Weekly News

2006年10月26日


NORML3代表、コロラド州のカナビス合法化条例案を応援
合成THCが消化器疾患のけいれんを緩和
カナビス・アゴニストがアルツハイマー病の進行を遅くする


●NORML3代表、コロラド州のカナビス合法化条例案を応援
2006年10月26日 - アメリカ・コロラド州デンバー発

コロラド州では 
住民投票条例44号修正案(アルコール・マリファナ均等法案)の投票が迫っているが、応援のためにNORMLからは、アレン・ピエール事務局長、評議委員の ノーム・スタンパー 元シアトル警察所長、理事のジョージ・ロールバッハー 元ワシントン州上院議員の3人がデンバーを訪れ、討論会やプレス・カンファレンスに加わることになった。

当日は、コロラド州選出のゲイリー・リンドストーム下院議員、コロラド大学のロバート・メラメード 生化学教授、SAFER のマッソン・ツーバート・キャンペーンディレクター、さらにNORMLのジェライアン・メリット法務担当委員なども顔を揃える。

金曜の夜には、デンバーのダウンタウンにある ウエインクープ・ブリューイング・カンパニー で、NORMLとSAFERの代表たちがホストとなって、修正44号案の財政支援キャンペーンが開催されることになっている。

住民投票条例44号修正案は、コロラド州条例を改正して、21才以上の成人が1オンスまでのカナビスを合法的に所持できるようにすることを目指している。昨年デンバー市で行われた 同内容の市条例案 では、54%の賛成で通過している。

For more information on these events, please contact Keith Stroup, NORML Legal Counsel,
or visit: http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7076
or http://www.safercolorado.org/blog.html.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7079


●合成THCが消化器疾患のけいれんを緩和
2006年10月26日 - アメリカ・ミネソタ州ロチェスター発

今週開催された第71回アメリカ消化器病学会の年次カンファレンスで発表された臨床データによると、カナビノイドが腹部のけいれんを抑制し、さまざまな消化器疾患を和らげる働きのある可能性が示された。

ミネソタ州にあるメイヨー・クリニックの研究者たちは、52人の参加ボランティアに対して、プラセボの使った二重盲検法で、結腸運動に 
ドロナビノール (合成THC)を単回投与して効果を調べた。その結果、プラセボに比較して、THCが結腸の動きをリラックスさせ、食後の腸の収縮やけいれんを緩めたと報告している。

また、効果は男性よりも女性により顕著に見られたとも述べ、「カナビノイドには、病気で傷んだ結腸の運動機能を改善する可能性が認められ、さらなる検証を進める価値がある」 と結論を下している。

昨年の秋のオシャンエシー・ジャーナルに掲載された調査データでも、クローン病患者が、カナビスで痛みの緩和や食欲の増進などの恩恵を受けた とする証言が得られている。

また、イギリスの研究者たちも、昨年、カナビノイドが 消化器膜の改善を促進 することを確かめ、過敏性腸症候群の患者の緩和治療に使えるのではないかと報告している。

さらに最近の報告としては、今年の春の内分泌実験ジャーナルで、ドイツのグーテンベルグ大学の研究者たちが、「エンドカナビノイド・システムには、炎症性腸疾患、腸機能疾患、内分泌障害、腸運動障害などさまざまな消化器疾患の新しい治療可能性がある」 と 報告 している。

アメリカでは、特に女性の5人に1人以上が消化器疾患に苦しんでいると言われている。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at (202) 483-5500.

Additional information on cannabinoids and GI disorders is available in NORML's new report, "Emerging Clinical Applications for Cannabis and Cannabinoids," available online at: http://www.norml.org//index.cfm?Group_ID=7002.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7080


●カナビス・アゴニストがアルツハイマー病の進行を遅くする
2006年10月26日 - アメリカ・ジョージア州アトランタ発

先週開催された第36回アメリカ神経科学学会の年次カンファレンスで発表された動物を使った研究によると、カナビノイド・アゴニストである 
WIN55,212-2 か脳の炎症を抑え、記憶を改善することが分かった。

オハイオ州立大学心理・精神学科の研究者たちは、老化したラットに毎日WIN55,212-2を3週間投与したところ、対照群と比較して水迷路を使った記憶テストで著しい成績を示し、記憶力では50%の改善、炎症については40〜50%の減少が見られたと報告している。

研究者たちは、老化した脳の炎症を軽減する物質が見つかったのは、今回のカナビノイド・アゴニストが初めてだと指摘して、「これらの結果は、エンドカナビノイド・システムを使った特定カナビノイドの処方が、アルツハイマー病などの神経炎症性疾患の治療に使える可能性を示す極めて重要な情報」 と結論付けている。

カナビノイドがアルツハイマー病の進行を抑えることを示唆した報告とすれば、オハイオの研究は今月になってから2例目で、分子治療学ジャーナルに掲載されたカリフォルニアのスクリップス研究所に次いだものとなっている。この研究では、アルツハイマー病治療薬として承認されているドネペジルやタクリンに比較して、THCのほうがはるかに際立ってアミロイド班の凝縮酵素の働きを抑制したと 報告 されている。

また、今回のカンファレンスでは、動物のパーキンソン病がTHCの傾向投与で軽減されたという研究や、カナビノイドには、脳血液の流れの悪化で細胞死を招く脳虚血に対して、長期持続的な神経防護作用が認められたという研究も報告されている。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at (202) 483-5500.

Abstracts from this year's Society for Neuroscience conference are online at: http://apu.sfn.org/am2006/.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7081