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スイスの新ドラッグ政策

連邦薬物委員会が提言

Source: Swissinfo.org
Pub date: 24 May, 05
Subj: Panel says Switzerland needs new drugs policy
Web: http://www.thehempire.com/pm/more/A3645_0_1_0_M/


スイスの連邦薬物委員会は、違法ドラッグと同様にアルコールやタバコも一体化したもっと説得力のあるドラッグ政策を採用すべきだ、と発表した。

先日提出された報告書によると、政府に対して 「精神活性薬全般を考慮した」 新しい戦略を基本に据えるように要請し、「われわれは、薬物を道徳的規律で判断することを止め、もっと現実に対応して振舞う必要かある。」 とフランシス・フォン・デル・リンデ委員長は語った。

報告書は、アルコールやタバコも含めすべてのドラッグに、予防、治療、害の軽減、法執行、の 「4本柱政策」 で対応する時期にきている、と結論している。ドラッグ関連問題の解決に向けた4本柱アプローチという概念は1990年代の初頭から発展してきた。

委員会によると、法律はまず最初に、自由に使用できる薬物と禁止する薬物を協調的に分離する必要があり、それはまた、現状のように同類の副作用の薬物を法的に別々に扱うようなことはしないと保証するものでなければならない、としている。


カナビス

現行のカナビスの法律は1975年にまで遡るが、昨年、カナビスを非犯罪化するという政府の提案は国会で否決され、これで容認的なドラッグ政策は2度にわたって反対される事態になっっている。

内務相パスカル・コーチピンは、委員会の報告書と10の提言を歓迎する意向を示し、「ドラッグの害に対して、違法ドラッグかタバコかアルコールか医薬品かによって個別に対応するのではなく、包括的に挑むほうかよい、という委員会の革新的なアプローチ」 を称賛している。

最近の国連の報告書によると、スイスにおいては、カナビス、アンフェタミン、コカインの消費が増加しいる。成人の3分の1がカナビスを喫煙しているが、この率はヨーロッパで最も高い。


飲酒

今月の初め、アルコールと薬物中毒研究所は、スイスでは100万人近くが4日に1回は酒を飲んでおりアルコール過剰になっている、と警告している。

研究所長マイケル・グラフは、アルコールとタバコを違法ドラッグと同じように扱うべきだという委員会の勧告を歓迎し、「とてもよいニュースです。これまでも予防の分野では同じようなアプローチが採られてきました。」

「しかし、アルコールやタバコがカナビスなどと同じ精神作用物質だと認めることは、政治的にはタブーを破らなければならないわけで、とても勇気のいることです。」 と語っている。