Weekly News

2008年7月10日


マサチューセッツ州、この秋にカナビスの非犯罪化を求める住民投票
アメリカ上院にカナビス・キャンディの禁止を求める法案
ロードアイランド州知事、医療カナビス研究部会設置法案に拒否権
ハワイ州知事、医療カナビス研究委員会の設置法案に拒否権



●マサチューセッツ州、この秋にカナビスの非犯罪化を求める住民投票
2008年7月10日 - アメリカ・マサチューセッツ州ボストン発

マサチューセッツ州選挙管理局は、2008年11月に行われる選挙で、18才以上の成人が少量のカナビス所持・使用することを非犯罪化することを求めた住民投票を実施することを正式に認めた。

この 
発議 は、分別のあるカナビス政策を求める委員会 が提案したもので、1オンス以下のカナビス所持に対する罰則を刑事罰から100ドル以内の罰金に改め、罰金を支払えば出廷する必要もなく、犯罪歴としても残らない内容になっている。現行の州法では、軽微なカナビス事犯で逮捕された場合でも、最高6か月の懲役と500ドルの罰金を科せられることになっている。

2008年春に行われて世論調査では、州有権者の3人に2人がこの提案に賛意を示している。また、2002年以来、州内の127自治体で行われた住民投票で、48万人の有権者が地区のカナビス政策を緩和することを求めた非拘束発議に賛成している。

今回の発議が通過すれば、2001年にネバダ州議会 でカナビスの非犯罪化法が成立して以来のことになる。また現在のところ、軽微なカナビス事犯に対する罰則を刑事制裁から罰金のみに非犯罪化したカナビス法が施行されているのは 12州 で、マサチューセッツ州はそれに続くことになる。

今年の秋の選挙では、ミシガン州でも、認定患者のカナビス医療利用を合法化することを求めた 住民投票 が実施されることに決まっている。これが成立すれば、1996年にカリフォルニア州で始めて医療カナビス法が認められて以来 13番目の州 になる。また、住民投票によって医療カナビス法が成立した州とすれば9番目になる。

For more information, please contact NORML Executive Director Allen St. Pierre at (202) 483-5500,

or visit the Committee for Sensible Marijuana Policy online at: http://sensiblemarijuanapolicy.org/

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7645


●アメリカ上院にカナビス・キャンディの禁止を求める法案
2008年7月10日 - アメリカ・ワシントンDC発

アメリカ上院司法委員会は、ダニエル・フェインスタイン議員(カリフォルニア、民主)が提案したカナビス・キャンディの禁止を求めた法案を受理することを認めた。この法案では、通常のキャンディ製品に似せてカナビス製品を製造したり販売したりした人を強制下限付きの刑罰で処罰することを求めている。

カナビス入りの食品は、昨年、カリフォルニア州で連邦麻薬局(DEA)の 
捜査対象 になっている。食用のカナビス製品は、喫煙を避けたい医療カナビス患者に好まれており、DEAの手入れが行われる以前は、医療カナビス・ディスペンサリーの一部で人気製品になっていた。

今回、上院1211号として認められた法案では、「子供たちにも魅力あるように味付け・着色・包装、あるいは何らかのデザインを施した商品を、規制薬物の配布を意図して製造・製作・流通・所持した者」 に対しては二重の罰則を適用するとしている。

だが、この法案に対しては、上院がすぐに何らかの対応を取るとは考えられていない。

For more information, please contact Keith Stroup, NORML Legal Counsel, at (202) 483-5500

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7646


●ロードアイランド州知事、医療カナビス研究部会設置法案に拒否権
2008年7月10日 - アメリカ・ロードアイランド州プロビデンス発

ロードアイランド州のドナルド・カーシュリ知事(共和)は、先週、州認定の患者に医療カナビスを供給する方法を研究するために作業部会の設置を求めた法案に対して 
拒否権を行使 した。

今回拒否された下院7888号法案は、規制を受けた非営利の州認定施設による医療カナビスの配布を求めた前回の法案(S2693)が下院を通過せずに議会で否決された後に提出されたもので、上院29対0、下院54対2の圧倒的多数の賛成で認められていた。

法案の支持者たちは、議会が支持の拒否権を覆すことを期待している。拒否権を覆すには4分3以上の賛成が必要だが、今回の議会の賛成票はそれをはるかに上回っている。

ロードアイランド患者支援同盟(RIPAC)のジェシー・スタウト代表は、「確かにカーシェリ知事には、医療カナビスに反対する立場から法案を拒否する権限がありますが、ロードアイランド州民のおよそ70%が支持している医療カナビスについて研究するだけの法案を潰すというのはあまりにも近視眼的過ぎます」 と話している。

カーシェリ知事は、州の認定した患者がカナビスを合法的に医療利用できるように求めた2005年の暫定法案と、それを恒久化することを求めた2007年の法案に拒否権を発動したが、どちらも議会によって覆えされている。



●ハワイ州知事、医療カナビス研究委員会の設置法案に拒否権
2008年7月10日 - アメリカ・ハワイ州ホノルル発

ハワイ州のリンダ・リンゲル知事(民主)は、今週、州の認定した医療カナビス患者に合法的なカナビスを供給する可能性について研究する委員会の設置を求めた法案に拒否権を発動した。

今回の 
下院2675法案 では、「自らの医療使用にためにカナビスを栽培することが正式に認められている患者を対象に、安全な栽培施設を作れるかどうかの可能性」 を調べて勧告する委員会の設置を求めていた。

また、委員会は同時に、医療カナビス患者が 州法 下で合法的に所持・使用できるカナビスの量を定めた州統一のガイドラインを検討することも課題として要求されていた。

リンゲル知事は、法案を拒否した理由 として、「たとえ医療カナビスであっても連邦法では違法になっている」 ことと、「カナビスに代わる処方医薬品が利用できると思われる」 ことを上げて、「この法案は、連邦法を回避する方法を探ることを目標にしており、好ましくない」 と結論づけている。

今回の知事の拒否に対しては、議会側に覆すための動きは見られない。また、現在、ハワイでカナビスを医療的に使うことを認められた患者数は3000人と見積られている。

For more information, please contact Keith Stroup, NORML Legal Counsel, at (202) 483-5500.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7648