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2006年11月2日



●来週、カナビス非罰則化条例案、数ヶ所の州と市で住民投票実施
2006年11月2日 - アメリカ・ワシントンDC発

来週火曜日(11月7日)、成人のカナビス所持と使用を非罰則化する条例案の住民投票が、3つの州といくつかの市で実施される。それぞれの提案内容についての概要は次のようになっている。


州条例案

コロラド州
修正44号「アルコール・カナビス均等案」では、州法を改正して、21才以上の成人が1オンス(約28g)までのカナビスを個人使用目的で所持・使用することができるように、州法のすべての犯罪および禁止規定の削除を求めている。この発議は 
SAFER が提案しているもので、アスペン・タイムス や ボルダー・ウイクリーオーロラ・デイリー・センチネル など多数の新聞も支持を表明している。デンバー市では、昨年、同内容の市住民投票条例案が53%の賛成で通過 している。
Listen to SAFER Campaign Director Mason Tvert on the NORML AudioStash at: http://www.normlaudiostash.com/id156.htm.


ネバダ州
クエスチョン7 (規制管理によるカナビス合法化案)では、カナビスに関するすべての犯罪および罰則条項を削除して、21才以上の成人が個人使用目的で少量のカナビスを所持・使用できるようにすることを求め、さらに、州内全域で管理規制システムをつくり、認定業者による栽培・配布、及び大人への販売を課税して合法化することも加えられている。クエスチョン7に対しては、ラスベガス・レビュー・ジャーナル や 州の宗教指導者の30人以上が支持 を表明している。2002年にも同様の提案が住民投票にかけられたが、この時は 否決 されている。
Listen to Question 7 Campaign Director Neal Levine on the NORML AudioStash at: http://www.normlaudiostash.com/id235.htm.


サウスダコタ州
発議4号案 では、公認された患者が、医療目的で6本あるいは1オンスまでのカナビスを所持できるようにすることを求めている。認定にあたっては医師による推薦が必要で、州保健省に登録しなければならない。また、未登録患者や許容量以上のカナビスを所持した違反者に対しては、裁判で、医療上の必要性による「積極的抗弁」ができることも加えられている。1996年以降、これまでに、アラスカ、カリフォルニア、コロラド、メイン、モンタナ、ネバダ、オレゴン、ワシントンの8州が住民投票で 同様の条例を成立 させている。


市条例案

アーカンサス州ユリーカスプリングス市
市条例案は、フェイエットビルのアーカンサス大学NORML支部 によって提案されたもので、1オンス以下のカナビスと喫煙具などの所持犯に対しては、地元警察が直接逮捕せずに召喚状の発効にとどめることを求めている。「この条例はカナビスを使うべきではないという立場に立っていますが、同時に、違反者には教育や雇用の機会が失われてはならないということも求めています」 と制定に向けて先頭に立つライアン・デンハム代表は述べている。この条例案は、カナビスの非罰則化案としては、アーカンサス州ではじめて認められた住民投票になる。現在、州法では、1オンス以下のカナビス所持は1000ドル以下の罰金と1年以下の懲役の軽犯罪として扱われている。
Listen to Campaign Director Ryan Denham on the NORML AudioStash at: http://www.normlaudiostash.com/id210.htm.


カリフォルニア州サンタバーバラ市
P号条例案 は、センシブル・サンタバーバラ と カリフォルニア大学サンタバーバラ校NORML支部 が提案したもので、市警察の執行活動において、成人のカナビス使用者を捜査したり、出頭命令を発効したり、逮捕したりすることの優先順位を最も低くすることを求めている。また、カナビス関連の警察の活動をチェックするためにコミュニティ監視委員会の設置も含まれている。この条例案に対しては、サンタバーバラ・インデペンデント、サンタバーバラ・ニュースプレス、ダス・ウイリアムス市議などが支持を表明している。2003年には、シアトルでも 同様の条例案が通過 し、その結果、逮捕者数は75%も減少している。
Listen to Measure P Campaign Director Lara Cassell on the NORML AudioStash at: http://www.normlaudiostash.com/id230.htm.


カリフォルニア州サンタクルズ市
K号条例案 では、「成人のカナビス関連事犯に対するすべての法執行の優先順位を最も低くする」 ように警察当局に強制することを求めている。さらに、市の当局者が、「連邦の資金を使って、成人のカナビス事犯を捜査、召喚、逮捕、起訴、あるいは所有物を没収すること」 を拒否するように求めている。サンタクルズ民主党をはじめ、地元政治家の幾人かもこの条例案を支援している。
Listen to Campaign Coordinator Kate Horner on the NORML AudioStash at: http://www.normlaudiostash.com/id230.htm.


カリフォルニア州サンタモニカ市
Y号条例案 では、警察には少量のカナビス所持事犯の執行優先順位を最も低くし、市議会には、「成人のカナビス違反者に対する法執行と処罰に費した時間と費用」 を年2回報告することを義務づける内容となっている。この条例案には、カリフォリニア看護師協会、サンタモニカ民主クラブが支持を表明している。この夏には、隣接する西ハリウッド市議会が 同様の条例案を可決 している。
Listen to Measure Y Campaign Coordinator Nicki LaRosa on the NORML AudioStash at: http://www.normlaudiostash.com/id230.htm.


モンタナ州ミズーラ市
2号条例案 (ミズーラ郡における法執行優先順位を変更する発議)は、少量のカナビス所持違反に対する警察の執行優先順位を最も低くすることと、警察が選挙民の付託に従っているかをチェックするためのコミュニティ監視委員会の設置を求めている。この条例案を提案した 責任ある犯罪政策を求める市民の会 によれば、ミズーラでは、カナビス事犯で33時間に一人の割合で市民が逮捕されている。モンタナ州法では、約2オンスまでのカナビス所持は、6ヶ月以下の懲役と500ドル以下の罰金が科せられる軽犯罪になっている。
Listen to Initiative 2 spokesperson Angela Goodhope on the NORML AudioStash at: http://www.normlaudiostash.com/id210.htm.