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オランダのコーヒーショップ離れ
Source: The Independent
Pub date: Saturday, March 5, 2005
Subj: Amsterdam falls out of love with coffee shops as liberal stance on drugs
begins to crumble
Author: Jason Bennetto, Crime Correspondent
Web: http://news.independent.co.uk/europe/story.jsp?story=616967
Contact: letters@independent.co.uk
アムステルダムは、ドラッグに対するリベラルなスタンスを覆してコーヒーショップに引導をわたそうとしている。
マイカル・ベリングや仲間たちは、過去18年間にわたりアムステルダムの木調に内装したコーヒショップCafe De Kuilでホワイト・ウイドウやブルーベリーといったカナビスを提供してきた。お客さんたちは、ほんの5ユーロ程度で、フランク・ザッパからモーツアルトまでいろいろな音楽を楽しみながらジョイントを吸いビールを飲むことができる。
50歳になる政治活動家でオーナーのベリングは「私のコーヒーショップのやり方は、最高品質のグラスやマリファナを提供してみんなをハッピーにすることです」という。
しかし、オランダのコーヒーショップ・システムはいま脅威にさらされている。ドラッグの専門家で政府の相談役を担っている人物のひとりによれば、カナビスを扱うコーヒーショップやカフェバーは5年以内に絶滅するという。
カナビスを扱う店はピーク時には1500軒もあっが今では半数の750軒に減ってきている。また、オランダの市町村でコーヒーショップがあるのは5分の1に過ぎず、それも先細りしてきている。連立政権や知事たちによる保守的な政策やダッチ・アプローチを非難する他のEU諸国の圧力のもとで厳しい取締りも強く求められてきた。
こうした情勢の変化は、最近、国連からも報告されている。国連の一機関である国際麻薬取締機構(INCB)の年次報告書には、オランダ政府が「カナビス政策に対して決定的で重大な変更」を通知してきた、と述べている。それによると、オランダ政府は、ドラッグ・ツーリズムや街中の闇販売やカナビスの栽培やコーヒーショップに対して強い態度でのぞむことを約束しており、「オランダ政府は、コーヒーショップが国家全体のドラッグ政策の信頼を傷つけている、と指摘している」と書かれている。
INCB総裁のハミド・ゴデスは「オランダのカナビス政策には決定的に重要な変更がなされ、今では従来のように、カナビスには害がなくコヒーショップも非難の対象にはならない、などとは言わなくなった」、という。
対策の一つとして、リンブルグ州ではドイツやベルギー国境越しにやってくるツーリストとの取引きを止めさせるためにコーヒーショップでの外国人との売買を禁止する事前テストが計画さている。また、禁止対象にする効果の強いカナビスに対する調査も行われて、さらに、警察は自宅で栽培する人たちにも的を絞っている。
コーヒーショップの法律は1975年に導入されたが、込み入っており、多くの人がナンセンスだと考えている。カナビスの使用は違法ではないが、所持は禁止されている。だが30グラム以下では起訴されない。18歳以上ならだれでもコーヒーショップで5グラムまでカナビスを買うことができて、店も500グラムまで在庫することができる。しかしショップは法を執行を回避するために違法な多量の仕入れは別の場所で行っておいて、店にはその都度補充している。
コーヒーショップ支持者たちは、店がなくなればドラッグ取引きや栽培は地下にもぐって犯罪組織の手にわたってしまうことを恐れている。
オランダ政府にドラッグ政策を指南している独立系コンサルタント、オウガスト・デ・ルーアは「変化はアメリカ人やブリュセルやEUの連中の影響でもたらされたものですが、オランダのアプローチは非常に実理的です」と指摘している。
「ここ4年間に変化の兆しが見え、より保守的な傾向がでてきました。コーヒーショップに対する規制はいっそう厳しくなり、警察のチェックも頻繁に行われ、規則違反にも厳格になりました。コーヒーショップを自分の町で禁止する首長も増えています。私はこの先4、5年でオランダにはコーヒーショップがなくなっていると思っています。」 加えて 「今は保守系の政権ですが、右だとか左だとかいうわけでもありません。モラルの問題なのです。時代の流れです。」
だが、コーヒーショップ・オーナーのベリングはコーヒーショップの崩壊という話には動じていない。「すべて政府のレトリックに過ぎません。EUのうるさ方をなだめているだけなのです。私は信じませんよ。」
法律はどうなっているか。
イギリス:カナビスはBクラスからCクラスへ格下げされ、ほとんどのケースで少量の所持では逮捕されなくなった。しかし警察は逮捕する権限も依然保持している。通常、ドラッグは没収され、ユーザーには警告が与えられる。所持の最高刑は5年から2年に緩和されている。
オランダ:コーヒーショップでのカナビスの少量販売は理論的には違法だが、ドラッグの使用は罪にはならない。30グラム未満の所持は軽犯罪でユーザーは起訴されないが、30グラム以上は刑事犯罪の対象になる。
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