From Hempire Cafe

医療カナビスの弁護を却下

イギリス控訴院

Source: Newswire
Pub date: 27 May, 05
Subj: Medical necessity defence overruled
Web: http://www.thehempire.com/pm/comments/P/3658_0_1_0/


慢性的な痛みの緩和にカナビスを実質に合法使用しようとする試みが控訴院によって拒絶された。

たとえ違法であっても 「より深刻な禍を避けるために必要な場合は、罪にならず、正当化されるべき」 行為であり、激しい痛みの緩和にC分類のドラッグであるカナビスを使用したり提供したりした人達には 「必要性の弁解(the defence of necessity)」 が適用されるべきだ、という主張に対して、三人の裁判官はそれを退ける裁定を下した。

弁護側は、従来使われてきた鎮痛剤に比べてカナビスのほうがより効果的であり、代替療法として人命を脅かすような深刻な副作用もない、と訴えたが、裁判官たちは、必要性の弁解とは 「身体に対する差し迫った危険」 を避けるために違法な行動をするといった場合に限定されるべきで、カナビスはそれに相当しないと判定した。

訴えを却下されたのは、ランカスター・マーケットレーゼン在住のバリー・クオリー(38)、イプスイッチ在住のリア・ウエルズ(53)、西ヨークシャー・シプリー在住のグラハム・ケニー(25)、さらにロンドン在住のアンソニー・テイラー(54)とメイ・ポ・リー(28)の各氏。全員がドラッグの所持や密輸の罪に問われ、罰金と社会奉仕、あるいは執行猶予付き収監の判決を受けた。

裁判官は、また、深刻な痛みに苦しむ犠牲者たちに供給する目的でドラッグを所持に関して無罪を訴えていた北ウエールズ在住のジェフリー・ディチフィールド医師に対しても、必要性の弁護は適用できないと判決を下した。しかし、現在、この判決をもとにした有罪宣告は行われていない。



裁判所が何と言おうとも

私は、それでも吸い続ける

Source: The Lincolnshire Echo
Pub date: 30 May, 05
Subj: I'll smoke cannabis despite what courts say
Web: http://www.thehempire.com/pm/comments/P/3666_0_1_0/


身体障害を抱える3児の父が、違法ドラッグを使用する理由を正当化できないという控訴院の判決にもかかわらず、痛みの緩和のためにカナビスを吸い続けると宣言した。 昨年の秋に両足を膝下切断で失って痛みと幻想肢に苦しむバリー・クオリーさんは、カナビスが痛みを解放してくれる唯一の方法だ、と語っている。

先のロンドン控訴院で3人の裁判官は、カナビスの栽培の罪には相当しないというクオリーさんの訴えを、他の5人の同様の件とともに棄却し、判決のなかで、旧コモンローの 「必要性の弁解」 はカナビス使用の弁護には適用できないと裁定した。

マーケットレーゼン近郊のニュートフトに住むクオリーさん(38)は、2002年11月9日に警察の家宅捜査を受け、自分用に栽培していたカナビスの植物を発見されて起訴されていたが、有罪を宣告され、執行猶予付きの4ヶ月の懲役刑を受けた。さらに控訴院の判決待ちだった下級裁判所でのカナビス所持に対する別の裁判にも直面している。

しかし、クオリーさんは、どのような判決を受けてもカナビスの使用を止めることはないと決意を表明し、「それが、結局、刑務所行きになったなら刑務所に入ります。」 と語っている。「私は、毎日24時間ジョイントを吸っているわけではありません。義足を外した夕方に吸うだけです。それが、関節や筋肉や神経の痛みを和らげてくれるのです。」

「その他の問題は、通常の医薬品を使うとグッタリしてしまうことです。私は3人の子持のシングル・ファーザーですが、そのうち二人は身体障害者です。もし私が薬で寝込んでしまったら、彼らを危険に晒らすことになってしまいます。」 「法が、慢性的な苦しみをカナビスで癒している人々の必要性よりも、政治的な側面を重視していることには心から残念でしかたありません。」

現在、イギリスの最高裁にあたる上院上訴委員会がクオリーさんの件を審議することが計画されている。

カナビス合法化連合のスポークスマン、ドン・バーナード氏は 「判決には驚いていませんが、分別のある3人の裁判官がこのような馬鹿げた判決しか出せないことに困惑しています。」 と述べ、「われわれは、今、明確なルールを作り、医学的必要性からカナビスを所持・栽培・入手するのに弁護が要るような状態そのものを改めるべきです。これは、上院上訴委員会が審議すべき課題です。」

「それと並行して、政府は、シートベルトが苦しい身障者への装着を免除しているのと同様に、カナビスを使っている深刻な患者に対する免除を検討すべきだと考えます。」

「いずれにしても、陪審員になった人は有罪評決をしなくてもよいという権利を持っているのですから、その任にあたる陪審員たちに対しては、被告が医療目的でカナビスを使い真実を語っていると信じられるならば、みなさんは法を変えることもできるのだ、と進言したい。」

審査開始の決定の発表会見で、上院上訴委員会のマンス裁判官は、カナビスの医療必要性に対して幅ひろい弁護を認め、罪状には 「陪審が法と相容れないような前向きな解釈できるようにして、執行当局の見解より優先させるようにしたい。」 と語っている。