ノル緊急報告
From Nol van Schaik

医療マリファナ配布事業中止へ

オランダ政府

Source: De Telegraaf.
Subj: Project for distributing medical marihuana failed
Pub date: Friday, March 18, 2005.
By: our parliamentary redaction
Translation: Nol van Schaik.

オランダ・ハーグ発。厚生大臣ホガーホーストはソフトドラッグの医療利用向け配布を中止する意向を示した。

カナビスはガンなどに苦しむ患者の痛みを緩和すると考えられているが、昨日、オランダ下院で行われた議論で大臣は、医師たちがドラッグの効き目を信頼していないとしてメデウィードを処方するのが困難だ、と述べた。その一番の理由として、厚生省の監督下で生産されている医療向けカナビスが精神病のような厄介な副作用があることをあげている。

さらに、中止する理由として、カナビスを安価に供給しているコーヒーショップとの競争もあげている。「だが、競争状態が好転するとは思えない」と述べ、大臣はこの問題に対する最終決定を夏以降に出すとしている。

また、ホガーホースト厚生大臣(自由民主党VVD、連立第2党)は、マースリヒト・リーアス市長のソフトドラッグの生産と流通を合法化する案を一蹴した。大臣によれば、合法化は安全なウイードの価格の高騰を招くので、低品質のソフトドラッグが巨大な市場を形成することになってしまう、と言う。

しかしながら、キリスト教民主連盟CDA(連立第1党)の市長であるリーアスは、リンブルグ州では現在のソフトドラッグの生産や流通に対する監視が十分できない非合法の状態が日常の生活を圧迫している、との見方をしている。


●ノル・ファン・シャイクのコメント
ホガーホースト大臣は負け犬に過ぎない。 彼は「安全」な政府のウイードが精神病を起こし、医者が治療効果を信用していない、と主張し、コーヒーショップが「競争相手」だと言っている。

ホガーホースト大臣よ。もし、あなたが高品質のバッズを生産できる人を採用し、病人たちに他の医薬品と同じように全額補助すれば、あなたは何千もの患者さんたちに感謝される。実際、政府がライセンスした生産者は巨額の投資を行っても、実験室のようなところからは低品質のウイードしか供給できないことはあなたにも判っているはず。

当然、そうした投資は医薬品の小売価格にも多大な影響をあたえる。薬局では1グラムあたり8〜9ユーロもするが、コーヒーショップのマリファナはもっと安い。さらにほとんどのコーヒーショップでは政府の医療カナビスには保険が適応されないことを知っており、自分の店の患者さんたちには25〜50%のディスカウントもしている。

コーヒーショップは競争しているわけではない。政府のように流通マージンを考えたりせず、ただ、貧しい病気の人たちに品質のよいメディウイードを低価格で供給したいだけなのだ。

つまり、大臣、コーヒーショップからの競争など全くないのですよ。コーヒーショップは病気や貧困の世話をするという政府が本来やるべき仕事を代行しているに過ぎないのだから。もし、良質のバッズを全額補助で病人たちに提供してくれるのであれば、私のところの患者さん130人には近くの薬局にいってもらえる。

これは、代替案を試そうともせず止めてしまうというオランダ政治の典型的な見本だ。

ノル・ファン・シャイク
医療カナビス・アクション・グループ(ACM)共同設立者
1996年よりメディウイードを供給