Weekly News

2007年12月13日


下院司法委員会長、DEAの医療カナビス・ディスペンサリー攻撃を批判
カナビス法改革は未成年のカナビス使用の減少に大きく寄与している
偏頭痛はカナビノイドの生成不足と関係している



●下院司法委員会長、DEAの医療カナビス・ディスペンサリー攻撃を批判
2007年12月13日 - アメリカ・ワシントンDC発

連邦麻薬局(DEA)は、カリフォルニア州の医療カナビス患者に合法的にカナビスを供給しているディスペンサリーにテナントを貸している家主に対して店を立ち退かせるように強行に迫って世論の批判を受けているが、下院司法委員会のジョン・コンヤース委員長(ミシガン州、民主)もDEAのやり方に疑問を投げかける声明を発表した。

21日に発表された 
声明 の中で、42年21期目のコンヤース議員は、「DEAが個人家主を脅し、合法的に医療カナビスを供給しているテナントのディスペンサリーを立ち退せなければ、財産を没収または投獄することも有り得ると脅しているという最近の報告を受けて、私は非常に憂慮している。この問題について当委員会では、すでにDEAに対してカリフォルニア州法を踏みにじる行為であると異議を申し入れている。この特異な戦術については、委員会の監査を通じて強く追求することにしている」 と表明している。

DEA当局はこの6月に、ロスアンゼルスの数十人の大家に対して 書簡 を送り、カナビス・ディスペンサリーに店舗を貸し続ければ、逮捕および最高20年の懲役が科せられるリスクを負うことになると警告していた。DEAはそれ以降も、サンフランシスコを始めとする州全域の医療カナビス供給者の家主に同様の書簡を送りつけている。このためによく知られたディスペンサリーが何軒も閉鎖に追い込まれている。

これに対して、先週、ロスアンゼルスをベースとするカナビス・プロバイダーのアートディスクリクト・ヒーリングセンターは、DEAが家主に投獄や財産を没収するという強迫状を送りつけてゆすり行為を行っていると訴えた 訴訟 を連邦地裁に起こしている。

DEAの活動に対する下院監査公聴会は、来年早々にも開催されると見込まれている。

For more information, please contact Allen St. Pierre, NORML Executive Director, at (202) 483-5500 or Dale Gieringer, California NORML Coordinator, at (415) 563-5858.

A transcript of Representative Conyer’s remarks appear online at: http://judiciary.house.gov/newscenter.aspx?A=889.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7452


●カナビス法改革は未成年のカナビス使用の減少に大きく寄与している
2007年12月13日 - アメリカ・ワシントンDC発

ホワイトハウスは、先日、未成年者のカナビス使用が2001年から2007年の間に25%も減ったという 
報告書 を発表して特異満面としていたが、これに応えて、NORMLのアレン・ピエール事務局長は、この下降傾向が、患者のカナビス使用を認めた州やカナビス所持を刑事罰ではなく軽犯罪で扱うように改めた多くの都市でも同じように起こっているとその特徴を指摘している。

「ホワイトハウスのデータによれば、カリフォルニアでは、医療カナビス住民条例が成立してから1年後の1997年から未成年のカナビス使用が急激に減り始めその後も下降傾向はずっと続いています。また、この時期には、全部で 12州 で医療カナビス法が施行されて医療カナビスの所持や栽培が認められるようになりましたが、これらの州で全アメリカ人口の5分の1以上をカバーしています。さらに、コロラド州の デンバー やワシントン州の シアトル を始めとするいくつもの大都市で、軽犯罪の捜査や訴追を非優先化する条例が制定されています。」

「こうした条例の制定に当たっては、警察やホワイトハウス麻薬撲滅室はいずれも、ティーンのカナビス使用を大きく助長するとして反対してきたわけですが、今週のホワイトハウスのブリーフィングは、法律の変更によって未成年のカナビス使用が 「長期にわたって著しく減少」 することに寄与しているという事実を示しています。」

「麻薬撲滅室長官の恐れていたことは今までも今回も何も見付からなかったことは明白です。ホワイトハウスや警察当局が今後も温情と良識のある法改革の制定に反対を続けるのであれば、それは社会の安全やティーンのドラッグ使用防止とは何の関係のないことが動機になっていると言えます。こうしたグループのカナビス法改革に対する執拗な反対は、膨張する経費に彼らが中毒し、刑事禁止法という高圧的な戦術を通じて一般市民をコントロール下に置き続けようと望んでいることと密接に関連しているのです。」

For more information, please contact Allen St. Pierre, NORML Executive Director, at (202) 483-5500, or Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at: paul@norml.org.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7451


●偏頭痛はカナビノイドの生成不足と関係している
2007年12月13日 - イタリア・ペルージャ発

ヨーロッパ臨床薬理学ジャーナルに掲載された臨床試験データによると、偏頭痛が 
エンドカナビノイド・システム の臨床欠陥が原因で繰り返されていることが明らかにされた。

イタリアのペルージャ大学公衆衛生学部の研究チームは、慢性的な偏頭痛患者の血小板を年齢がマッチした対照郡と比較したところ、エンドカナビノイドの アナンダミド と2-アラキドノイルグリセロール (2-AG) のレベルが著しく低かったと報告している。

この結果について研究者たちは、「これらのデータは、慢性偏頭痛や薬物の過剰使用による頭痛がエンドカナビノイドおよびセロトニン・システムの機能障害に関係している可能性を示している」 と結論づけている。

以前に神経内分泌ジャーナルのレターに掲載された 報告 でも、偏頭痛、線維筋痛症を始めとする治療の効かない疾患がエンドカナビノイドの機能不全に関係しているのではないかと指摘されている。エンドカナビノイド・システムは、人間の 気分食欲骨格の発育運動協調性消化生殖 といった機能の調整に基本的な役割を演じていると考えられている。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at: paul@norml.org.

Full text of the study, "Endocannabinoids in platelets of chronic migraine patients and medication-overuse headache patients: relation with serotonin levels," appears in the November issue of the European Journal of Clinical Pharmacology.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7453