Weekly News
慢性痛患者に広がるカナビス使用
Source: NORML Weekly News
Pub date: 11 Dec 2008
Marijuana Use Common Among Chronic Pain Patients
http://norml.org/index.cfm?Group_ID=7760
2008年12月11日 - アメリカ・メリーランド州バルチモア発
分析毒物学ジャーナルに掲載された 調査結果 によると、慢性的な痛みに苦しむ患者たちの間でカナビスを自己治療目的で使う人が一般的になってきていることが分かった。
メリーランド州バルチモアにあるジョンズホプキンス医科大学の研究チームは、6州31箇所のペインクリニックの患者1万3948人から集めた尿検体を分析したところ、1万922人の検体が少なくとも1種類以上の合法または違法な薬物の陽性反応を示した。そのうちカナビスの代謝物の存在に陽性だったのは967検体(8.9%)だった。
この結果について研究者たちは、患者全体数に対してこれほどカナビスの使用が一般化しているのは、カナビスには鎮痛と睡眠に効果があることが知られているために「自己治療」で使っているからではないかと見ている。カナビスの使用は、違法ドラッグで2番目に広く使われているコカインの3倍以上も多く、オピオイドとの併用が典型的な使い方となっている。
今回の結果についてNORMLのアレン・ピエール事務局長は、医師の監督下でのカナビス使用に対する将来の合法化を後押しするものだと語っている。
「現在では、慢性痛患者のおよそ10%がその苦しみから逃れるために連邦法を犯し、医療カナビス法を持たない州では州法も破っていることになりますが、さらに問題なのが、禁止法下でカナビスを使っているという理由だけで、多くの患者が鎮痛医薬品の処方を冷たく断られているという現実があることです。」
実際、カリフォルニアNORML がまとめた事例報告によると、州の認定を受けた医療カナビス患者が、医療カナビスを使っているという理由で鎮痛医薬品の処方を拒否されるケースが増えている。
カリフォルニアNORMLのデール・ギーリンガー代表は、「カナビスは、痛みのコントロールに効果的なばかりではなく、危険な麻酔薬への依存を減らすことが分かっています。しかし慢性痛の患者は、カナビスの使用に対する連邦の時代遅れで非情な制限のために、必要不可欠な医薬品の処方まで拒まれているのです。ペインクリニックにこのような製薬マッカーシズムを強要することは、人の良心にも外れた恥ずべきことです」 と語っている。
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Full text of the study “Urine drug testing of chronic pain patients: licit and illicit drug patterns,” appears in the October issue of the Journal of Analytical Toxicology.