刑務所直結でもいいのか

カナビス酔払運転とドラッグテスト

ドラッグ戦争最前線、DUID法をめぐる陰謀

NORML | NORML Foundation
Jul 26, 2005
You Are Going Directly To Jail
Paul Armentano, Senior Policy Analyst
http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=6492

『 いかなる国でも法を必要としている……その根本は犯罪を抑制して被害を出さないようにすること……つまり、違法ドラッグを使って運転することは法を破っていることになる……われわれは、殺人やレイプや幼児虐待に匹敵する重大な犯罪である違法ドラッグ運転に対応するためにDUIDを必要としている。』   - 連邦交通法規センター所長ジョン・ボボ、「ドラッグ酔い運転法の執行と法手続き」 2004年2月23日のスピーチ


現在、ドラッグ戦争最前線に DUID という名前の新兵器が登場した。

DUIDとは、「ドラッグの影響下における運転(driving under the influence of drugs)」 を意味する短縮語で、最近、政治家や警察の周辺でよく囁やかれるようになった。しかし、この言葉には偽善が含まれている。

この法律は、各州で、「ドラッグ酔っぱらい運転」 [1] を厳重に取り締まるために必須の道具だとして関係者が働きかけて実現したものだが、どの州の法律も社会の安全を促進する機能をもっていない。

そればかりか有害な結果も招いている。特に 「ゼロ・トレランス(不寛容)」 条項を含むDUIDは、ドライバーが本当に酔っぱらい運転をしていたかどうかさえ確認せずに執行可能になっているために、単に規制ドラッグ(特にカナビス)を運転中に使っていたかどうかに関係なく、過去に使ったことがあるという理由だけで多くの素面のドライバーを 「酔っぱらい」 とこじつけるてしまっている。


●ドラッグ酔っぱらい運転の定義

DUID法にもいくつかの種類があり、少しずつ悪質度が異なっている。今日ではすべての州が何らかのDUID法を持っているが、それらは大別して3つのカテゴリーに分類することができる。


確証型DUID法

大半のDUID法は、「酔って」 運転していたという確証が必要なベースで構成されている。このタイプのDUID法では、ドライバーが規制ドラッグの影響下で運転すること、または日頃の違法ドラッグの使用の結果として「安全に運転する能力」が無くなってしまった状態で運転すること、のいずれも禁じている。しかし、この法律でドライバーを有罪とするためには、起訴する側が、不適切な運転または運転能力の欠如と違法ドラッグの摂取との関連性を立証しなければならないことになっている。

このために通常、起訴する側には、ロードサイドでの素面検査の結果やスピード違反現場で警官などが収集した証拠をもとに、直近の違法ドラッグの使用を示す血液や唾液検査の陽性結果をドラッグ判定専門家 (Drug Recognition Expert、DRE) が認めた証言が必要になる。つまり、多岐にわたる専門分野を統括して、状況をトータルに検証することに焦点を当てた基準が要求される。

その中でも最も重要なのが、ドライバーが間違いなくドラッグの影響を受けていたかどうかという要件で、直近に違法ドラッグを使用していたことが原因で不適切な運転をしたことが示されて初めて罪に問えるという点にある。


検出リミット型DUID法

検出リミット型DUID法は、決められたレベル以上のドラッグまたはドラッグ代謝物を体内に残したまま自動車を運転することを禁止している。この方式は、アルコールの呼気検査で血中濃度が0.08%を超えると法的に酒酔い運転と見なすというやり方と同じで、大半のドライバーにとっては既に馴染み深い方法だと言うことができる。

だが、実際には、厳密にリミットを設定したDUID法はほとんど無い[2]。リミットとしては、ドラッグの活性成分または代謝物が検査で陽性になる閾値ということになるが、その設定が難しいことがその原因になっている。

アメリカ運輸省によれば、「薬物の法医学専門家の間では、不適切運転の証拠とする特定の閾値について見解がまとまっていない。こうしたコンセンサスの欠如が、どの州においても、ドライバーをドラッグ酔っぱらいとして起訴し有罪にすることを難しくしていることは否めない。」 [3] 


ゼロ・トレランス型DUID法

研究者たちが標準閾値をまとめられないのに対して、政治家や警察の反応は非科学的だが単純で、「ゼロ・トレランス(不寛容)」 型の法の制定へと向かわせた。その最も厳しい形態は、いかなるレベルであれ違法ドラッグや代謝物が体液内に存在することが検出する状態での運転を禁じている。

