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2007年3月22日


連邦マリファナ調査委員会報告書35周年
ゾグビー世論調査、過半数がカナビス刑事罰廃止を支持
ニクソン大統領のマリファナ調査委員会報告書つぶし



●連邦マリファナ調査委員会報告書35周年
2007年3月22日 - アメリカ・ワシントンDC発

35年前の今日、連邦政府のマリファナ調査委員会は、少量のカナビスを所持または使用している成人を犯罪人として逮捕したり起訴したりすることはやめるように求めた報告書を議会に提出したが、NORMLのアレン・ピエール事務局長は、同じことは当時より今のほうがより当てはまると指摘している。

35年前、カナビスと社会政策に関する問題に取組むためにアメリカ連邦議会によって史上初めて設置された調査委員会(これ以降同種の委員会が設けられたことはない)が、政府は連邦法を修正して、大人のカナビスの少量所持と使用を刑事犯罪の対象にすべきではない、とする勧告を行った。

シャファー委員会としても知られる 
連邦マリファナ・ドラッグ乱用調査委員会 は、次のように結論を書いている。

たとえ個人のカナビス使用をやめさせる目的であっても、個人の所持に刑事法を適用するのはあまりに厳し過ぎる。・・・厳罰をもって対応すべきとわれわれが信じる犯罪行為に当てはめることは適当ではない。

カナビスを使用することによって実際に起こりうる可能性のある害はそれほど大きいものではない。犯罪法は、社会がやむなく適応させざるを得ないような犯罪に対して制定されたもので、カナビスを個人的に使うという程度の行為に当てはめるには十分な正当性を持っていない。

委員会の勧告は、議会に国家政策としてカナビスの「非犯罪化」を初めて提案したもので、個人使用目的でのカナビス所持とともに、少量を無料またはほとんど無料で配るカジュアルな譲渡についても刑事罰の対象にしないように求めている。

しかしながら、当時のリチヤード・ニクソン大統領は委員会の決定の受け入れを拒否し、それに代わって、いわゆる「ドラッグ戦争」という今日まで続く国家戦略を立ち上げた。

アレン・ピエール局長は、「ニクソン大統領と議会がシャファー委員会の勧告を拒否して以降、連邦政府は何億ドルもの税金を注ぎ込んで、軽微なカナビス事犯まで逮捕しまくってきましたが、それにもかかわらず、カナビスの使用や入手しやすさ、需要を減らすことは全くできていません」 と指摘し、1972年以降の累積数字をあげている。


「FBIの報告書によれば、シャファー委員会が少量のカナビスを非犯罪化するように勧告した1972年にカナビスで逮捕されたアメリカ人の数は30万人もいませんでしたが、今日では、年間およそ80万人が逮捕され、増加率は150%以上になっています。」

「現在の逮捕者の90%が単純所持のみが理由ですが、まさに35年前に委員会が議会に中止するように求めた類の人たちです。今では、ドラッグ事犯で投獄されている受刑者の 8人に1人 がカナビスによるものです。そのための納税者の負担は年間10億ドルを越えています。」

「35年前の良識ある委員会が出した、カナビスを非犯罪化すべきだという解決策は、当時よりも現在にこそ当てはまります。新らしく民主党が議会の多数を占めた今こそ、この問題に再度取り組んで、不要な逮捕や投獄をなくして、個人や家庭内でカナビスを使う市民を守る別の法を制定すべき時です」 とアレン・ピエール局長は語っている。

For more information, please contact Allen St. Pierre, NORML Executive Director, at (202) 483-5500
or visit: http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7216.

Additional audio commentary on the Shafer Commission report, including an exclusive interview with former Commission member Dr. Thomas Ungerlieder, is available on Wednesday's and Thursday's episodes of NORML’s Daily AudioStash at: http://www.normlaudiostash.com

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7218


●ゾグビー世論調査、過半数がカナビス刑事罰廃止を支持
2007年3月22日 - アメリカ・ワシントンDC発

NORMLファウンデーションの依頼で 
ゾグビー・インターナショナル が1078人の登録意志有権者を対象に実施した 全国世論調査 によると、過半数をわずかに越えるアメリカ人が、連邦法を修正して、大人のカナビス個人使用を刑事罰の対象から除外することを支持していることが分かった。

回答者の49%(男性では57%)は、「連邦議会が、大人のカナビス個人使用に対する連邦の刑事罰を撤廃し、カナビス政策を州独自に決めることを認める」 ことを支持している。一方、この政策に反対したのは48%で、3%が態度を保留している。誤差は±3%になっている。

この提案は、いわゆる「非犯罪化」と呼ばれる政策で、連邦議会の マリファナ・ドラッグ乱用調査委員会(シャファー委員会)が35年前の今日(1972.3.22)発表した内容と同じものになっている。非犯罪化政策は、このとき初めて提唱された。

