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2007年8月30日


次期司法長官は医療カナビス施設への手入れはやめるべき
公立学校のドラッグテスト、効果上がらず連邦予算大幅減額
カナビノイドが重度患者により安らかな眠りをもたらす



●次期司法長官は医療カナビス施設への手入れはやめるべき
2007年8月30日 - アメリカ・ワシントンDC発

本日の会見で、NORMLの創始者で法律顧問のキース・ストロープ氏は、次の司法長官について、州の医療カナビス法を遵守している患者を逮捕したり起訴したりするために連邦の司法権力や納税者の税金を使うことは止めるべきだと語った。

今週の月曜日に辞任することを明らかにしたアルバート・ゴンザレス司法長官は、州の認可を受けた医療カナビス患者や介護者に対する連邦の逮捕や起訴を押し進め、その数は記録的な件数にのぼっている。この7月にも、連邦当局は、カリフォリニアの 
10軒を越える認定カナビス・ディスペンサリーを家宅捜査し、その他にも何人かの医療カナビス供給者を個別に起訴している。

「ゴンザレス長官の辞任は、ブッシュ政権にとって、医療カナビスの使用が合法化されたカリフォルニア州などの認定患者や供給者に対する誤った政策を再考し、改めるためのよい機会になるはずです」 とストロープ氏は言う。

また、「現在では、80%のアメリカ市民が、医師の推薦で医療カナビスを使う患者の権利を支持しています。医療カナビス法が承認されている州も全部で12州になっています。ブッシュ大統領や次の司法長官は、アメリカ市民の意志を受け入れて、深刻な病気に苦しむ患者やその介護者に対する嫌がらせを止めるべき時です」 と加えている。

ゴンザレス長官の正式な辞任は9月17日に予定されており、後継者が決まるまではポール・クレメント法務次官が長官の代行を務めることになっている。

一方、ブッシュ政権とは反対に、民主党の次期大統領候補は全員が、当選すれば州で許可されたディスペンサリーや協同組織に対する連邦の介入は止めると公約している。

ゴンザレス長官の在任期間中は、アメリカ国内のカナビス事犯による逮捕者数も劇的に増加している。その数は、データの確定している最も最近の2005年で、78万6545人に達し、過去最高 を記録している。

For more information, please contact Keith Stroup, NORML Legal Counsel, or Allen St. Pierre, NORML Executive Director, at (202) 483-5500.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7344


●公立学校のドラッグテスト、効果上がらず連邦予算大幅減額
2007年8月30日 - アメリカ・ワシントンDC発

連邦教育省が発表した数字 によると、公立学校の抜き打ちドラッグテスト・プログラムを確立するために計上されていた連邦予算が、近年劇的に落ち込み、2005年の720万ドル を最高に、2007-8年度は200万ドル以下まで下がっている。

当局によると、2007-8年度に新しくプログラムを立ち上げるには7州の15郡の学区で、連邦からおよそ160万ドル資金提供を受けることになっている。これに対して、2005年度には21の州が資金提供を受けてプログラムを立ち上げている。

2007-8年度の160万ドルについては、3分の1以上がテキサス州の学校で使われることになっている。

連邦のガイドライン では、資金は、公立学校の課外活動で競技会やコンクールに参加する学生の抜き打ちドラッグテストの実施のために用意されているもので、適応条件としては、学生の親がドラッグテストを書面で承諾した学校で、連邦が承認した場合に適応されることになっている。

今年の始めには、連邦が支援するドラッグデスト・プログラムの促進をはかるために、ホワイトハウス麻薬撲滅対策室(ONDCP)がスポンサーになって 一連の全国サミット を開催している。ホワイトハウスがシンポジウムを開催したのは今年で4年連続のことになる。

NORMLのポール・アルメンターノ上級アナリストは、「毎年のことながら、連邦政府は税金を浪費して、この間違った政策を適応させようとして学校当局を説得してきましたが、年ごとに手をあげる学校が少なくなっています」 と話している。

「学校のドラッグテストの成果を評価するために連邦が認めた調査がただ一つだけありますが、その報告書には、『アメリカの中等学校で実施されているドラッグテストは、生徒たちのドラッグ使用の防止や抑制に役立たない』 と 結論 を書いています。」

「抜き打ちドラッグテストは、屈辱的で侵害的なうえに高額な費用もかかりますが、それでいて、最終目標である若者のドラッグ使用を止めさせることに失敗しています。連邦ができる最良の決定は、失敗したこの政策も資金の拠出もすべて止めることです。」

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at (202) 483-5500.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7345


●カナビノイドが重度患者により安らかな眠りをもたらす
2007年8月30日 - イギリス・ソールズベリー発

化学&生物多様性ジャーナルに掲載された臨床試験データのレビューによると、各種の重度疾患の患者が天然のカナビノイドまたはカナビス抽出液を使うと睡眠が改善されることが分かった。

研究者たちは、「カナビスは・・・古来から痛みや睡眠障害の治療に利用されてきた。最近の臨床試験でも、カナビス抽出液を投与した患者が、より安らかな眠りを得て、昼間の活動機能レベルが向上し、人生のクオリティが大幅に改善している」 と書いている。

利用可能なデータを分析したところ、カナビス抽出液を与えられた2000人の臨床試験被験者の大半で、「主観的な睡眠パラメータが著しく改善していることが示されている。」

また、被験者たちは、何年も使っていても使用量は増えたりせず、
耐性が形成されるようなことはない と報告している。

最近では、サティベックス という商品名のカナビス抽出液が カナダで処方利用 できるようになっているほか、イギリス や スペイン でも限定的ながら認可されている。

For more information, please visit http://www.gwpharm.com.

Full text of the study, "Cannabis, pain, and sleep: Lessons from therapeutic clinical trials of Sativex, a cannabis-based medicine," appears in the journal Chemistry & Biodiversity.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7346