このアプローチは科学に基づいたものではなく、利便性から来ている。ゼロ・トレランス型DUID法は、要するに、「悪影響と完全に切り離す」 という概念を主体に据えた新しい型の運転違反と言うことができる。この基準の下では、ドライバーがたとえ素面であったにしろ、違法ドラッグやその代謝物が活性の有無に関係なく僅かでも陽性反応を示せば、ドラッグ酔っぱらい運転違反として有罪にされてしまう。

しかし、この型の法律は、特にカナビスに場合はやっかいな問題を抱えている。カナビスの活性成分であるTHCは、ヘビーユーザーの場合、低レベルとは言え摂取後1〜3日にわたって血液中に検出される[4]。また、職場で最も使われているドラッグ・テストの尿検査では、THCの代謝物質(主に不活性のTHC酸の生成物)がカナビス使用の指標となっているが、活性のあるTHCがとっくに失われてた後の数日から数週間にわたって検知可能になっている[5]

結局、ゼロ・トレランス型DUID法の下では、月曜日にジョイントを吸った人が、金曜日に素面であるにもかかわらず捕まって、ドラッグ酔っぱらい運転違反で告発されるようなことも起こり得る。


ゼロ・トレランスDUID法を持つ州

現在のところ、10の州がゼロ・トレランス型DUID法を施行しているが、内訳はアリゾナ[6] 、ジョージア[7]、イリノイ、インディアナ、アイオワ[8] 、ミシガン [9] 、ミネソタ[10] 、ロードアイランド、ユタ[12] 、そしてウイスコンシン[13] の各州となっている。(最新情報

この中では、アリゾナ、ジョージア、イリノイ、インデアナ、ユタの各州が最も厳しい形態のDUID法を持っており、いかなるレベルであれ違法ドラッグや代謝物が体液内に存在することが検出する状態での運転を禁じている。


●連邦政府の法案

連邦レベルの政治家たちもDUID法のより広範囲な実施をめざしたキャンペーンを繰り広げている。2004年には3つの法案が個別に議会に提出されたが、そのうちの2つが50州すべてにゼロ・トレランスDUID法の制定を強制することを求めるものだった。

2004年3月4日にジョン・ポーター議員(ネバダ州選出共和党)が提案した下院3907号法案では、違法ドラッグの影響下で運転した違反者には法定下限刑(mandatory-minimum laws)を適応する法の制定を要求し、拒否した州にはハイウエイ整備の補助金を出さないようにすることを求めている。

さらに強行なのが下院3922号法案で、2004年3月9日にポートマン(オハイオ、共和)、レビン(ミシガン、民主)、ラツーレット(オハイオ、共和)、ソウダー(インディアナ、共和)、ラムスタッド(ミネソタ、共和)の各議員が共同提案している。そこでは、「血液、尿、唾液、あるいは他のどの部位の体液であっても検査で規制ドラッグが検出されれば、量にかかわらず」 自動車を運転していたをドライバーを犯罪人とみなす法の制定を州に強制することを求めている。

この提案は、後に2004年下院運輸再実施法の条項として追加され、運輸法案が協議委員会で立ち往生する前に、下院で承認された。上院でも、同様の法案(2480号)が2004年にチャールス・グラスレイ上院議員(アイオワ、共和)によって提出されている。

2005年には連邦議会で、DUID問題に関連する連邦法が初めて制定された。そこに盛られた条項では、運輸省長官に 「他の連邦機関に対して、どのように違法ドラッグ影響下でも運転問題を扱ったらよいのか助言して協力を取り付け、違反の防止・検知・告発にどのように対応するか研究する」 ことを指示している。

さらに、「この法案の施行後18ヶ月以内に、運輸長官は国立衛生研究所と協力して、ドラッグ運転違反の問題の報告書を議会に提出しなければならない。報告書には、最低でも、よく使われている違法ドラッグについて、アルコールと併用した場合も含めて検査手順とテクノロジーについて評価する必要がある」 とも書かれている。

以前の法案と違って、新しい法では州にゼロ・トレランスDUID法の制定を強制していない。しかしながら、ゼロ・トレランスに対抗できるような科学に基づいた違反閾値を導入することについては、明示的に支持を表明するまでには至っていない。