カナビス法の改革を支持している回答者は、年齢と支持政党に強く影響されている結果になっている。

30才〜64才では半数を越える人(52%)が非犯罪化を支持している一方で、30才以下は45%、65才以上では43%にとどまっている。また、支持政党なしの人の場合は62%と高く、民主党支持者も51%になっているが、共和党支持者では少量所持の非犯罪化を支持しているのは37%だけだった。

回答者の意見は、教育レベルや民族性にも影響を受けている。大学の学位を持っている人で非犯罪化を支持しているのは53%なのに対して、持っていない人では44%だった。また、白人では51%で半数を越え、アフリカ系でも49%のほぼ半数なのに対して、ヒスパニック系では26%と極端に低かった。

子供を持っている人と持っていない人では、48%対50%でほとんど差は見られず、また地域による差もそれほど大きくなかったが、性別や宗教には著しい影響を受けている。男性では支持が57%なのに対して女性では41%に過ぎず、無宗教の人では63%が非犯罪化を支持している。

NORMLのアレン・ピエール事務局長は、最近実施されたいくつかの世論調査でもカナビス禁止法を撤廃することへの支持が増えていると指摘し、「この最新の世論調査は、1990年以降、カナビス・ユーザーに対するドラッグ戦争を終結させることへの世論の支持が80%も伸びていることを明確に示しています」 と語っている。

1004人の登録意志有権者を対象に 昨年行われたゾグビーの世論調査 では、46%のアメリカ人が、アルコールと同様にカナビスを合法化して規制管理することを支持している。

For more information, please contact Allen St. Pierre, Executive Director of the NORML Foundation, or Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at (202) 483-5500.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7219


●ニクソン大統領のマリファナ調査委員会報告書つぶし
2007年3月22日 - アメリカ・ワシントンDC発

今まで一度も放送されたことのなかった故リチヤード・ニクソン元大統領の録音テープの中で、カナビスの法改革を主張しているアメリカ人は「善良な人々ではなく」、マリファナ・ドラッグ乱用調査委員会の委員たちに対して、「ソフトな政策」を取ることを訴えるような材料を公表しないように繰り返し警告していたことが明らかになった。

この録音テープは本日の 
NORMLオーディオ・スタッシュ で初めて公開される。

録音テープには、ニクソン大統領と彼のスタッフ、さらに レイモンド・シャファー 元ペンシルバニア州知事とのやり取りのいくつかが収録されている。シャファー氏は、大統領によってマリファナ委員会の委員長に指名され、1972年に、カナビスの非犯罪化を勧告したことで有名な報告書を発表している。

会話では、シャファー氏がニクソン大統領の意見に異議をとなえ、カナビスをアルコールと同様に合法化して規制管理するように主張し、提案には議会の委員の一部も同調していると語っている。それに対して大統領は一貫して聞き入れず、自分の政権の反ドラッグ政策に対立するような勧告を一切盛りこまないようにシャファー氏に警告している。

1971年の9月9日の会話では、「ともかくもっとも重要なことは、委員会が・・・議会が感じていることや、われわれが計画していることと反対の何かを示して、善人ぶった態度を取ってはならないということだ」 と大統領はシャファー氏に言っている。

続けて、「カナビス問題には強い信念を持ってのぞんでいるのだ。・・・自分が見たところでは、いったん転げ落ちると、さらに大きく転げ落ちていってしまう。君の意見に同調しない専門家もたくさん知っている・・・はっきり言って、そんなことを約束する人間は善良な人間なんかじゃあない」

委員会が報告書を発表する前日の1972年3月21日のテープには、ホワイトハウスが 報告書 を葬り去るつもりでいることが録音されている。ニクソン大統領は、シャファー委員長が翌日に発表する報告書のサマリーを持ってきた後で、内務担当のジョン・アーリックマン補佐官との間で、自分の政権では、カナビスの個人所持や使用を非犯罪化する委員会の勧告を受け入れないことを確認しあっている。

大統領 この馬鹿げた報告書を君はどう思うかね?
補佐官 最低です。
大統領 われわれに譲歩する余地はあると思うか?
補佐官 とんでもありません。大統領。一睡の余地もありません。
大統領 奴は何を言ってくると思う? [以下不明]
補佐官 委員会で何が行われていたか全く感知していないので分かりませんが・・・この男、ロックフォード出身の・・・
大統領 ジョン・ハワードか? [以下不明]
補佐官 がちがちで融通がきかない・・・
大統領 じゃあ、マリファナの所持や使用を合法化することについてはどう思う?
補佐官 クレイジーですよ。連中がやったことは中途半端もいいところです。アルコールで言えば、家で飲むには法に反しなくて、売ることは反するというのですからね。こんなメチャメチャなものがまともに機能するはずがありませんよ。
大統領 それで十分だ。奴には実行するするつもりはないとはっきり言ってやろう。
補佐官 奴はつぶされると思っちゃいませんから、ここに入ってくる前に、奴に間違いじゃないと私からはっきり教えてやります。

To hear these and other audio transcripts, please visit http://www.normlaudiostash.com

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7220