Weekly News

2006年11月21日


カリフォルニア高裁、郡の215条例異議申し立てを暫定却下
カナダ保健省のカナビス使用者が拡大
著名な映画監督でNORMLの評議委員ロバート・アルトマンさん死去
来週、NORML第23回年次法学セミナーがキーウエストで開催



●カリフォルニア高裁、郡の215条例異議申し立てを暫定却下
2006年11月21日 - アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ発

カリフォルニア高等裁判所は、州の医療カナビス法が連邦の麻薬規制法によって無効化されるはずだと主張していたサンディエゴ郡政執行官側の訴えを暫定的に退ける判決を下した。

この暫定 
見解 の中で、高等裁判所のウイリアム・ネビット裁判官は、カリフォルニアの医療カナビス法では州民に連邦法を犯すことを要求しているわけではないので、連邦麻薬規制法によって無効化することはできないと明言し、さらに、カルフォルニアの法律には、連邦の反ドラッグ法を優先させて州政府当局の活動を制限しなければならないとする規定はどこにも書かれていない、と明確に述べている。

2004年に、カリフォルニア議会は10年の歴史のある医療カナビス法を修正し、州の認めた医療患者に対して郡がIDカードを発行するように改めた。これに対して、サンディエゴの郡政執行官たちは、改正法 を遵守するのではなく、今年の始めにカリフォルニア州当局とNORMLのサンディエゴ支部を相手に 訴状 を提出していた。その後、この訴訟には、サンバーナーディノ郡とメルセド郡も加わった。

「カナビスに関連した一部の活動に対して逮捕や起訴をしないとカリフォルニア州が認定した者を証明する目的でIDカードを郡に発行するように求めでも、連邦法との間に『積極的な衝突』をつくり出すわけではない」 とネビット裁判官は書いている。

サンディエゴNORMLの弁護士であるジェレミー・ブランク氏は、裁判官の暫定判決を歓迎して、「これが確定すれば、患者さんやお医者さんばかりではなく、カリフォルニア州の有権者、州議会にとっても大きな勝利になります」 と語っている。ネビット裁判官は、最終判決までの暫定期間として90日以上据え置くとしている。

また、認定患者は医療カナビスを所持・使用しても州の刑事訴追を免れるとする215条例が制定される際には、カリフォルニア州の法制審議会も、カナビスの所持が 「州法の目的を犯す犯罪の扱いを外しただけに過ぎず、それによって、この法律が積極的に拘束されるものではない」 との判断を示していた。

サンディエゴの訴訟は、カリフォルニア医療カナビス法に対する初めての法的な異義申し立てとして注目されていた。

For more information, please contact Keith Stroup, NORML Legal Counsel, at (202) 483-5500. Additional information on the San Diego lawsuit and Judge William Nevitt's tentative decision is available on the November 20, 2006 edition of NORML's Daily AudioStash

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7104


●カナダ保健省のカナビス使用者が拡大
2006年11月21日 - カナダ・オンタリオ州・オタワDC発

害削減ジャーナルの最新号に掲載された統計によると、カナダでは、法律に基づいて医療カナビスの所持を認められた全患者の20%以上が、カナダ保健省の提供するカナビスを購入していることが分かった。この数字は、2003年の5%、2004年の10%から増加してきている。

カナダ保健省の担当者は、現在では、製品の品質やTHCの容量も改善されているので、政府のカナビスを使っている患者はもっと多いのではないか、と首を傾げている。

最近、カナダの認定医療カナビス患者に対して実施された小規模な無作為 
臨床研究 によれば、患者たちは、カナダ保健省の提供している何種類かのカナビスを試して、少なくともそのどれか1種類を日常的に使っていると語っている患者が半数で、患者から最も好まれている種類は10%以上のTHCを含むのカナビスになっている。

カナダでは、2001年に、認定患者が医療目的でのカナビスの所持と栽培ができるように全国規模の 法が整備 された。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at (202) 483-5500.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7105


●著名な映画監督でNORMLの評議委員ロバート・アルトマンさん死去
2006年11月21日 - アメリカ・カリフォルニア州ロスアンゼルス発

数々に映画やテレビドラマを監督したことで知られるロバート・アルトマンさんが20日死去した。81才だった。アルトマンさんの残した多くの作品は称賛とともに酷評も受けた。最も有名なのが1970年の「マッシュ」で、1975年の「ナッシュビル」、1971年の西部劇「マケイブとミラー婦人」などもよく知られている。

アルトマンさんは、「マッシュ」でカンヌ最高賞を受賞したほか、「ナッシュビル」、「プレイヤー」(1992)、「ショートカット」(1993年)、「ゴスフォード・パーク」(2001年)でも賞を獲得している。今年の始めには、映画芸術科学アカデミーからアカデミー功労賞も受賞している。

ロバート・アルトマンさんには、2002年から、NORMLの
評議委員 にも加わっていただいていた。

NORMLでは、ロバート・アルトマンさんとご家族ご友人の方々に慎んで哀悼の意を表します。



●来週、NORML第23回年次法学セミナーがキーウエストで開催
2006年11月21日 - アメリカ・ワシントンDC発

NORML第23回年次法学セミナーが、来週、フロリダ州のキーウエストで開催される。NORMLでは、刑事事件弁護士を対象に参加者を募集し、登録を受け付けている。セミナーは、11月30日(木)から12月2日(土)まで、キーウエスト中心部のピアハウス・リゾート&カリビアン・スパで行われる。

今年のカンファレンスの主題には、上級者向けDUI法(酔っ払い運転法)の異議申し立てと実際、反テロ法がドラッグ戦争にあたえる影響、不当起訴からの救済方法、など多数が予定されている。カンファレンスの議題と講師陣の略歴については 
オンライン の資料も用意されている。

今回23回目をむかえるNORMLの年次法学セミナーは、各州で弁護士資格保持者に要求されている継続法学教育(CLE)の単位取得ができる正式な講座として認められている。

For more details, or to register for the conference online, please visit: http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=5341.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7107