●血か尿か、流動問題

「ゼロ・トレランス」という用語には根本的な問題もある。大半のゼロ・トレランス型DUID法には次のような一文が含まれている。

自動車の運転者または実際に運転していなくても実質的に自動車をコントロールしている者が、血液・尿・唾液等の体液の検査で規制ドラッグとその代謝物がいかなる量でも検出されるような状態で運転することを禁ずる。

しかし、そもそも、体内に 「ドラッグが存在している」 ことと 「ドラッグの代謝物が存在している」 ことの違いを解釈するのに当たっては難しい問題がある。

「ドラッグが存在している」 という言葉は、規制ドラッグの活性成分が特定可能であることを意味し、カナビスの場合はTHCそのものが検出可能であることを指している。これに対して、「ドラッグの代謝物が存在している」 という意味は、規制ドラッグを摂取した後で代謝によって生成された物質が検出可能であることを指している。

血液や尿の中に代謝物が存在していることは、それ以前にドラッグを使ったことを示唆してはいるが、代謝物にはどれも精神活性があるわけでもなく (カナビスの代謝物THC-COOH(11-nor-Δ9-tetrahydrocannabinol-9-carboxylic-acid)は尿中で容易に検知可能だが活性はない)、さらに代謝物が検知されたからといって体内にまだ活性ドラッグが残っていることを証明しているわけでもない。 [15] 

こうしたことを反映して、アメリカ司法省は、代謝物に対するドラッグ・テストの陽性結果がただちに 「・・・最近の頻度や使用の度合い、さらには機能的に障害があるかどうかを示しているわけではない・・・」 [16] と明言している。最近のアメリカ運輸省の報告でも、ドラッグ代謝物の陽性が 「直前数日間のドラッグ使用の確固たる証拠とは言えるが、それが運転時点で悪影響を及ぼしていたという証拠には使えない」 [17] と書かかれている。

ドラッグ検知の方法についても問題が多い。上でも述べたように、大半のゼロ・トレランス型DUID法は、ドラッグまたはドラッグ代謝物の存在を調べるために、警察が運転者に対して「体液」の提出を強制することを認めている。ほとんどの場合、問題の体液は血液か唾液か尿ということになるが、それが陽性であったとしても、どの体液を使って、どの物質に対して陽性なのか、さらに検知手段の感度がどれくらいなのかが問題になる。


尿検査

アメリカではドラッグ検知法としては尿検査が最もひろく使われている。とくに職場の検査プログラムでは90%を超えている。裁判所では、一般に、尿サンプルの収集の方が血液サンプる収集よりも侵害度合いが低いと見なしている。また、尿検査は国の標準検査法に指定されており、尿検査を実施するラボの発行する証明書は国の行政証書としても認められる。

しかしながら、カナビスに関する現在の標準尿検査は、THCの存在そのものではなくその代謝物を検知するだけの手順に過ぎないので、ドラッグ使用直後の悪影響を調べるには適正さを欠いている。

そもそも、検査時点での代謝物レベルと摂取したドラッグ量との間には相関関係は存在しない [18] ので、実際のドラッグの悪影響について判定することもできない。上でも指摘したように、たとえ代謝物が検知されたとしても 「・・・最近の頻度や使用の度合い、さらには機能的に障害があるかどうかを示しているわけではない」 [19] 

とは言っても、尿検査は比較的侵害性がないと見なされている上に、現場ですぐに結果が得られるので被験者にとっては都合のよい時間に簡単に検査を受けることができる。また、免疫学的検査なので試験紙も市販されているものを利用すればよく、「現在、ゼロ・トレランス法を実施している多くの州では、運転者の体内に禁止ドラッグの代謝物が存在すること示すだけで済むので、執行業務には尿検査を使っている」 [20] 

繰り返すまでもないことだが、ゼロ・トレランス法は単に尿中のTHC代謝物に頼っているために検査対象物質が不適切で、素面で運転しているカナビス・ユーザーの多くを 「酔っぱらい」 と誤認定してしまっている。


