EUのシンクタンク

国連のドラッグ政策を激しく非難

Source: NORML
Pub date: March 25, 2004
Title: EU Think Tank Slams Global Drug Fight
http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=5992


先週、国連麻薬委員会の第47回会合がオーストリアのウィーンで開らかれたが、それに合わせて開催された シンポジュウム で、ヨーロッパ基金ネットワーク (Network of European Foundations, NEF)賢者委員会と世界に拠点を持つ国際シンクタンクの センリス・カウンシル (The Senlis Council)の代表者たちが、国連の支援するドラッグ禁止政策を非難するスピーチを行った。

講演者たちからは、刑事法に基づいたドラッグ禁止政策の執行がドラッグ関連の犯罪に油をそそぎ、世界の安全を脅かし、テロリストに資金源を提供していると批判する主張が相次いだ。

以前にイギリスのコロンビア大使を務めたNEFのサー・キース・モリス氏は、「刑事法によるドラッグ禁止システムは機能していないにもかかわらず、国連の中では議論すること自体がタブーになっている」 と語っている。

インターポールの元事務局長だったレイモンド・ケンドール氏は、「国連は抑圧的な法執行アプローチを止めて、害削減にもとどいたアプローチに転換しなければならない」 と主張している。

「国連は1998年に自ら目標を掲げて、2008年までにドラッグフリーの世界を実現すると約束したが、その期限までの中間点にある現在では以前よりもドラッグが増えており、現実に国連の主張は破綻している。」

2002年にカナダの上院委員会を率いて16才以上のカナビス使用を認める勧告を出したピエール・クラウド・ノルリン上院議員は、「ドラッグフリーな社会は人類の長い歴史の中に存在したこともなく、近い将来にも出現することはない……遅かれ早かれ、世界の国々の政府は、その透明性と誠実さに立ち帰り、この政策が巨大な誤りであったことに気づくに違いない」 と語っている。

シンポジュウムではこの他にも、カナダ・ドラッグ政策ファウンデェーション のユージン・オスカペラ氏やポルトガルのドラッグ政策の責任者だったビタリーノ・カナス議員、ブラジルで反ドラッグの国務を担当するパウロ・ロベルト将軍などが講演を行っている。