Weekly News


カナビス精神病という疾患は無実体

統合失調症の初期兆候が現れたもの

Source: NORML Weekly News
Pub date: 12 Nov 2008
Study Questions Validity Of So-Called “Cannabis-Induced Psychosis
http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7745


2008年11月12日 - デンマーク・オーフス発

一般精神医学アーカイブ誌に掲載された 臨床データ によると、カナビスの摂取後に長期間にわたって精神症の症状が発症するケースは、統合失調症の初期的兆候が現れたものらしいことが明らかにされた。

デンマークにある2つの大学の研究チームは、いわゆる「カナビス誘発精神病」(カナビス精神病)として治療を受けた609人と、統合失調症あるいはその関連の精神症状で治療を受けた6476人について、一人一人の家族の精神病歴を比較する調査を行った。

その結果、カナビス誘発精神病のグループの家族歴が、統合失調症と診断された通常グループとほとんど同じであることを 見出した。このことから研究者たちは、「カナビス誘発精神病は、臨床的に統合失調症と区別するよりも、統合失調症の初期の兆候が現れたと考えたほうが妥当性がある」 と結論付けている。

これまでは、未成年の過度なカナビス使用が統合失調症を引き起こすと言われてきたが、今回の発見はそれを覆すもので、研究者たちは通信社とのインタビューで、「統合失調症にまで発展する人は、カナビスを吸ったかどうかに関係なく発症するのです」 と答えている。

また最近では、カナビスの使用が精神病を招いていると声高に叫ばれたりしているが、実際には、社会のカナビスの使用率が過去に比較して上昇しているのにかかわらず、連動して統合失調症の発症率が高くなったとするデータは示されたこともない。今回の結果は、その理由を説明するものにもなっている。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Deputy Director.

Full text of the study, “Comparison of subjects treated for cannabis-induced psychosis and schizophrenia,” appears in the Archives of General Psychiatry.  (pdf)

カナビスと統合失調症の新たな関係、カナビスで統合失調症の初期兆候が出現  (2008.11.6)