血液検査

血液の採取については、裁判所も通常侵害的行為と見なしている上に医学的な訓練を受けた人でないと出来ないこともあって、DUIDの検査としては実用的でないと指摘されることも多い。しかしながら、多くのヨーロッパ諸国のDUID法は血液検体による判断を採用している。これは、尿検査と違って、血液検査ではドラッグの代謝物だけではなくドラッグそのものが検出可能であることが理由になっている。

一般的に言って、ヒーク時のTHCの血中濃度は摂取後数分で100ng/mlを超え、以後急激に減少する。このために、血中濃度で1ng/ml以上のカナビスを検出できる時間は通常ユーザで使用後数時間に限られている [21] 。しかし、ヘビーユーザーの場合は、2ng/ml以上の残留血中濃度が48時間以上続くとされている [22] 。

このために、アメリカ運輸省では、「ドラッグの濃度と運転への悪影響を関連づけるには、おそらく血液検体が最も適している」 という見解を示している。 [23] 

だが、最も適しているとはいっても、「酔っぱらい」の証拠として採用するべき血中濃度については現在までのところ妥当な研究がほとんど行われていないために、科学者の間ではどの閾値を採用すべきかコンセンサスが形成されていない。

最近、一連の自動車事故の過失性の研究を科学的に再検証する試みが行われたが、そこでは、THCの血中濃度が5ng/ml以下の場合は事故のリスクを高めることはないと指摘されている [24] 。5ng/ml以下というのは、平均的なカナビス・ユーザーでは摂取後1〜3時間以内に下がるというレベルに相当する [25] 。

さらに、いくつかの研究では、「THCの血中濃度が5〜10ng/mlであっても通常の事故リスクを上昇させないと思われる」 [26] とも述べている。しかしながら、運転に悪影響が出るとされるTHCの血中濃度について信頼できる閾値を決めるのにはさらなる研究が必要とされている。


唾液検査

唾液検査は、代謝物には反応せずドラッグそのものしか検出できない。そにために検出可能時間は、カナビス以外のドラッグでは血液検査と同様に1〜24時間になっている。

しかし、カナビノイドは唾液にはごく少量しか分泌しないので、他のドラッグと違って口内液から検出することは難しい [28] 。この結果、現在行われているほとんどの唾液検査方法では、カナビスは摂取後およそ1〜2時間程度しか検出されない [29] 。最新のさらに感度を高めた検査法では、閾値を低く設定することで残留THCレベル1〜2ng/mlを4〜8時間検出可能だが、この状態ではもはやドラッグによる精神運動機能への影響は消失している [30] 。

一般に唾液検査は侵害的ではないと考えられており、しかも現場で簡単に検査できる道具もあることから、特にヨーロッパ交通警察ネットワークTOSPOL [31] などの法執行機関は、ロードサイドで警察が利用するには最適の道具という見方をしている。

だが最近の研究では、検査結果が被験者間でバラツキの多いことも示されている。現在、オーストラリアのビクトリア州で試験プログラムが実施中だが、ロードサイドでの唾液検査方法で擬陽性の反応も出ている。 [32] さらに、今までのところ、唾液中のドラッグを確認するための適切な閾値についてはコンセンサスが得られておらず、また、交通現場での唾液検査に対する基準を確立した国はない。

こうしたことから、多くの専門家が唾液検査を 「THCによる悪影響を最終決定するには信頼性に欠けて不適切であり、ロードサイドにおける最適の検査方法は血液検査ということになるだろう」 [33] としている。


現在のところ信頼出来る検査法はない

以上を要約すれば、ゼロ・トレランスDUID法の尿検査では、THCではなく単にその時点でのドラッグ代謝物が検知されるだけなので、カナビスのユーザーが「酔っぱらい」と誤認されるリスクが非常に高くなってしまう。これに対して、血液や唾液検査では、その時点での体液のドラッグが検知されるが、カナビスの場合は比較的検知範囲が狭いので、酔っぱらいの特定が難しくなる。

また、代謝物ではなくドラッグそのものが検知された場合でも、ドラッグの摂取直後であることはわかっても、悪影響を受けていることを決める濃度レベルについてのコンセンサスが確立されていない。血中のカナビス濃度の検査については非常に限られた研究しか行われていないが、一部では、過失責任を問えるレベルを予備的に5から10ng/ml以上としている。しかしながら、現在までの研究では、科学者たちのコンセンサスが得られるようなTHC血中濃度の閾値を導き出すに至っていない。 [34] 


