Weekly News

2007年9月13日


カナビス成分が狂牛病などの致死性疾患から脳を守る
カリフォルニア州議会、ヘンプ栽培法案を可決して州知事に送付
今週の土曜日、数万人規模のボストン・フリーダム・ラリー開催



●カナビス成分が狂牛病などの致死性疾患から脳を守る
2007年9月13日 - フランス・ヴァルボンヌ発

神経科学ジャーナルの9月5日号に掲載された臨床前データによると、非活性カナビノイドの 
カンビジオール (CBD)を投与すると、脳内のプリオン蓄積を妨げ、プリオン毒性から神経を保護することがわかった。

脳内にタンパク性感染粒子が異常に増えるプリオン蓄積は、人間や動物で各種の感染性神経変性疾患を引き起こして死に至ることもある。代表的なものとしては、ウシ海綿状脳症 (狂牛病)や クロイツフェルト・ヤコブ病が 知られているが、現在のところ治療法は見付かっていない。

フランスの国立科学研究センターの研究テームは、特定のプリオン病に感染させた動物に対してCBDを投与したところ、投与量に比例して 「ポロテアーゼ耐性のプリオン蛋白の脳内蓄積が制限され、生存時間が著しく増えた」と 報告 している。

研究者によれば、CDBと投与したマウスの脳内ではプリオン蛋白がほとんど見られなかったのに対して、無投与のマウスでは相当量のプリオン蛋白が蓄積された。また、カナビノイドの典型的な合成アゴニストの投与ではCBDほど効果が得られなかった。

報告書では、「この結果は、CBDには、プリオン感染によって引き起こされた神経変性のさまざまな過程で発生する多発性分子や細胞から神経を保護する働きのあることを示唆している。CDBは脳に作用する性質がある一方で毒性の副作用がないことを考慮すれば、CDBには新しい抗プリオン薬品を開発できる可能性が備わっている」 と結論を書いている。

以前に行われたCBDの臨床前研究では、悪性癌細胞の増殖を抑制 したり、アルコールによる脳障害から神経を保護 する働きのあることが示されている。

その他の動物実験でも、カナビノイドが各種の神経変性疾患の進行を遅らせることが示されている。そうした疾患には、アルツハイマー病多発性硬化症筋萎縮性側索硬化症 (ルーゲーリック病)などがある。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at: paul@norml.org.

Full text of the study, "Nonpsychoactive Cannabidiol Prevents Prion Accumulation and Protects Neurons Against Prion Toxicity," appears in the Journal of Neuroscience. Abstracts of the study are available online at: http://www.jneurosci.org/cgi/content/abstract/27/36/9537.

Additional information on CBD is available in the NORML report, "Emerging Clinical Applications for Cannabis and Cannabinoids," available online at: http://www.jneurosci.org/cgi/content/abstract/27/36/9537.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7362


●カリフォルニア州議会、ヘンプ栽培法案を可決して州知事に送付
2007年9月13日 - アメリカ・カリフォルニア州サクラメント発

カリフォルニア州議会は、今週、産業用ヘンプを「農作物」と定義して、農家の栽培を州で認可して管理することを求めた超党派法案を承認した。カリフォルニア産業用ヘンプ農業法案2007として知られる
684号法案 は、現在、アーノールド・シュワルツネッガー知事(共和)に送られ、最終的な決定を待っている。

法案では、議会が、カリフォルニア州内のインペリアル、キングス、メンドチーノ、ヨロの4郡にパイロット・プログラムを立ち上げて、農家にヘンプの栽培を許可することになっている。対象となるヘンプの品種としては、カナビスの主要な活性成分であるTHCの含有量が0.3%以下と決められている。農家は、栽培したヘンプの無作為サンプルを指定検査所に提出して、規定以上のTHCが含まれていないか確認することが求められている。

産業用ヘンプは、現在ではカナダやEU諸国で繊維商品として栽培されている。2005年の アメリカ議会調査部 (CRS)の報告書によれば、商用作物としてヘンプ栽培を行っていないのは、先進国ではアメリカが唯一の国になっている。

シュワルツネッガー知事は、昨年、カナビスの嗜好使用を取り締まる警察の活動に悪影響が出るという理由で 同種の法案 に拒否権を発動している。

今年の始めに州全域で実施されたゾグビー・インターナショナルの 電話調査 では、カリフォルニア州民の71%が、認定農家のよるヘンプ栽培を支持している。

For more information, please contact Dale Gieringer, California NORML Coordinator, at (415) 563-5858 or visit NORML’s ‘Take Action Center’ at: http://capwiz.com/norml2/issues/alert/?alertid=10301731.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7363


●今週の土曜日、数万人規模のボストン・フリーダム・ラリー開催
2007年9月13日 - アメリカ・マサチューセッツ州ボストン発

今週の土曜日(18日)、ボストンにあるパークマン・バンドスタンドで正午から 
ボストン・フリーダム・ラリー が開催される。「ハイ」ヌーンから開始されるこの催しには5万人近い参加者が見込まれている。主催は、マサチューセッツ・カナビス法改革同盟/NORML (MassCann/NORML)で、東海岸では最大のカナビス法改革集会になっている。

この集会では、NORMLのアレン・ピエール事務局長とNORMLの創始者であるキース・ストロープ法律顧問がスピーチを行う予定になっている。さらに、ハイタイムス・マガジン、コモンセンス・フォー・ドラッグポリシー (CSDP)、スチュデント・フォー・センシブル・ドラッグポリシー (SSDP)、ドラッグ・ポリシー・アライアンス (DPA)もスピーチを行うことになっている。

音楽では、ダークバスター、スリー・デイ・スレシュホルドなどを始めとするアーティストが参加予定になっている。講演者と演奏者のリストは、主催者のサイト に用意されている。

また、主催者は、ラリー前日の金曜日に、ボストン・ブルフィンチ・ヨットクラブ で資金集めのための前夜祭パーティも開くことにしている。

マサチューセッツ・カナビス法改革同盟/NORMLは、2000年以来、マサチューセツ州の127の共同体でカナビス法執行の軽減化を求める 非拘束性住民投票 を提案して各地で成立させている。

For more information, please contact Steve Epstein, Mass/Cann NORML Treasurer at (978) 352-3300 or visit: http://www.masscann.org

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7364