Weekly News

2007年8月15日


州の医療カナビス法で一般人のカナビス使用が増えることはない
今週末、シアトルで世界最大のカナビス・プロテスティバル開催
カナビノイドの手術前予防投与が痛みを著しく軽減する



●州の医療カナビス法で一般人のカナビス使用が増えることはない
2007年8月15日 - アメリカ・テキサス州カレッジステーション発

国際ドラッグ政策ジャーナルに掲載された統計データによると、州がカナビスの医療利用を合法化しても、カナビスの嗜好使用が増えたりしないことが明らかにされた。

テキサスA&M健康科学センター・疫学および生物統計学局の研究チームは、医療カナビス法が施行されている
カリフォルニアコロラドオレゴンワシントン の4州の5大都市圏にある5都市で、逮捕歴のあるグループと救急治療を受けたグループの2つのハイリスク・グループについてカナビス使用の動向を分析した結果、「医療カナビス法の導入が、カナビスの使用を増加させている事実はなかった」 と報告している。

ミシガン大学などが実施した 以前の研究 でも、カナビスの罰則の軽減化がカナビスの使用の増加には結びつかないと報告している。

テキサスA&Mの研究者たちは、医療カナビス法の通過がカナビスの使用の魅力を削ぎ、「医療カナビス患者以外の人たちの動機を少なくした」 のではないかと推察を書いている。

また、連邦会計検査院が州の医療カナビス政策を調査した 以前の研究 でも、法律の施行が一般人のカナビス乱用の拡大を導いたいう事実はないと報告している。

NORMLのポール・アルメンターノ上級アナリストは、「医師の監督下で医療カナビスの使用を認めれば、若者に混乱にたメーセージを送ることになり、カナビスの個人使用が劇的に増加するという、カナビスの法改革に反対する人たちの主張が事実ではなくレトリックにもとづいたものであることが明らかになりました。このような間違った恐怖を煽って社会政策を推進するべきではありません」 と語っている。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at: paul@norml.org.

Full text of the study, "Do medical cannabis laws encourage cannabis use?" appears in the May issue of the International Journal of Drug Policy.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7334


●今週末、シアトルで世界最大のカナビス・プロテスティバル開催
2007年8月15日 - アメリカ・ワシントン州シアトル発

今週末の土曜と日曜日に第16回 
シアトル・ヘンプフェスト が、シアトルのダウンタウンにあるマートル・エドワード公園で開催される。

この2日間のイベントでは、5箇所のステージで70人以上の講演者のスピーチと60以上のバンドの演奏が行われる予定になっており、主催者側は15万人の観客を見込んでいる。シアトル・ヘンプフェストは、現在では、世界で最大の規模のカナビスの法改革集会として知られている。

今年の講演者には、NORMLのアレン・ピエール事務局長のほか、NORMLの創始者のキース・ストロープ、テレビのトラベル番組のホストでNORML諮問委員会のメンバーでもある リック・ステーブ、NORMLの理事を務める ジョージ・ロールバッハージェフリー・スタインボーン の各氏も加わっている。フェスティバルの筆頭ミュージシャンは、レゲェ・アーティストのパト・バントンが務めることになっている。

シアトル・ヘンプフェストはすべてボランティアの手で運営され入場は無料になっている。主催者は、募金と公共交通機関での来場を呼びかけている。

For a complete schedule of this year’s Seattle Hempfest speakers and events, please visit: http://www.hempfest.org

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7335


●カナビノイドの手術前予防投与が痛みを著しく軽減する
2007年8月15日 - カナダ・ケッベック州モントリオール発

ヨーロッパ薬理学ジャーナルに掲載された臨床前データによると、神経性の疼痛を引き起こさせた動物モデルを使った実験で、手術前に合成カナビノイド・アゴニスト 
WIN55 212-2 をデイリーに予防的に投与しておくと鎮静効果が促進されることが分かった。

モントリオール大学の研究チームは、手術前の数日間にわたってWIN55 212-2を事前に投与しておくと、手術直前に投与するよりも神経性の痛みがより大きく緩和されたと報告している。

研究者たちは、「WIN55 212-2は、神経疼痛の動物の投与すると皮膚の異痛症である機械的アロディニアや熱痛覚過敏を減少させることが知られているが、WIN55 212-2の予防投与を施したグループでは、手術直前に投与したグループに比較して感覚過敏や異痛症を抑える効果が著しく大きくなる」 と結論を書いている。

以前の実施されたの臨床前実験では、アルツハイマーを引き起こした動物モデルにWIN55 212-2を投与すると、脳の炎症を著しく減少し、記憶力が改善する ことが示されている。また、前立腺ガン細胞の抑制 にも有効であることが示されている。

サンフランシスコ総合病院とカリフォルニア大学ペインクリニック臨床センターのチームが今年のはじめに発表した 臨床試験データ では、カナビスの吸引で、HIVにともなう神経障害がプラセボよりも著しく低減することが報告されている。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at: paul@norml.org.

Full text of the study, "Preemptive antinociceptive effects of a synthetic cannabinoid in a model of neuropathic pain," appears in the European Journal of Pharmacology.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7336