ニュージーランド420ラリー

カナバス・メリージューン号、町を行く

Source: Taranaki Daily News
Pub date: 18 Mar 2008
Subj: Maryjane the Cannabus rolls into town
Author: Harriet Palmer
http://www.ukcia.org/news/shownewsarticle.php?articleid=13347


グリーンのバスの傍らに立ち、タスマニア海とタラナキ山を望むプケ・アリキのグリーンを見渡しながら、ダクタ・グリーン氏はジョイントを吸い込んだ。息を止めて微笑み、空に返すように濃い煙を吹き出した。


CAMERON BURNELL/Taranaki Daily News


「われわれが望んでいるのはとても単純なことなんです。カナビスを合法化したいのです。」

ミスター・グリーンと呼ばれるケン・モルガンさんは、昨日、カナビス法改革を目指しているニュージランドNORMLの仲間たちと一緒にカナバス・メリージューン号で北島の西海岸にあるニュープリモスを訪れた。

3月14日のオークランドを出発したこのラリーでは、全国42箇所の都市や町を42日間かけて回り、毎日4時20分にセッションを開いてカナビスについて話し合うことになっている。

「カナビスで牢獄に入れるようなことを終わらせたいのです。カナビス・スモカーを犯罪者呼ばわりすることは受け入れられません。」 カナバスの回りに集まった人たちに向かってミスター・グリーンは真剣な表情で訴えた。

「われわれはノーマルな人間なのです。物事をノーマルにしたいのです。」

折しもカナバス・ラリーの出発時には、コロマー・ブラントンの最新の世論調査でアオテアロア・カナビス合法化党 (ALCP Aotearoa Legalise Cannabis Party) が第7位にランクアップしたことが伝えられた。

ALCPはこれまで国会の議席を獲得したことはないが、この得票率に0.4%上乗せすれば、現在国会に議員を持つ統一未来党とジム・アンダーソンの進歩党を合わせたよりも上になる。

このラリーに対してはニュージーランド社会のあらゆる分野の人たちから大きな支持が寄せられている、とミスター・グリーンは言う。「ホームレスの人たちから、政治家、法律化、医師をはじめ、レポーターの方々もバスを訪れて一服していきますよ。」

確かに、時代は変わった。

「私は孫のいる年寄で、犯罪人ではありません。でも、刑務所に入れられて犯罪人にされたのです。」 セッションでは、カナビスの多量の煙が漂っているが、警察は現在までのところ無視している。

ミスター・グリーンは、ニュージーランドのカナビス法は、アメリカが世界中に自分のところの法律を押しつけた結果の一つだと言う。

「われわれニュージーランド人は、胸を張ってアメリカに言う。核兵器など持って帰れ。そんなもんは突き返してやる。今こそ、あなたたちも自分のカナビスを自分のボングに詰め込んで一発決めるべきときなのだ!」

みんなは大喜びして、がっちりと巻いたジョイントを空に向かって突き立てて応えた。

このあとカナバスは、タナラキ山で有名なエグモント国立公園の入り口の町であるストラットフォードを経てハウェラに向かうことになっている。

プケ・アリキは、ニュージーランド北島の西の端のニュー・プリマスにあり、タラナキ地方の歴史などを伝える博物館で有名。また、タラナキ山(英名エグモント山)は日本の富士山にそっくりなことで知られている。

ニュージーランドでは今年は選挙の年になっている。現在の議席数は、労働党 50、国民党 48、ニュージーランド第1党 7、緑の党 6、マオリ党 4、統一未来党 3、ACT党 2、革新党 1。

アオテアロア・カナビス合法化党は緑の党と非常に近い関係にあり、以前の選挙では緑の党に票が流れる傾向が強かったが、記事で触れている世論調査どうりならば、今回は議席を獲得する可能性もある。

ニュージランドNORMLのサイトのよると、議会のカナビスに対する見方は、賛成派、禁止派、不鮮明派でほぼ3等分されている。ガチガチの禁止派は意外と少ないので、一気に合法化するところまではいかなくても、今後はさらにカナビスに寛容な社会になっていくのではないか?

今度のラリーの予定などについては  ニュージーランド、カナビス法改革を訴えるカナバス・ラリー  (2008.2.18) を参照。