Weekly News

2006年6月15日


NORML、30分の日刊ポッドキャスト番組の配信を開始
カナビノイドを利用した胃腸障害の新療法
サンディエゴ、郡執政部の医療カナビス州法訴訟の続行が認められる
ニュージーランド、議会で医療カナビス法が審議



●NORML、30分の日刊ポッドキャスト番組の配信を開始
2006年6月15日 - アメリカ・ワシントンDC発

NORMLは、毎日30分の 
ポッドキャスト番組 の放送を始めた。番組は 「NORMLデーリー・オーディオ・スタッシュ、噴出するマリファナの真実」 というタイトルで、ポッドキャストとMP3で毎平日の午後4時20分(アメリカ東部時間)に配信される。ダウンロードは、http://www.normlaudiostash.com/ または http://www.norml.org/ から可能で、アーカイブもオンラインで利用できる。

NORMLデーリー・オーディオ・スタッシュは、ニュース速報、インタビュー、NORML支部の横顔、音楽、コメディの他、レギュラーでカナビスと健康と医学、法改正の活動、ヘンプの応用などについても取り上げている。メイン・ゲストには、NORML事務局長のアレン・ピエール、「科学の新証拠でマリファナを理解する」の著者でもある ミッチ・アーリーワイン、コメディアンのトミー・チョン、NORML執行役員でシアトル・ヘンプフェストのディレクターでもある ドミニク・ホールデン などの各氏が出演している。

「カナビスの法改正運動の世界では毎日たくさんのことが起こっています。その動きや声を追い、カナビス・コンシューマーに最新の科学情報やニュース、イベント情報などを随時提供するために、日刊で番組を作って配信することが緊急課題になっていました。NORMLデーリー・オーディオ・スタッシュ以外では得られない情報もあります」 とアレン・ピエールNORML事務局長は語っている。

アップルiTuneミュージック・ストアのランク表によれば、NORMLのポッドキャストは、インターネットで聞くことの出来る政治番組としては 最も人気の高い番組 のひとつになっている。



●カナビノイドを利用した胃腸障害の新療法
2006年6月15日 - ドイツ・マインツ発

内分泌研究ジャーナルに掲載された検証データによると、カナビノイドが胃腸管の炎症や胃液の過剰分泌を抑え、クローン病や過敏性腸症候群などのさまざまな胃腸病の治療に応用できる可能性が示された。

ドイツのグーテンベルグ大学の研究者たちは、体内のカナビノイド・レセプターを活性化させることで胃腸管を炎症から保護し、胃液の分泌や腸の運動を調整することができたと報告し、「エンドカナビノイド・システムのこうした保護機能は、腸の炎症障害や機能障害、分泌や運動障害などのいろいろな胃腸疾患に対する新しい治療法の可能性を示唆している」 と結論を書いている。

カナビスが胃腸障害の症状を和らげるという話は何十年も前から語られてきたが、実際に臨床研究が行われたことはなかった。しかし、昨年の秋に発行されたカナビスの臨床実践誌オシャーネッシーでは、
クローン病の患者が、痛みの緩和や食欲の増進などのカナビスの効果を感じている ことが報告されている。また、現在では、ドイツ・ミュンヘン大学病院の研究者たちも、カナビスの抽出液を使ってクローン病の治療効果 を調べている。

イギリスの研究者たちも、昨年、カナビノイドが胃腸内壁の治療を促進し、過敏性腸症候群の患者に対する治療効果があると報告している。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at (202) 483-5500.

Full text of the study, "Endocannabinoids and the gastrointestinal tract," appears in the current issue of the Journal of Endocrinological Investigation.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=6931


●サンディエゴ、郡執政部の医療カナビス州法訴訟の続行が認められる
2006年6月15日 - アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ発

サンディエゴ郡の郡執政部(役所)が今年のはじめに、カリフォルニア州で10年間続いてきた医療カナビス州法が連邦の規制薬物法によって空文化されると主張する 
確認訴訟 を州最高裁判所に提出していたが、裁判官はこの裁判を続行する決定を下した。

この裁判に対しては、州法務長官のビル・ロッキャーが3月に、郡執政部が医療カナビス法を嫌っているだけで法に訴える資格もないと 裁判の無効を求めていたが、裁判所はこれを却下した。

裁判官は、公判期日を速やかに決定するように要請されている。

郡執政部のこの訴訟は,2004年に成立した州法 で郡当局が医療カナビス患者を認定するIDカードの発行が義務付けられたことに反発して起こされた。

サンバーナーディーノ郡やマーセド郡の郡政府もこの訴訟に加わっている。サンディエゴ郡の有権者を対象に最近行われた 電話による世論調査 では、78%の住民が郡執行部の訴訟に反対している。

For more information, please contact Keith Stroup, NORML Legal Counsel, at (202) 483-5500.
The case is County of San Diego v. San Diego NORML et al.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=6930


●ニュージーランド、議会で医療カナビス法が審議
2006年6月15日 - ニュージーランド・ウエリントン発

ニュージランドでは、議会の一部の議員たちによって、患者を認定してカナビスを医療的に使えるようにする法律の制定をめぐり議論が起こっている。この法案は緑の党が提出したもので、医師の監督下で医療カナビス患者を政府に登録してIDカドを発行し、患者たちを刑事事犯者にしないように求めている。

「医療カナビスの流通を厳しく規制し、医師の監督下で使えるようにすれば、患者たちは不当な有罪判決を心配せずに病気の治療に医療カナビスを利用できるようになる」 と緑の党はプレスに語っている。

ニュージランドでは、ドラッグ関連の逮捕の80%がカナビスによるもので、過去の 
統計 によれは、ニュージーランド警察は他のどの国よりもカナビス事犯で市民を逮捕する率が高くなっている。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at (202) 483-5500
or visit: http://www.norml.org.nz

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=6929