●カナビス酔っぱらい運転の危険度

カナビス酔っぱらい運転については、政治家や警察は「伝染病」の蔓延ように深刻な問題になっているかのように言い立てているが、実際のデータを見れば、そのような事態を示しているものはない。さらに重要なことは、実際の事故においてドラッグの使用がどのような役割を演じているのかということにある。 [35] 

アルコールが事故のリスクを増大させることは誰もが認めているが、道路上の事故においてカナビスがその原因になるかどうかについては余りよくわかっていない。

確かに、カナビスに酔うと精神運動機能がやや損なわれることは示されているが、その状態はそれほど深刻なものではなく、長く続くわけでもない[36] 。運転シュミレータでの実験によると、こうした状態での被験者の典型的な反応は、危険状況に対処するために速度を落として時間を稼ごうとする[37] 。

路上の事故では、ドライバーの血中THC濃度が低い場合やアルコールと併用していない場合には、カナビスの酔いは目立った役割を演じていない。例えば、1992年のアメリカ・ハイウエイ交通安全局のレビューによると、致死的な事故を起こしたドライバーの間では、 「カナビスのみの人(血液検査陽性)はドラッグをやっていない人よりも過失度合いが低い」 [38] ことが判明している。

1993年に、オランダ・マーストリヒト大学人間精神薬理学研究所が、実際の運転能力とカナビスの影響評価を調べたが、「THCを吸引した場合、運転能力とTHCの摂取量の間にはそれほどシャープとは言えないが顕著な相関関係が見られた・・・路上走行へのTHCの影響は・・・アルコールにおける血中濃度0.08%を上回ることはなく、多くの医薬品の場合と比較しても全く特出するものではない。」 [39] 

衝突事故の過失性を調べた別々の7つの研究に掲載された合計7934人のドライバーのケースを検証した2002年の報告書によると、

『ドラッグの使用とその摂取量と衝突事故の過失責任の相関を調べた研究からは、血中にカナビノイドが検出されたドライバーとドラッグが検出されなかったドライバーの間には事故の過失に明確な違いのあることは見出せなかった。』 [40] 

カナビス酔っぱらいと衝突事故に関する最近2004年の科学レビューでは、「使用直後でカナビスそのものが直接検出された場合は衝突のリスクが高まると言えるが、カナビス使用後の代謝物THC酸で検出さる場合では高まることはない」 [41] としている。

さらに、オーストラリアのドラマーらが行った検証では、特にカナビス使用直後1〜3時間に見られる5ng/ml以上の高血中濃度では事故のリスクが上昇する相関が見られるが、「THC濃度5ng/ml以上の場合のオッズ比はアルコール血中濃度0.15%と同等」 [42] と指摘している。

しかしながら、ドイツの研究者チームが行った87の実験研究のメタ分析では、そのような上昇傾向は見られず、「5ng/mlの血中THC濃度では……全体としてアルコール血中濃度0.05%の状態での実験範囲に収まる」 [43] ことを示唆している。

これとは別に、カナビスの場合はアルコールと違って、カナビスに酔っている時には (特に酔いに激しくなければ) 通常そのことをドライバー本人が意識しているので、運転に注意が必要となるような状況ではスピードを落として対処しようとするので、事故のリスクは限定されたものになる [44] 。この反応は、アルコールの影響下で運転しているドライバーが酔いの強さに比例して危険な行動をとろうとするのとは全く逆になっている [45] 。

以上に見られるように、路上の交通事故とカナビス摂取の定量的影響については現時点ではよくわかっていないと言える。従って、現在までの研究からは……

路上におけるカナビスの悪影響は、ゼロ・トレランス法の成立と執行に正当性を与えるにはほど遠い。その結果、不可避的に多くの素面のカナビス・ユーザーを「酔っぱらい」と決めつけ、刑事訴追してしまう恐れを内包している、と言える。

要するに、ゼロ・トレランス・アプローチではなく、カナビスの使用直後の悪影響の指標として (ゼロではない) THC血中濃度の制限値を定めて法執行にあたるようなもっと理にかなったやり方を追求すべきなのだ。


●ゼロ・トレランスの背後にいるのは誰か

過去5年にわたって、禁止論者、警察、ドラッグ・テスト業者や毒物学者からなる小さな陰謀グループが、体内にいかなる量のドラッグ代謝物が検知される状態での運転を犯罪とみなす法案の成立に向けてロビー活動を続けてきた。そのグループの中でも2人の人物が際だっている。

