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2007年2月1日


職場での分別あるカナビス対応ガイドライン・ソフトウエアが登場
鎌形赤血球症患者ではカナビスの使用率が高い



●職場での分別あるカナビス対応ガイドライン・ソフトウエアが登場
2007年2月1日 - アメリカ・ワシントンDC発

NORMLは、ビジネスソフト開発の 
JIAN と協力して、従業員の就業後のカナビス使用をアルコールと同様に扱うことを奨励する雇用者向けの企業ガイドライン・ソフトウエアを作成した。このソフトウエアは、人材資源マネージャーのための商用ソフトウエア誌として人気のあるJIANの「エンプロイー・マニュアル・ビルダー」の次期号に含まれる予定になっている。

この従業員ガイドラインでは、カナビスの抜き打ち尿テストが従業員の作業への支障や最近のドラッグ使用状況を調べる手法としては適切ではないことを示し、雇用主に、「事故防止」などを理由にした尿テストを放棄するようにすすめている。

ガイドラインでは、「会社は、カナビスの使用と乱用の違いについて知り、使用が必ずしも乱用ではないことを理解しておかなければならない。従業員は、就業外時間には自分自身のライフスタイルで生きる自由がある。しかしながら、その選択にあたっては、仕事の遂行能力を妨げるものであってはならない」 と述べている。

「26才以上のアメリカ人の7500万人がカナビスを使ったことがあると答えており、そのうちの70%以上がフルタイムの従業員で占められている。・・・しかしながら、結局のところ、カナビスが生産性を低下させたり、フルタイムの従業員の医療コストを上昇させることを示した証拠は全くといってよいほどない。アルコールと同様に、就業外時間での従業員の節度あるカナビス使用に関しては、一部の例外を除いた大半の雇用主は過度に干渉すべきではない。」

しかし、ガイドラインでは、アルコールやカナビスなどの陶酔物の影響下で就業した従業員に対しては、制裁措置や各種の「事故後」パフォーマンス・テストを行うことも主張している。

NORMLのアレン・ピエール事務局長は、このガイドラインが科学をベースに作られており、労働年齢のあるアメリカ人のカナビス使用の広がりと比較的安全であることを適切に反映している、と語っている。

「特に就業時間外に医療目的やリクレーション目的でカナビスを使う従業員に対して、もっと寛容で分別のある職場のドラッグ政策を採用したいと言って、NORMLに接触してくる会社がここ数年間でますます増えています。会社の規模の大小には関係ありません。」

「就業時間外にカナビスを使うことを選択した信頼できる従業員をターゲットにして罰することは、会社の資源の無駄使いです。さらに、そうした方針は、専制的で差別的でもあり、アルコールやタバコや医薬品を甘受しているアメリカの職場においてはもともと不公平でもあります。」

Full text of NORML's model employee guidelines are available on NORML's website at: http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7160.

For more information, please contact Allen St. Pierre, NORML Executive Director, or Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at (202) 483-5500.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7162


●鎌形赤血球症患者ではカナビスの使用率が高い
2007年2月1日 - ジャマイカ・キングストン発

西インド諸島メディカル・ジャーナルの最新号に掲載された調査データによると、鎌形赤血球症(SCD Sickle cell disease)に苦しむジャマイカ人のカナビス喫煙率が一般人よりも高いことが明らかになった。

キングストンの西インド大学の調査チームは、SCDを患った男女145人のカナビスの喫煙習慣を調べるために、患者のカナビス使用状態について2000年に聞き取り調査を行い、2004年に追跡調査を実施している。

2004年の追跡調査では、女性の19%と男性の65%がカナビスを吸っていると報告している。これに対して、一般のジャマイカ人では、女性で10%、男性で37%しかカナビスを吸っていなかった。

ジャマイカのSDC患者のカナビス使用率が高いことについて、研究者たちは、病気と闘うために使っていた人は6%に過ぎず、症状の緩和とは余り関係ないとし、「患者の喫煙者と非喫煙者では痛みの程度については何ら違いがなく、・・・痛みの出現平均値についてもほとんど差はなかった」 と結論付けている。

この研究では、カナビスの使用頻度とSCD合併症の改善との間に関連があるかどうかについては触れていない。

SCD患者の治療にカナビスを使った事例研究については、科学文献でも取り上げられている。イギリス血液学ジャーナルに掲載された最も新しい 
研究 によると、SCD患者の36%が過去12ヵ月間に、痛みや不安、うつなどの症状緩和にカナビスを使っている。

鎌形赤血球症は、体内の赤血球を襲う慢性疾患で、関節に気まぐれ的に出現する痛み、発熱、足の下腿潰瘍、黄疸などの症状に特徴がある。アメリカでは、アフリカ系アメリカ人の650人に一人、ラテンアメリカ人ではアフリカ系の約半分の率の人がSCDに苦しんでいる。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at (202) 483-5500.

Full text of the study, "The prevalence of marijuana smoking in young adults with sickle cell disease: a longitudinal study," appears in the West Indian Medical Journal.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7163