医療マニュアルはどこに?

医療ユーザーのウイード・テスト

ハーレム日報
アンナルーラ・モルデシー
2003年9月9日

医師の処方箋で薬局からメディウイード、つまりカナビス・フロ・シム18が利用できるようになってから1週間が過ぎた。どこでもまだ配布は順調ではないようだ。薬局にはこの商品に関するマニュアルや知識はない。59才のヘレン・ウェーバーさんと47才のデェービット・ファン・ハードさんの二人のユーザー体験からそれを確かめてみた。ウイードだけではなく、器具に対しても保健がおりるかどうかは明瞭になっていない。今回は特にハーレム日報のために、ヘレンとデェービットにはそれぞれ5グラムずつをテストしてもらった。コストは全部で76.11ユーロだった。

ヘレン・ウェーバーさんは59才で外傷性ジストロフィー、リウマチ、骨粗鬆症を患っている。彼女は自転車運転中に牧草地に落ちて下肢に損傷を負った。 「それが原因で外傷性ジストロフィーになってしまったのです。この病気についてはここ数年で知られるようになったものです。筋肉の先端が劣化します。私の場合はいつも痛みがあるのですが、胃に負担がかかりすぎるので鎮痛剤はできるだけ使わないようにしています。」

ハーレム日報の要請に応じて、彼女にはデェービットと自分の分の10グラムのメディウイードを注文してもらった。 「私自身はもう何年も前からウイリー・ウォーテルのウイードを吸っています。特別のカードを持っていて、風車の前のコーヒーショップで割引いてもらっています。そこでは10グラムで35ユーロで、普通のお客さんの半額です。最初に訪れた患者さんは非常に詳しく説明してもらえます。初めは慎重に行い1回3分の1グラムからにするように言われます。どのように使ったらよいのか、吸ったらよいのかバターに混ぜたらいいのかも教えてくれます。ウイリー・ウォーテルにはウイードを粉にする特別の器具もあって食べ物に簡単に使えます。ウイードを使う前に必要なことはすべて知ることができます。このような知識がなければ、多く使い過ぎたりして気分が悪くなったりめまいがしたりして、うまくいかないかもしれません。」

薬局での体験はヘレンにとっては奇妙なものだった。 「先週の水曜日にパーク薬局に医者の処方箋をもって行きました。結果はウイードが入荷するまで二日待つことになりました。取りに行くとただ渡されただけでした。説明やマニュアルもありません。それどころか薬局の店員に人たち全員がどのように使うのか知りたがっていました。みんなが見たいといっていました。においを嗅いでみた人は自分には害にならないかと聞いてきたほどでした。」

信じられないといった様子でヘレンは 「オランダ政府はこの計画の立ち上げのために長い間準備をしてきたはずですが、薬局では全く何も知らないのです。」 と述べた。ウイードは上質でヘレンはそれを吸ってみせた。 「私はベテランのユーザーですから、どのようにしてジョイントを巻けばよいのか知っていました。フィルターの使い方や手巻き用のシャグ・タバコは使わずに乾いたシガレットを使ったほうがよいことなども知っていました。また、特別のローリング・ペイパーも必要ですが、どれも薬局にはありません。私はここがコーヒーショップではないことを理解しました。それにしてももう少し揃えたらと思います。」

「普段はジョイントにはほんの少ししかウイードを入れません。ときどき吸うだけですが、寝る前に吸うのが理想的です。とても良く眠れます。痛みがひどいので足にかけたシーツですら耐えられなくなることもあります。痛みが限界になったときウイードを使うと少し良くなります。私はウイードを本当に薦めます。でも十分に注意して時間をかけて取組むべきだというのが私のアドバイスです。」   彼女のメディウイードはまだ保健の対象にはなっていないので、もう薬局に行くつもりはないと言う。 「請求書が出されたときはショックでした。10グラムのウイードが76.11ユーロもしたんです。ウイリー・ウォーテルで特別カードを使えば半分で済みますし、優遇してもらえます。」


デェービット・ヴァン・ハードさんは現在47才だが、25年以上前に視神経の感染症と診断された。彼はまた悪い併発症も患っている。さらに加えて7年前からは多発性硬化症と診断され苦しんでいる。

「発病後は結局入院ということになりました。それ以前はきちんと歩くこともできず、酔っぱらいみたいでした。足は鎖につながれたようで、視野はぼやけ、どんどん悪くなっていきました。」 病院では多発性硬化症と診断された。 「この病気は神経系をやられるのです。神経の孤立層がダメになってきます。この病気の問題は、診断は出来るのですが原因がわからず、従って対応する医薬品もないことなのです。」

このためにデェービットはどのような医薬品も使うことが難しいが、膀胱の筋肉を緩和する薬は使っている。 「私はかなり早いの進行性の多発性硬化症で、急速に悪化しています。」

家にいるときには電動式車椅子を使っているが、外出するときにはスクータ型の車椅子であちこちを移動している。一日中けいれんしていて、しばしば何時間も筋肉が引きつりぱなしになる。それぞれの筋肉は独立して引きつる。すでに下半身を動かすことはできなくなっていて、朝晩のベットにはケア・ホームの人に介護してもらっている。とくに引きつけのストレスが原因となって痛みにも襲われる。 「けいれんが少しずつせり上がってくるのが分かります。そして何時間も続くのです。疲れ果てとても苦しいです。」

ハーレム日報は彼にもメディウイードのテストをお願いした。 「悲しいことに使うためのマニュアルが付いていませんでした。新しいものなので薬局も持っていなかったのです。ウイードをどのように使えばいいのかを知るためにウイリー・ウォーテルのコーヒーショップでマニュアルを手に入れました。ハーブ・バターなんかも作れるんです。ウイードは実際に植物の先っぽを乾かしたもので茶色ぽい灰色をしていました。それからティーを作って金曜の晩に飲みました。午後にお湯を沸かして、ウイードを入れて、THCを吸収するようにバターを一塊り加えました。夜になってそれをお茶にして飲みました。ハーブ・ティーのような味がしましたが、とても独特な味でした。そのあとベッドにいったのですがすぐにリラックスしているのを感じました。少しウトウトしましたがストーンするほどではありませんでした。もっともティーでは精神作用のある成分は十分ではありませんからそうならなかったのです。このことは20才になる息子から教えてもらいました。友達から聞いたそうです。」

不幸にしてデェービットは電話のベルでウトウトから起こされてしまった。 「邪魔されないようにすべきでした。それ以外のときにティーを飲んでも何も感じることは出来ませんでした。」


保健会社シルバー・クロスの広報によると、会社はウイードに対して寛容政策を取っており、多発性硬化症の患者は神経科の医師の書類があれば保健の対象になる。他の病気に関してはまず健康相の助言を待つことにしているという。現在、病院資材関係の委員会が報告書を取りまとめている。


http://www.hempcity.net/cannabisshops/news/news30092003/index.html