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2006年1月26日


カリフォルニア、郡執政部が州の医療マリファナ法に無益な挑戦
カナダ当局、医療カナビス患者をアメリカに強制送還
カナビスにはつわりを緩和する働きがある



●カリフォルニア、郡執政部が州の医療マリファナ法に無益な挑戦
2006年1月26日 - アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ発

サンディエゴ郡とサンバーナディーノ郡の郡執政部(役所)は、医療マリファナ患者に認可IDカードを発行する任務を遵守しようとせず、連邦規制薬物法がカリフィルニアで10年続いている医療マリファナ法を空文化すべきだと州地方裁判所に訴えている。

薬物規制法の見直しを求めている団体、例えば、アメリカ市民自由ユニオン(ACLU)サンディエゴ支部、ドラッグ・ポリシー・アライアンス (DPA)、アメリカン・セーフアクセス(ASA)などは、訴訟には利益がなく、郡執政部が 「法執行上の理由からではなく、政治的な動機から訴えている」 と主張して、裁判に関与する許可を求めている。

「過去10年間に、医療マリファナ法をもつ10の州政府ばかりか連邦政府のどの機関からも、州の医療マリファナ法が規制薬物法(CSA)や単一条約によって空文化されるなどという主張は出されていない。」 と郡執政部にあてた書簡でACLUは述べている。

「確かに、カリフォルニアのようなマリファナの医療利用を認めた州においても、連邦政府は特定の範囲で連邦マリファナ法を執行できるが、連邦法が州の医療マリファナ法を空文化するわけではない。」

カリフォルニア州顧問法律事務所(Legislative Counsel of California)が提出した過去の報告書では、認可された医療マリファナ患者が州による逮捕や起訴を免除している州法は、「州法の目的とする犯罪から医療マリファナを別扱いにして積極的な制裁措置は取らないようにしているに過ぎず」、連邦法で空文化されるものではない、と確認している。

「カリフォルニア州顧問法律事務所はこの問題を検証して、215条例(医療マリファナ法)が連邦法とは正面から対立するものではない、と結論を出している。」 とNORMLの法律顧問キース・ストロープは語り、「一部の当局者が根拠のない法精神にも劣る戦いに納税者の税金を浪費することは恥ずべき行為だ。」 と非難している。

最近の電話による世論調査によると、サンディエゴの有権者の78%が裁判に反対しており、67%が州の医療マリファナ法を支持している。
For more information, please contact Keith Stroup, NORML Legal Counsel, at (202) 483-5500.

Source:  http://norml.org/index.cfm?Group_ID=6795


●カナダ当局、医療カナビス患者をアメリカに強制送還
2006年1月26日 - カナダ・ブリテッシュコロンビア州バンクーバー発

カリフォルニア州知事選挙に立候補したこともあるスティーブ・クービーは、カナダ入国管理省の退去命令によって今日アメリカに送還される予定になっている。ひとたびアメリカに戻ればドラッグ関連の罪で4ヵ月の服役に処せられる可能性が大きい。彼は、1999年、カリフォルニア州プレーサー郡の自宅でマリファナの強制捜査をうけた。

クービーと妻と2人の娘たちは2001年からカナダで暮らしているが、クービーは、褐色細胞腫として知られる非常に稀な副腎癌に似た病気の治療のためにカナダ連邦当局からカナビスの使用許可を得ていた。彼は、1980年代に初めから、この病気に対処するためにカナビスだけを使ってきたが、この種の病気では最も生存期間が長い一人とされている。

クービーと支援者たちは、アメリカで服役中に医療カナビスの使用が拒絶されて、病気を抑えておくことができなくなることを恐れている。それにもかかわらず、カナダ当局は、投獄と医療カナビスの使用不許可が健康状態を著しく損なうと訴えた彼の難民申請を拒否した。

カルフォルニアNORMLのデール・ゲールリンガー代表は、クービーを送還するというカナダ政府の決定を厳しく非難している。「法を手段にしたスティーブ・クービーへの国境越しの迫害は、ドラッグ弾圧国家の恐るべき魔の手と強権を物語っています。プレイサー郡の関係者たちが、クービーを投獄しカナビスを剥奪したならば、彼の健康を危険に陥れるばかりか、彼ら自身もまた取返しのつかないリスクを犯すことになり法的責任を問われることになります。」 と警告している。
For more information, contact Dale Gieringer, California NORML Coordinator, at (415) 563-5858 or visit: http://www.marijuananews.com

Source:  http://norml.org/index.cfm?Group_ID=6796


●カナビスにはつわりを緩和する働きがある
2006年1月26日 - カナダ・ブリテッシュコロンビア州ビクトリア発

臨床治療ジャーナル誌(Complementary Therapies in Clinical Practice)の最新号に掲載された調査データよると、つわりに悩む女性たちはカナビスによって症状を和らげていると語っている。

調査は匿名で行われたが、医療カナビスを利用している84人の女性のうち79人が妊娠を経験し、そのうち36人(46%)は、つわりに伴う吐き気や嘔吐、食欲不審などの症状に対処するためにカナビスを使ったと述べている。

「妊娠に限ってみれは、つわりの吐き気や嘔吐の治療に使っていた妊婦の92%は、カナビスが「極めて有効」あるいは「有効」だったと答えています。」 著者たちはこう結論して、「われわれの研究は、激しい吐き気や嘔吐に悩む妊婦に対するカナビス治療のさらなる調査に有用性があることを示唆しています。」

これまで行われた研究では、妊娠中の胎児に与える影響については相反する結果が報告されている。母親のタバコの喫煙、飲酒、カナビスの使用について調べた、
最新の2006年の神経行動学レビュー誌(Neuroscience and Behavioral Reviews)では、「多量のカナビスにさらされた」 胎児でも、誕生3年後にはネガティブな神経行動学的な影響はほとんど見られないと報告している。
For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at (202) 483-5500.

Full text of the study, "Survey of medicinal cannabis use among childbearing women," is available in the current issue of Complementary Therapies in Clinical Practice or online at: http://safeaccess.ca/research/cannabis_nausea2006.pdf

Source:  http://norml.org/index.cfm?Group_ID=6797