Weekly News


カナビス尿テストの代謝物レベル

漸減しながらもスパイク上昇が混じる

Source: NORML Weekly News
Pub date: 18 Dec 2008
Spike In Marijuana Metabolite Levels
Not Always Indicative Of Current Pot Use, Study Says
http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7766


2008年12月18日 - アメリカ・メリーランド州ロックビル発

分析毒物学ジャーナル10月号に掲載された データ によると、カナビス中断後には漸減していくだけと考えられていた検知代謝物レベルにスパイク状の上昇が頻繁に起きていることが明かになった。

国立衛生所の研究チームは、60人の成人カナビス・ユーザーを対象に30日間にわたって、尿テストの代謝物である カルボキシーTHC (THCーCOOH、職場のドラッグテストで最も一般的な検知対象)がどのように漸減していくかについて調べた。試験期間は、被験者たちは隔離された研究施設内で過ごし、カナビスの使用は一切禁止された。

その結果、カナビスの使用を中断してから数日あるいは数週間経っても、尿の検知代謝物のレベルがスパイク状に頻繁に上昇していることが見出された。

研究者たちは、「中断直後の期間の検体は陽性反応を示し、やがてレベルが下がって陰性になるが、さらに時間が経過すると再び陽性反応を示すことがあることが分かった。このことは、陽性反応の結果が新しくカナビスを使ったことのよるものか、あるいは以前のカナビス使用の結果起こったものかどうかについて区別できないという問題があることを示している」 と結論を書いている。

また、カナビスのヘビーユザーであるほど、代謝物のレベルが何日にもわたってテストの検知閾値を間に上下に変動する傾向が見られるとも報告している。

今回の研究についてNORMLのポール・アルメンターノ副事務局長は、「この結果は実際的にすべてのカナビス・ユーザーに深く係わっています。特に、執行猶予や保護観察期間にドラッグテストを受けることが義務付けられている人には深刻な影響があります」 と語っている。

アルメンターノ氏によれば、保護観察事務所や裁判官の多くは、カルボキシーTHCのレベルがわずかでも上昇していればカナビスの使用を再開した証拠とみなして、保護観察条件に違反したと認定すると言う。

「しかしながら、実際には、代謝物のレベルがいったん下がっても再び上昇することが頻繁にあるわけです。今回の結果は、人間の体内でカルボキシーTHCが代謝していく過程が複雑であることを示しただけで、スパイク上昇が最近のカナビス使用を証明するわけではありませんから、保護観察を取り消して刑務所に送ることは正当化できないことになります。」

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Deputy Director, at: paul@norml.org.

Full text of the study, “Urinary elimination of 11-nor-9-carboxy-tetrahydrocannabinol in cannabis users during continuously monitored abstinence” appears in the Journal of Analytical Toxicology.