Author: Adam Gottlieb
20th Century Alchemist 1974
いままでマリファナのクックブックを何冊か読んでみたが、いずれも期待はずれのものばかりだった。そのほとんどが、ありきたりの料理の本からいくつもの料理を引用してきては、それに“グラスを1/2カップ加える”といった行をつけ加えたに過ぎない。そのくせ値段だけは内容の10倍以上も高く売っている。さらに悪いのは、そうした本が、カナビスの物理化学的性質や、どのように体内に吸収されるかといったことにまるで無知を露呈していることだ。またグラスの味が他の成分とどう合うのかあるいは台無しにしてしまうのか、といった基本的なことさえまともに取扱っていない。説明通りに料理したら、貴重なグラスを無駄に捨ててしまうことになりかねない。
この本の中にはグラスの料理がたくさん出ている。でも、これは今までのカナビスクックブックのようなものをもう一冊書こうとしたわけではない。カナビスの性質や食物との結びつき、人間の消化器系にどうしたら一番吸収されるか、といったことを通して、最もハイで実質のある料理法がどんなものなのかを明らかにしようとしている。
第1章では、カナビスを煙りで吸った場合と食べた時の違いを比較し、続く第2章では、カナビスの物理化学的な性質をもとに、どうしたら消化吸収が一番よくなるかを述べてある。第3章では、多くのカナビス料理の基本的材料となるカナバターやカナビタールの調理法を扱い、最後の章では、それらを使った最高の料理をいくつか取り上げている。
確かに、ありとあらゆる調理法を上げたわけではないが、一般的方法はほとんどカバーしている。この本を参考に実際に少し試してみれば、読者自身がグラスの新しい料理を工夫するだけの知識と理解が得られるにちがいない。
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