カナビスの需要をコントロールするには
タバコと同様に課税・規制管理すべき
Source: The Hill’s Congress blog
Pub date: 17 Nov 2008
We’ve Cut Cigarette Smoking By Half and We Didnt Have To Arrest 20 Million Americans To Do It
Author: Paul Armentano, NORML Deputy Director
http://blog.thehill.com/2008/11/17/ weve-cut-cigarette-smoking-by-half-and- we-didnt-have-to-arrest-20-million-americans-to-do-it/
アメリカ疾病対策センターが発表した新しい報告書によると、現在タバコを吸っているアメリカ人の数は、近代になってからではどの時代よりも少なくなっている。
ロイター通信社 が伝えているところでは、アメリカ成人によるタバコの喫煙者数の統計を収集し始めた時よりも20%も減り、また、1960年代にタバコを吸っていたアメリカ人の率(42%)と比較すれば現在は半分以下になっている。
つまり、過去40年間に何千万人ものアメリカ人が、合法ではあるが非常に中毒性の高いドラッグを自発的に吸わないことに決め、その他、何百万人もの人が最初からタバコの習慣に陥ることを拒否してきたことを意味している。しかも、人びとがそう決心したのは、刑事訴追・逮捕・投獄・保護観察・ドラッグテストといった脅しが動機になっているわけではないことに注目しなければならない。
一方では、同じ期間に州や自治体の警察は、カナビス禁止法に違反したという理由で 2000万人あまりのアメリカ人を逮捕 している。それも、ほとんどが単に少量を所持したこと以上の理由もない。しかし、このような仕打ちにもかかわらず、カナビスの使用は 急上昇 している。実際、1年間ににカナビスの新規ユーザーになった人は、1965年には60万人だったのが、今日ではおよそ250万人になっている。
こうした事実を踏まえてあらためてタバコとカナビスを見直してみると次のようなことが分かる。
タバコが健康を害することを疑う人はいないが、合法的な日用品として規制の上で販売されている。販売者はライセンスを取得し、州と連邦法からは販売量などの説明を求められる。購入には年齢制限があり、宣伝や販売は州や連邦政府による厳しく規制されている。さらに、信頼できる科学的事実をベースにした健康への警告も義務付けられている。
これに対して、カナビスは、規制されぬままにブラッブマーケットの日用品となっている。典型的なカナビスの売人は、本体が 警察に察知されないように組織された 犯罪集団の手先として使われている。販売相手には制限はなく、未成年であろうが金さえ持っていれば誰でも相手にする。
タバコとは違ってカナビスのパッケージには警告ラベルなどは貼れていない。政府の行っているカナビスに対する「教育」キャンペーンは、ほとんど誰が見ても明らかな 過度の誇張、プロパガンダと馬鹿げたお笑い、ステレオタイプ のオンパレードで成り立っている。
こうして比較してみると、片方のドラッグの使用が急激に減ってきているのに、もう片方は急上昇していてもさほど驚くことでもないことが分かる。
連邦の議員たちがカナビス使用の削減について真剣に取り組みたいと思うのならば、タバコの使用を減らすことに成功したキャンペーンから学ぶ必要がある。当然のことながら、その前提には、カナビスの販売と使用を特別な市場と利用者に限定して、課税・規制管理することも含まれる。
確かに、この方法でもブラックマーケットに対するカナビスの需要が完全に払拭できるわけではないかもしれないが、現在の費用ばかりかかるわりには全く効果のない不能な刑事禁止法だけで対処するよりもずっと好ましい結果が得られる。
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