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2008年8月28日


カナビノイドには、悪性バクテリアの繁殖を抑える並外れた特性がある
マサチューセッツ世論調査、71%がカナビス非犯罪化住民条例に賛成
カリフォルニア州司法長官、新しい医療カナビスのガイドライン案発表



●カナビノイドには、悪性バクテリアの繁殖を抑える並外れた特性がある
2008年8月28日 - イタリア・ノバラ発

ナチュラル・プロダクト・ジャーナルに掲載された 
臨床前試験データ によると、カナビスの成分であるカナビノイドには、薬物に抵抗力のあるバクテリアとして知られるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(通称MRSA)の繁殖・拡大を顕著に抑制する働きのあることが分かった。

イタリアの東ピエモンテ大学とイギリスのロンドン大学製薬学部の研究チームは、MRSAをはじめとするさまざまな種類の多剤耐性バクテリアに対して、THC、CBD(カナビジオール)、CBG(カナビゲロール)、CBC(カナビクロマイン)、CBN(カナビノール)の5種類のカナビノイドがどのような抗バクテリア特性を持っているかを調べた。

その結果、「どのカナビノイドも、抗バクテリア成分として働く可能性が示された」 と報告している。また、カナビノイドには、病院で非常に蔓延しやすいMRSAであるEMRSA-15とEMRSA-16に対しては、「並外れた」 抗バクテリア特性を持っていることも示された。

研究者たちは、「カナビノイドを抗バクテリア剤として全面的に採用するには厳格な臨床試験を経なければならないが、MRSAに皮膚での増殖に対して使うといった典型的な使用法には大いに期待できる。カナビス・サティバには… MRSAなどの病気を引き起こすバクテリアの多剤耐性問題に立ち向かう抗バクテリア剤の原料として興味深い性質がある」 と結論づけている。

2007年のアメリカ医師会ジャーナルに掲載された研究によると、病院滞在中にMRSAに感染したことが原因で、毎年1万8500人以上の人が 亡くなっている。この数は、エイズで亡くなる人よりも多い。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Deputy Director.

Full text of the study, "Antibacterial cannabinoids from cannabis sativa: A structure-activity study," will appear in the Journal of Natural Products.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7687


●マサチューセッツ世論調査、71%がカナビス非犯罪化住民条例に賛成
2008年8月28日 - アメリカ・マサチューセッツ州ボストン発

マサチューセッツのチャンネル7ニュースとサフォーク大学が登録済みの有権者400人を対象に 
世論調査 を実施したところ、4人のうちのおよそ3人は、18才以上の成人が少量のカナビスを所持・使用できるようにすることを求めた住民発議を支持していることが分かった。

11月には、これまでのカナビスに対する刑罰を改めて、1オンス以下の所持を100ドル以下の民事罰に変更することを求めた 条例案 の住民投票が行われることになっているが、回答者の71%が賛成に投票すると答えている。これに対して反対すると答えた人は22%にとどまっている。

また、65才以上の人では、70%が非犯罪化を支持している。

世論調査実施グループは、この圧倒的な賛成結果を受けて、ほぼ間違いなく条例案が通過することを示しているとするプレス・リリースを発表している。

もし今回の住民投票がマサチューセッツ州で通過すれば、カナビスの非犯罪化とすれば、2001年にネバダ州議会で立法化 されて以来のことになる。また、住民投票で成立するケースとしては始めてのことになる。

現在では、軽微なカナビス事犯を刑事制裁から罰金のみに非犯罪化した州は、12州 になっている。

この11月には、ミシガン州でも、認定患者がカナビスを医療利用できるように求めた 発議 の投票が予定されている。これが通過すれば、ミシガン州は、1996年にカリフォルニアではじめて医療カナビスが合法化されて以来、13番目の州 になる。また、住民投票で成立するケースとしては9番目の州になる。

For more information, please contact NORML Executive Director Allen St. Pierre at (202) 483-5500,
or visit the Committee for Sensible Marijuana Policy

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7688


●カリフォルニア州司法長官、新しい医療カナビスのガイドライン案発表
2008年8月28日 - アメリカ・カリフォルニア州サクラメント発

今週、カリフィルニア州の司法長官事務所が発表した医療カナビスの新しいガイドライン案では、州及び地元も警察は、州認定の医療カナビス患者がカナビスを所持したり、栽培したり、あるいは運んだりしても逮捕しないように定めている。

ガイドラインによれば、認定患者とそのケアギバーは8オンスまでの乾燥カナビスと、6本までの成熟植物、または12本までの未成熟植物を栽培することができるようになっている。それ以上については医師の特別な推薦が必要となっている。

しかしながら、こうした制限については、カンリフォルニア第4地区控訴審に最近の判決で、住民投票で成立した条例の条項を変更する権限は議会にはなく、医療カナビス患者が所持できる量を議会が制限することは州憲法に違反するという 
判決 が出ている。この判決に対しては、ジェリー・ブラウン司法長官側が 上告 して争っている。

またガイドラインでは、患者に対して、カリフォルニア州公衆衛生局の登録プログラムに参加して医療カナビスIDカードを取得するように促しているが、現在、サンディエゴとサンブルナンド郡ではIDカードの発行の拒否をめぐって 法廷で争って いる。

医療カナビスの販売については、認定を受けた「コレクティブまたは組合」が非営利で配布することを認めているが、営利目的で店舗を構えているようなディスペンサリーは、州法の保護は受けられないようになっている。

ブラウン長官は、「法に従ったクラブを邪魔するつもりはありませんが、大きな犯罪組織の一部として運営されているような店は捜査の対象になります」 と 述べている

For more information, please contact Keith Stroup, NORML Legal Counsel, at (202) 483-5500, or Dale Gieringer, CA NORML Coordinator, at (415) 563-5858.

Full text of the Attorney General's guidelines.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7689