Weekly News

2007年10月18日


カナビスについてインターネット検索が最も多いのはカナダとアメリカ
カリフォルニア州知事、ヘンプ法案に再び拒否権
カナビス成分を脳腫瘍治療薬として臨床評価すべき



●カナビスについてインターネット検索が最も多いのはカナダとアメリカ
2007年10月18日 - アメリカ・ワシントンDC発

今週のロイター・ニュース・ワイヤーの記事は、インターネットの世界でカナビスについて最も頻繁に検索しているのはアメリカとカナダのユーザーだと伝えている。

インターネット検索エンジンとして人気の高いグーグルの統計によると、他のどの国よりもカナダとアメリカの人たちが 「marijuana (マリファナ)」 というキーワードを使ってインターネットを検索している。

こうした現象についてNORMLのアレン・ピエール事務局長は、「他の国に比較すれば、地球上でカナダとアメリカの人たちのカナビス使用率が高いわけですが、そうした何百万というカナビス・ユーザーが、政府やマスコミが出すお仕着せの情報ではなく、事実をベースにしたカナビスの教育情報や法改革情報をますますインターネットに求めるようになってきているのです」 と説明している。

NORMLでは、こうしたトレンドを見据えてオンラインでの活動を大幅に拡大している。ピエール事務局長によれば、昨年の6月に開始した 
NORMLポッドキャスト は、現在では週平均で14万ダウンロードに達して、インターネットの政治関係ポッドキャストとすれば 最も人気の高い ものの一つになっている。

また、最近加わったソーシャル・ネットワーキング・ウエブサイトのフェイスブックでは、アフェリエイトを直接献金する グループ先としてNORMLを選んでいる ユーザーが27万7000人以上に達している。

さらに9月には、人気の3次元バーチャルワールドのセカンド・ライフにも、インワールド・オフィス を開設している。また、以前から人気の マイスペース にもページを設けて利用できるようになっている。

「NORMLが単にドラッグ政策改革グループとしてだけではなく、すべての非営利団体の中でもオンライン活動の先頭を走っていることを非常に喜ばしく思っています。オンライン・コミュニティで実効性を持った影響力のあるつながりを築くことは、NORMLの教育拡充活動にとって不可欠の一部になっています。」

For more information, please contact NORML Executive Director Allen St. Pierre or NORML Outreach Coordinator Ron Fisher at (202) 483-5500.

To inquire about advertising on NORML’s podcast, the Daily Audio Stash, please contact Chris Goldstein at: chrisg@normlaudiostash.com

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7390


●カリフォルニア州知事、ヘンプ法案に再び拒否権
2007年10月18日 - アメリカ・カリフォルニア州サクラメント発

カリフォルニアのアーノルド・シュワルツネッガー州知事(共和)は、産業用ヘンプを「農作物」と定義して州の認定した農家が栽培できるようにすることを求めた超党派の法案に対して拒否権を行使して認めなかった。

議会を通過していた 
684号法案 では、カンリフォルニア州のインペリアル、キングス、メンドチーノ、ヨーロの4郡の農家にヘンプ栽培を認めるパイロット・プログラムを立ち上げ、農家は栽培した作物からランダムにサンプルを認定検査ラボに提出し、THCが0.3%を越えていないことを保証することになっていた。

シュワルツネッガー州知事は、「連邦法では、THCの量や品種には関係なくあらゆるカナビス植物が単にマリファナと規定されており、規制薬物法の規制対象になっている」 と拒否権を行使した理由を説明している。また、州法の如何にかかわらず、連邦の許可を得ていない農家がヘンプを栽培すれば連邦から起訴される可能性があることにも懸念理由に上げている。

知事は、昨年も 同様の法案 に拒否権を行使しているが、今年で2年連続で拒否したことになる。

現在、産業用ヘンプはカナダやEU諸国で繊維用などに商用栽培されている。連邦議会調査部(CRS)の2005年の報告書 によると、先進国の中で、ヘンプを作物として栽培していない国は唯一アメリカだけになっている。

For more information, please contact Dale Gieringer, California NORML Coordinator, at (415) 563-5858
or visit: http://www.votehemp.org

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7391


●カナビス成分を脳腫瘍治療薬として臨床評価すべき
2007年10月18日 - イスラエル・ラマトガン発

アクタオンコロジカ(Acta Oncologica)に掲載された臨床前データによると、多形神経膠芽腫(GBM)の培養細胞株の実験で、カナビスの主要精神活性成分であるTHCに 
抗腫瘍活性 があることが示され、研究者たちは脳腫瘍の治療法として臨床実験で評価すべきだと書いている。

イスラエルのバル・イラン大学の研究チームは、THCを投与で多形神経膠芽腫細胞の生存力が著しく減少したと報告している。多形神経膠芽腫は、脳神経膠腫 (グリオーマ)の中でも最も攻撃的なものとされ、アメリカでは年間7000人あまりの人が襲われて、その多くが診断1〜2年以内に死亡している。

研究者たちは、「THCは、カナビノイドの中でも最も中心的な抗腫瘍作用成分で・・・多形神経膠芽腫の培養細胞株にTHCを投与すると、細胞の生存力が著しく減少し・・・このことは、THCを始めとするカナビノイドを脳腫瘍の治療薬として将来の臨床評価の対象として考慮しなければならないことを示唆している」 と結論づけている。

2006年には、スペインのコンプルテンセ大学の研究チームが、人間の脳にTHCを投与した結果、再発性多形神経膠芽腫の成長が減少 したと報告している。

また別の臨床前研究でも、カナビノイドには、乳癌前立腺癌肺癌、リンパ腫など培養細胞株の増殖を抑制する働きのあることが示されている。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Senior Policy Analyst, at: paul@norml.org.

Full text of the study, "Delta9-Tetrahydrocannabinol inhibits cell cycle progression by downregulation of E2F1 in human glioblastoma multiforme cells," will appear in Acta Oncologica.

Additional information on the anti-cancer properties of cannabis is available in NORML’s booklet, "Emerging Clinical Applications for Cannabis and Cannabinoids," available online at: http://norml.org/index.cfm?Group_ID=7002

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7392