職場での医療カナビス喫煙権利

カナダの大学教授2人が獲得

Source: Reuters Health
Pub date: November 13, 2006
Subj: Two Canada professors win right to toke up at work
Author: Natasha Elkington
http://www.themarijuanamission.com/proffs.htm


多くの学生にとっては夢でしかないが、カナダ・トロントの2人の大学教授に、換気された専用の部屋でゆっくりとくつろぎながら医療カナビスを吸う権利が与えられることになった。

トロント市北部にある有名なトロント大学とヨーク大学に席を置く2人は、慢性的な疾患に苦しみ、医者からカナビスを吸って症状を和らげることができるとすすめられた。彼らは、カナダで、病気を理由にドラッグの使用する権利を公式に認められた約1500人のうちにも入っている。

2人は法律の人権条項に基づいて、雇用主に対して職場でもカナビスを吸える権利を認めるように請願していた。法廷に持ち込まれたが、最後は、大学側も譲歩して認めることになった。

「医療カナビスがなければ体が動かなくなって、意味のあるきちんとした仕事を続けられません」 とヨーク大学で犯罪学を担当するブライアン・マクリーン教授は語っている。教授は、重い変形性関節症で苦しんでいる。

「カナビスは、動くという身体的な問題を克服するのに役立ってくれますが、それだけではなく、痛みを遠ざけてくれるので仕事に集中できるようにもしてくれるのです。」

マクリーン教授の場合は、ヨーク大学に喫煙室を用意するように闘い始めてから3ヵ月目の今月にその権利を獲得したが、トロント大学のダグ・ハッチンソン哲学教授の場合は、さらに長い1年にも及ぶ闘いが必要だった。

「私と同じ設備を獲得するのに、マクリーン教授は3ヶ月間かかりましたが、これからのカナダでは、次の人は1ヵ月もかからないで手に入れられるようになるのではないかと期待しています」 とハッチンソン教授は語っている。

マクリーン教授は、大学からの回答を待っている3ヵ月の間、キャンパスの境界と法律の境界ぎりぎりのところでジョイントを吸わねばならず、病状としても職業的にも危うい立場に晒され続けた。

彼は、現在では、煙が出るジョイントではなく、カナビスの活性成分だけを吸い込めるバポライザーを使っていると言う。

カナダ保健省の統計では、現在、1492人が医療目的でカナビスを所持することが公式に認められているが、オンタリオ州の法律では、職場でドラッグを使うことは禁じられており、大学側の措置がこれに抵触するかどうかは明確になっていない。

カナダでは、アメリカに比較すると、カナビスの所持を取り締まる法律は緩く、2001年からは、医療目的でカナビスを利用することも認められるようになっている。

また、政府は、マニトバ州フリンフロンにある岩塩の地下鉱山跡地でカナビスを栽培して、1グラム5カナダドル(約500円)で認定患者に販売している。