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2008年9月25日


アメリカ、高校の5校に1校がドラッグテストを実施している
運転中の携帯メール作成は、カナビス運転よりもはるかに支障が大きい
NORML、最も検閲されたニュース・トップ25の20位にランクされる



●アメリカ、高校の5校に1校がドラッグテストを実施している
2008年9月25日 - アメリカ・ワシントンDC発

ホワイトハウス麻薬撲滅対策室(ONDCP)が発行する「成功への戦略」というニュースレターの秋号に掲載された、疾病対策センター(CDC)の調査・集計データによると、高等学校の5校に1校、中等学校の10校に1校が、抜き打ちドラッグテストなどを含めて何らかの形態のテストを生徒に実施していることが示された。

この報告書は、疾病対策センターの学校保健政策と実施プログラム 
研究 と題するもので、ONDCPはその結果について、「ドラッグテストを行っている学校数は、およそ4000校に達していることになり、以前の報告された最も高い数字よりも2倍以上になっている」 と書いている。

公立と私立の高等および中等学校全体では、14.6%が何らかの形態のドラッグテストを生徒におこなっている。そのうちの半数をわずかに越える学校が、特定グループに対する 抜き打ちドラッグテスト を実施していると答えている。

また、ドラッグテストを行っている学校の84%は、尿検査 を利用している。だが、尿検査では活性の失われたドラッグの代謝物を検知するだけなので、最近の使用状況や検査時点で障害が出ていたのか、学校内で使っていたのかどうかも判別できないという限界もある。

一方、毛髪検査 を行っている学校は全体の15%で、唾液検査 を採用しいる学校は8%になっている。最も少ないのが 汗パッチ検査 で3%にとどまっている。

検知対象のドラッグとすれば、86%の学校がカナビスの存在を調べている一方で、コカインは75%、アルコールは50%、ニコチンについては16%しか行われていない。

昨年の3月には、アメリカ・アカデミー小児科学会(AAP)の学校保健委員会が、「現在のところ、学校でのドラッグテストが有効であることを示した科学文献はなく、学生アスリートに抜き打ちドラッグテストを強制することが、すでに知られているドラッグ使用のリスク要因を増やす結果につながっている。また、学校のドラッグテストは、生徒の課外授業への参加意欲を奪い、先生との間の信頼関係を損ねる」 とする 警告を発表 している。

アメリカ全国の学校でのドラッグテストについて調査した 2003年の横断研究 でも、「近年アメリカの中等学校でもドラッグテストが実施されるようになってきたが、ドラッグテストには、生徒たちのドラッグ使用を防止したり抑制させる効果は見られない」 と報告している。

さらに2007年に発表された 前向き無作為臨床試験 でも、抜き打ちドラッグテストを経験した生徒たちのドラッグ使用についての自己申告状況は、ドラッグテストを実施していない近隣の学校の生徒たちと何ら違いは見られない、と報告している。

For more information, please contact Allen St. Pierre, NORML Executive Director, at (202) 483-5500 or Paul Armentano, NORML Deputy Director.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7709


●運転中の携帯メール作成は、カナビス運転よりもはるかに支障が大きい
2008年9月25日 - イギリス・ロンドン発

ロイター通信が伝えた イギリス交通研究所(TRL)の今週発表した研究によると、運転中に携帯でメールを書く行動は、カナビスを吸って運転した場合よりもはるかに運転能力に大きな支障が出ることが示された。

この研究は、18才から24才まで被験者17人を対象に、運転シュミレーターを使って行われた。

「携帯で文章を作成している人の反応時間には35%の低下が見られた。これに対して、アルコールを法的容認限度まで飲んだ人の場合の低下は21%、カナビス喫煙の場合は12%の低下で、これらに比較すると低下率ははるかに大きくなっている。」

また、研究では、レーンの位置や前方の車との車間距離を維持する能力についても、携帯の文章作成のほうがカナビスの影響よりも悪影響が大きいことも見出されている。

アメリカでは現在、運転中の携帯でのメールやりとりは 5州で禁止 されている。しかし、一方では、血液または尿の中にわずかでもカナビスまたはその不活性の代謝物が運転中のドライバーから検知されれば刑事罰の対象とする州法が 15州で施行 されている。

今年の5月に出版された事故の分析と防止ジャーナルに掲載された研究では、運転能力全体から見れば、カナビスの影響下にある人の場合は、血中アルコール濃度が0.05%のドライバーと同程度の運転能力になっていると 報告 している。

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Deputy Director.
Or see NORML's white paper, "Cannabis and Driving: A Scientific and Rational Review,"

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7710


●NORML、最も検閲されたニュース・トップ25の20位にランクされる
2008年9月25日 - アメリカ・ワシントンDC発

先週NORMLでは、カナビスによろ逮捕者数が急増しているという報告を発表したが、世界的にも良く知られた 
検閲監視プロジェクト から、厳しい検閲を受けているとして認定された。

検閲監視プロジェクトは、カリフォルニア大学ソノマ校がスポンサーになって、メディア研究と学術トレーニング・プログラムの一環として行われているもので、検閲されて無視された重大ニュースをランク付けして発表している。

NORMLの記事は、マリファナ・ポリシー・プロジェクト の記事とともに、『2007-2008 トップ25検閲ストーリー』 に取り上げられたもので、NORMLの記事「カナビスの逮捕者数が新記録」が、最も検閲されたニュース記事トップ25の20位にランクされた。

この記事を書いたポール・アルメンターノNORML副事務局長は、「1990年代の半ばからNORMLの専従してかかわるようになったかが、軽微なカナビス事犯で年間の逮捕される人の数が急増していくのを目の当たりにしてきた。しかし、大手の主流マスコミは、このウナギ上りの逮捕者率を大したことではないと言ってきた」 と書いている。

先週、連邦捜査局(FBI)が発表したデータでは、2007年のカナビスを理由に警察は逮捕した人の数は 87万2000人 を越えて、過去最高を記録 したことが示されている。

For more information, please contact Allen St. Pierre, NORML Executive Director, at (202) 483-5500, or Paul Armentano, Deputy Director.

Source:  http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7711