From Hempire Cafe

カナビス法見直に反対

イギリス警察高官

Source: Nick Allen, The Scotsman
Pub date: 20 May, 05
Subj: Cannabis Law Should Not Be Reversed Says Police Chief
Web: http://www.thehempire.com/pm/comments/P/3630_0_1_0/


イギリスの警察高官イワン・ブレア氏が本日の会見で、カナビスを再びもとのB分類に戻すべきではなく、少量のドラッグ所持に対しては逮捕や起訴は行わず、決められた罰金と警告書を発行するほうが望ましい、とする見方を語った。

チャールス・クラーク内務相は、今年の初め、カナビスの長期使用が精神の病気を引き起こすという新たな医学研究報告を受けて、政府が前年決定したカナビスのB分類からC分類へのダウングレードを見直すべきかどうかを薬物乱用諮問委員会に意見を求めている。

また、5月の総選挙の投票直前にトニー・ブレア首相は、カナビスが 「言われているほど無害ではない」 という緊急報告が出てきたので、C分類へのダウングレードの決定を見直すと語っていた。

しかし、イワン氏は、「私の意見とすれば、ロンドンでは現状を維持すべきで、もし変更すれば、首都圏警察は罰金による処理ができなくなって、際めて困難な状態に陥ることになってしまいます。」 と述べた。

「カナビスの密輸入に対する厳重な捜査は継続しますが」 と強調しながらも 「少量のカナビスを扱うことは警察にとって時間の浪費にしかなりません。法廷も警察中央研究所(CPS)もこの問題に対しては失敗を繰り返しています。」 「警察官にとってもそのようなことに時間を費やしても何の得点にもならないのです。法廷も研究所も何も評価してくれません。」

イワン氏は、どの程度の罰金を想定しているかは語らなかったが、現在では、飲酒による乱暴や万引き、未成年へのアルコール販売などは80ポンドの罰金、公共の場所での飲酒や鉄道の無賃乗車、未成年の飲酒、ごみの不法投棄などに対しては50ポンドの罰金になっている。(1ホンドは約200円)

また、クラーク内務相は委員会に、高濃度のTHCを含むカナビスを別分類にして通常のものと2段階にすべきかを諮問しているが、イワン氏はこれにも反対する考えを示した。

内務相は委員会にあてた書簡で、「オランダ政府が高濃度カナビスに特別の関心を寄せ、ある一定以上の濃度のカナビスを強いランクに分類すべきか模索しているのを承知している。」 と述べているが、これに対してイワン氏は 「効力による2段階分類はしないように強く主張するつもりです。現実的ではありませんから。」 と語った。

カナビスのC分類 (ステロイドや抗鬱剤などと同じ分類) へのダウングレードは、クラーク内務相の前任だったデイビッド・ブランケットによって導入されて昨年の初めから発効し、現在では少量の所持はもはや普通では逮捕されないことになっている。警察は、学校の近隣での喫煙など悪質な場合を除き、形式的な警告とカナビスの押収で違反者に対応するように指示を受けている。