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2006年2月16日


マリファナ所持での逮捕がドラッグ戦争を煽っている
カナビノイドが心筋細胞を保護する
カナビノイドが抗炎症薬の鎮痛効果を増強する
マサチューセッツ州で非犯罪化法案が前進



●マリファナ所持での逮捕がドラッグ戦争を煽っている
2006年2月16日 - アメリカ・ワシントンDC発

ハーム・リダクション誌2月号によると、マリファナ所持での逮捕がここ10年間で劇的に急増しており、納税者のコストは年間40億ドルに達すると積算されている。

ワシントンDCの判決監視プロジェクトの研究者たちは、単純所持によるマリファナ事犯の逮捕者は1990年から2002年の間に113%増加した一方で、マリファナ以外逮捕者は10%増加したに過ぎなかった。今日では、ドラッグによる全逮捕者のおよそ半数がマリファナ関連の事犯で占められ、コカインとヘロインのよるものは30%を下回っている。

さらに、著者たちは、年間のアリファナによる逮捕の劇的な増加がコカインやヘロインでの逮捕の著しい減少と連動して起った、と指摘している。加えて、マリファナの罪で逮捕された人のうち重罪の有罪判決を受けたのは18人に一人に過ぎず、逮捕されても罪に問われなかったり、軽犯罪として処理されたケースが圧倒的に多いことも見い出している。

「年間におよそ40億ドルが軽微なマリファナ事犯に費やされている」 とし、結論として 「われわれの分析は、1990年代のドラッグ戦争が結局はマリファナに対する戦争だったことを示している」 と書いている。



●カナビノイドが心筋細胞を保護する
2006年2月16日 - イスラエル・ラマトガン発

分子と細胞の生化学誌2月号に掲載された前臨床試験データによると、血液中の酸素不足による低酸素状態で起こる心筋の損傷がTHCの投与で防げることがわかった。

イスラエルのバー・イラン大学の研究者たちは、低酸素状態にある心臓の細胞群に対するTHCの効果を実験し、「この研究で、THCには、培養液中の低酸素心筋細胞を保護する能力があることが確認された」 と結論を出している。実験では、「心筋細胞保護能力(cardioprotection)」 を 「細胞が回復不能にまで損傷される状態の発現を遅らせる」 能力と定義している。

また、著者たちは、THCが心臓の細胞に害を与えないとも書いている。

「この研究はTHCの心筋細胞に対する薬効を示しており、カナビスが特定の医療患者に役に立つという主張を裏付けている」 と結んでいる。

以前に行われた研究でも、カナビノイドには、アルコールによる脳障害や脳梗塞や深刻な頭部外傷などなら脳細胞を守る働きがあるらしいことが指摘されている。



●カナビノイドが抗炎症薬の鎮痛効果を増強する
2006年2月16日 - トルコ・アンカラ発

麻酔&鎮痛学会誌2月号に掲載された前臨床試験データによると、カナビノイドと非ステロイド系の抗炎症薬 (NSAIDS) を組み合わせて投与すると相乗的な鎮痛効果が得られることがわかった。

トルコ・トラキア大学の研究チームは、マウスでカナビノイドとNSAIDSの相互作用による鎮痛効果の実験を行い、「分析では、内臓の炎症性苦痛モデルを用いて体系的にカナビノイドとNSAIDSを投与したところ相乗効果のあることが示された」 と結論を出し、「カナビノイドとNSAIDSの組み合わせが痛みの薬物療法として有効だと思われる」 としている。

現在、カルフォルニアのサンフランシスコ総合病院でも、頑固なガンの痛みの治療の補完として、オピオイドとの組合わせによるカナビス吸引の効果について評価が行われている。臨床研究の結果は今年の年末にも発表される予定になっている。



●マサチューセッツ州で非犯罪化法案が前進
2006年2月16日 - アメリカ・マサチューセッツ州ボストン発

1オンス以下のマリファナ所持を刑事罰から除外することを目指した州上院の法案を、今週、精神衛生と薬物乱用に関する合同委員会が6対1の評決で承認した。

現在の州法では、単純所持でも刑事犯として扱われ、6ヶ月以下の懲役と500ドル以下の罰金が科せられるが、もしこの上院1151号法案が通過すれば、マリファナの少量所持の罰則は民事犯として250ドル以下の罰金になる。類似のマリファナの非犯罪化法は、12の州と多数の市町村でも実施されている。

下院司法委員会では、上院1151号法案と同様の下院862号法案に関する公聴会を3月に開催する予定になっている。

2004年には、マサチュセッツ州の上院3選挙区と下院8選挙区で、マリファナの個人使用のための所持に対して不利にならないようにしたり、医師の証明を持つ患者の医療使用を合法化したりすることを求めたいくつかの 「公益政策住民投票(非拘束式)」 が圧倒的支持を得ている。