Weekly News

2006年12月7日


カリフォルニア高裁、サンディエゴの医療カナビス法挑戦を正式に却下
カナビスはハードドラッグのゲートウエイにはならない
NORMLオーディオスタシュ、誕生半年で77万5000ダウンロード達成



●カリフォルニア高裁、サンディエゴの医療カナビス法挑戦を正式に却下
2006年12月7日 - アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ発

カリフォルニア州高等裁判所ウイリアム・ネビット裁判官は、州の医療カナビス法が連邦の規制薬物法のよって無効化されるはずだと訴えていたサンディエゴ郡政執行官側の訴訟を却下し、
先月の暫定判決 を維持する決定を下した。

ネビット裁判官は、決定書 の中で、10年の歴史のある州の 医療カナビス法 が、連邦法を犯すことを要求しているわけではないので合法だと言明し、また、3年まえに制定された 医療IDカードシステム の原告側の異義申し立てに対しても、「カナビスに関連した一部の活動に対して逮捕や起訴をしないとカリフォルニア州が認定した者を証明する目的でIDカードを郡に発行するように求めでも、連邦法との間に『積極的な衝突』をつくり出すわけではない」 として却下している。

2004年に、カリフォルニア州議会は、州の認めた医療患者に対して郡がIDカードを発行するように求めた法律を制定させている。これに対して、サンディエゴの郡政執行官たちは、IDカード法を遵守するのではなく、今年の始めにカリフォルニア州当局とNORMLのサンディエゴ支部を相手に 訴状 を提出していた。その後、この訴訟には、サンバーナーディノ郡とメルセド郡も加わった。

原告側は、ネビット裁判官の判決を上訴するかどうかについてはまだ態度を明らかにしていない。

カリフォルニアNORML のコーディネーターであるデール・ゲイリンガー氏は、「裁判所が、サンディエゴに対してカリフォルニア州の医療カナビス法に従わなければならないとする判決を下したことを歓迎しています。原告側は、この道理にあわない訴訟に納税者の税金を浪費するのを止めるように十分心すべきです。IDカードは、合法患者に対する必要のない逮捕や起訴を避けて、郡のお金を節約するものです」 と語っている。

For more information, please contact Keith Stroup, NORML Legal Counsel, at (202) 483-5500 or Dale Gieringer, California NORML Coordinator, at (415) 563-5858.

Text of the decision in the case, County of San Diego v. San Diego NORML and the State of California, is available online at: http://www.normlaudiostash.com

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7117


●カナビスはハードドラッグのゲートウエイにはならない
2006年12月7日 - アメリカ・ペンシルバニア州ピッツバーグ発

アメリカ精神医学ジャーナルの今月号に掲載された 
調査研究データ によると、未成年者がカナビスを使用しても、それが原因でその後の薬物乱用を引き起こすわけではないことが明らかにされた。

ピッツバーグ大学薬学部の研究者たちは、10才から12才までの少年214人のドラッグの使用パターンの変化について12年間以上のわたって追跡調査しているが、その間に、被験者はいずれも合法および違法のドラッグを使うようになった。調査結果では、アルコールやタバコを含む各種ドラッグよりもカナビスを最初に使った未成年者は、その他の人たちに比べて薬物の乱用障害に発展しないことが見出された。

研究者たちはこの研究結果について、「60年間の長きにわたって政府の政策とドラッグ抑止努力の中心になってきた考え方が、本当に正しかったのかどうか疑問を投げかけている」 とプレスリリースの中で述べている。

また、将来の薬物乱用については、近所で違法ドラッグに出会う度合などの環境因子とそれぞれの人の持つ「逸脱傾向」という2つ特徴が、いずれにも共通して最も関与が大きい、と指摘している。

「こうした結果は、いわゆる統一責任モデル(common liability model)として知られている説を支持しており・・・違法ドラッグを使うようになる傾向は、前にどのような特定のドラッグを使っていたかによって決定されるのではなく、ユーザー個人の嗜好や環境の状況によって決まってくる。これに対して、これまでは、ドラッグ政策や防止プログラムの決定にあたっては、個人の行動様式の重要性よりもドラッグそのものの性質が強調されてきた」 と述べている。

1999年に発行されたアメリカ科学アカデミー医学研究所(IOM)の レビュー でも、カナビスの使用が他の違法ドラッグへの踏石になるという説に反論して、カナビスは 「ゲートウエイ・ドラッグではなく、深刻なドラッグ乱用に発展する最も顕著な先駆けになるようなことはない」 と結論付けている。

For more information, please contact Allen St. Pierre, NORML Executive Director, or Paul Armentano. NORML Senior Policy Analyst, at (202) 483-5500.

Full text of the study, "Predictors of marijuana use in adolescents before and after licit drug use: examination of the gateway hypothesis," appears in the December issue of The American Journal of Psychiatry.
Further discussion of this study is available on the December 6, 2006 edition of NORML's daily AudioStash at: http://www.normlaudiostash.com

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7118


●NORMLオーディオスタシュ、誕生半年で77万5000ダウンロード達成
2006年12月7日 - アメリカ・ワシントンDC発

半年前に、NORMLディリー・ポッドキャストが始まってから、視聴者のダウンロード数は77万5000回を越え、「オーディオスタッシュ」は、インターネットの政治関係のオーディオ・プログラムの中でも最も人気のある番組の一つになっている。

100回を越えた30分のオリジナル番組「NORMLオーディオスタッシュ:噴出するカナビスの真実」は、アップルのiTunesやオンラインサイト 
http://www.normlaudiostash.com で、毎回多彩なゲストを迎えて提供されている。

ゲストには、公共放送サービス (PBS)テレビのホストでNORMLの評議委員会のメンバーでもある リック・スティーブス、ニューヨーク州下院議員のモーリス・ヒンチー、コメディアンでNORML評議委員会メンバーの トミー・チョング、ミュ-ジカルのコットンマウス・キングのジョーシュ・ギルバート監督、シカゴ・トリビューンのクラレンス・ページ、テレビ番組製作者でNORMLの理事でもある アン・ドルーヤン、サンタバーバラ市会議員のダス・ウイリアムス、元シアトル警察所長でNORML評議委員会メンバーの ノーム・スタンパー、などの各氏が出演している。

その他、デイリーポッドキャストでは、最新ニュース、ミュージック、政治時評なども配信している。オーディオスタッシュの番組やインタビューは、アーカイブされており、アーカイブ・サイト から随時ダウンロードできる。

「NORMLデイリーポッドキャストの人気は、いかに多くのアメリカ人が、カナビスとカナビスの法改革について事実にもとづいた教育情報を求めているかを示しています。ますます多くの人が、連邦政府やマスメディアの提供する情報ではなく、NORMLの情報にアクセスするようになってきているのです」 と番組の製作者の クリス・ゴールドスタイン は語っている。

現在、NORMLオーディオスタシュは週平均4万ダウンロードを記録しており、しばしば、ホワイトハウスやニューヨークのヒラリ・クリントン上院議員、アメリカ外交問題評議会、ペンタゴンなどの番組を上回る試聴者を獲得している。

For information on advertising on "NORML's Daily AudioStash," becoming a sponsor, or to inquire about being a featured guest of the show, please contact Chris Goldstein at: podcast@norml.org

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7119