Weekly News


HIV/エイズ患者研究

医療カナビス

症状改善効果は合法医薬品よりも高い

Source: NORML Weekly News
Pub date: May 1, 2009
HIV/AIDS Patients Report Greater Subjective Relief
From Cannabis Than From Legal Medications, Study Says
http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=7842


2009年5月1日 - アメリカ・マサチューセッツ州ボストン発

臨床看護研究ジャーナルに掲載された調査データによると、HIV/エイズを抱えながら暮らしている患者たちは、処方医薬品や市販の医薬品に比べて 医療カナビスのほうがより効果があると報告している ことがわかった。

この調査を行ったのは国際的な研究グループで、アメリカ、アフリカ、プエリトリコの患者775人を対象に2年間にわたってインタビューを行っている。その内の27%が自分の判断で医療カナビスを使っていた。

インタビューでは, 不安、うつ、疲労、下痢、吐き気、末梢の神経痛の6症状について、医療カナビスと通常の処方医薬品・市販医薬品との効果の違いを調べた。

その結果、研究者たちは、「不安やうつ用の抗うつ剤、下痢用のイモジウム、疲労回復用の市販薬、神経障害用の抗てんかん剤と市販薬に比較して、カナビスのほうが僅かながら効く率が高かった」 と書いている。一方、吐き気に関しては、処方医薬品・市販医薬品よりも僅かながら率が低かったと報告している。

だが全体からすれば、医療カナビスを使っているHIV/エイズ患者たちは、僅かながら合法的な処方医薬品・市販医薬品よりも症状管理により多くの効果を得ているということができる。

研究者たちも、「この研究の結果は、医療カナビスを使っている患者たちが、通常の医薬品と少なくとも同程度の効果があると感じていることを示している」 と結論づけている。

また2007年にはニューヨークのコロンビア大学の研究チームが、合成THC(マリノール)に比較して、喫煙カナビスのほうがHIV/エイズ患者の食物摂取量を目立って増やすという 臨床データを報告 している。

今回の研究について、NORMLのポール・アルメンターノ副事務局長は、「HIV/エイズの症状改善には、最小限のカナビス喫煙でも合法医薬品と同等かそれ以上の効果があります。患者さんの中には、カナビスのほうがはるかに優れた効果が得られると報告している人もいます」 と語っている。

「安全で治療効果の高いカナビスを使ったからといって、患者さんを逮捕したり投獄したりするようなことがあってはなりません。」

For more information, please contact Paul Armentano, NORML Deputy Director, at: paul@norml.org.

Full text of the study, "Marijuana effectiveness as an HIV self-care strategy," appears in Clinical Nursing Research.