれども、基本的には日本はゼロトレランスの政策を良しとして、そのおかげで効果的な薬物政策が行われているというふうに認識しています」
し「私は大麻政策を見直してほしいという観点から活動してるんですが、覚せい剤の場合など、使用だけで逮捕されてしまうので、中毒者が逮捕を恐れて病院に行けず、治療を受けられずに、意識が錯乱しちゃった人が刃物を振り回して凶悪な犯罪が起きてしまうことなどもありますよね?」
担「はい」
し「そのような場合にまず逮捕ありきではなくて、まず治療を受けることができる政策であれば凶悪な犯罪を未然に防ぐことができると思うんですけれども」
担「そのような点については国内では外務省というより、法務省なり警察庁さんなりが所管している事項になると思いますので、そのお考えについて特段外務省の方からコメントすることはできないんですけれども」
し「そうですか。それでは3月の麻薬委員会にどなたが出席されるかというのはいつ頃分かるでしょう?」
担「えーと、ちょっとまだわからないですね」
し「外務省が窓口になっていることは間違いないのですね?」
担「ええ、国連側への登録などは外務省を通じて行っております」
し「それと、これも外務省管轄ではないかと思いますが、海外などでは大麻が産業的に利用されていますよね?」
担「ああ、そうですか、まあ産業目的ということであれば条約の対象外ですので、産業目的ということであれば問題はないのかと思いますが」
し「いや、ところが日本の場合は厚労省が薬物として意味のない大麻まで栽培の許可を出さないので麻の産業が育たないんですよね。GHQに大麻取締法を押し付けられたまま、そのまんまなので」
担「はあ・・・」
し「ヨーロッパなんかでも自動車の部材に大麻が利用されていたり、建材に利用されていたりするんですけれども、日本の場合はもう全く薬物として意味のない大麻まで突然変異するかもしれないといった理由で取り締まり一方なんですよね。そういったことについて外務省としてはどうお考えですか?」
担「まあ、それは、、、わが国の薬物政策にとって必要な政策であると判断するのであれば、特段それは条約に違反する行為ではありませんし・・・」
し「条約に違反する行為ではないかもしれませんけど、大麻を産業的に活性化させるという、大麻産業の点からは大きなマイナスだと思いません?」
担「大麻産業の活性化ですか?まあ、ちょっと、それはあのー、よく分からない、それはちょっと、特にあのー(笑)、特にお答えすることができないんですけれども(笑)」
し「(笑)まあ外務省に聞くことじゃないんですけどね、私も分かってて聞いてるんですけど。厚生労働省を何とかしもらえませんか、外務省の方で」
担「いやー、ハハハハ」
し「厚生労働省は完全に腐ってますよ」
担「ああそうですか(笑)」
し「そうですよ、腐ってますよ」
担「いやー、あはははは」
し「ハイ確かに腐ってますとは答えられないでしょうけど(笑)。・・・ではまた麻薬委員会への出席者の確認とか、私達の要望書の提出などについてご連絡させて頂きますので、うっとうしいナーとお感じかもしれませんけど、よろしくお願いいたします」
担「はい」
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外務省との対話コーナー。下記の記事リストからどうぞ。
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