最初の一人は、ドラッグ・テスト技術を開発するために連邦政府の肝いりで組織されたウォルシュ・グループ [46] のリーダーであるマイケル・ウォルシュで、職場での厳格なドラッグ・テストの法制化のロビー活動をしてきた。彼は、アメリカ・ドラッグ乱用研究所(NIDA)の応用研究部門の元責任者で、麻薬取締長官の補佐官でもあった。

マイケル・ウォルシュは、それ以来、ゼロ・トレランスDUID法の中心的急先鋒として活動してきた。2002年11月、ウォルシュ・グループは、連邦法をゼロ・トレランスをベースにしたDUID法に変更することを目指して、ホワイトハウス麻薬撲滅対策室(ONDCP)と手を組んだ。

2004年2月に開催されたONDCP/NIDAのジョイント・カンファレンスで、ウォルシュは 「国家レベルで法律のモデルを作り、各州にそれを模範として州法を整備することを強く要請するために、国家的なリーダーシップが必要なことは明白である」 と宣言している。その2週間後、連邦議会の議員たちは、州にそのような法の制定を強制させる法案の審議を開始している。

今日でも、ウォルシュは、最大のロビー団体でDUID関連の情報を発信する教育機関に残り、麻薬取締長官事務所と協力してゼロ・トレランスDUID法の推進に努めている。

第二の人物は、1970年代に麻薬取締長官だったロバート・デュポンで、やはりNIDAの責任者だった。現在は、職場のドラッグ・テスト・コンサルタント会社ベンジンガー・デュポン・アソシエイツで陣頭指揮をとっている。 [47] 

デュポンは、ここ20年にわたって、職場でのドラッグ・テストのガイドライン策定と法制定の中心的プレイヤーとして活動している。また、彼は、連邦がライセンスしたドライバーに対するドラッグ・テストを統括する連邦法にも関わってきた [48] 。現在では、そうした連邦のガイドラインの対象を全ドライバーにまで拡張するようにロビー活動を行っていおり、また、ロードサイドにチェックポイントを設けて、ドライバーの抜き打ちドラッグ・テストを実施することに意欲を示している [49] 。

「われわれは、ドラッグの影響下で運転してはならないという概念を排して、ドラッグを少しでもやっている人は運転できないようにしなければならない」 として、ドラッグの悪影響下になくても、代謝物に陽性を示した者に対しては免許を剥奪し、長期検出可能な毛髪検査も含めて2〜5年間定期的にチェックするべきだ、と語っている [50] 。

また、「大半の人はドラッグの治療を必要としないが、ドラッグを使わないで済む理由を必要」 としており、ゼロ・トレランスDUID法の執行が彼らにインセンティブを与える、と確信しているとも述べている。


これに対して、科学界の大半の毒物学者や研究者たちは、ゼロ・トレランスDUID法には賛意を示さず、科学ベースで理にかなったTHC制限値に基づいた立法を支持している。 [52] 


●ゼロ・トレランスとどう闘うか

ゼロ・トレランス型DUID法に立法の観点から立ち向かうには、現在審議中の政治家たちに、アルコールかドラッグかどうかにかかわらず酔っぱらった状態での路上運転をなくすことが最終的な目標であること強く訴えることが効果的だ。

実際には、ゼロ・トレランスDUID法はこの目標達成には何ら役立たず、むしろ交通安全のための法の誤用を招いて、安全を脅かすような酔っぱらい運転をしていない素面のドラッグ・ユーザーまで不適切に酔っぱらいと決めつけて告発対象にしてしまう恐れがあることを政治家たちに知ってもらうことがまず重要だ。

次いで、運転直前数時間以内にカナビスを使用していた者と数日も前に使った者を区別しないような法律では、カナビス・ユーザーから 「運転するなら吸わない」 というインセンティブを奪ってしまう、という点に目を向けさせるようにするのがポイントになる。

さらに、ゼロ・トレランスDUID法と現在の酒酔い運転を禁じている法を比較すれば、誰がみてもDUID法が甚だしく不均衡であることを浮き彫りにできる。

  • 飲酒運転禁止法は、アルコール・ユーザーを単にユーザーであるという理由だけで検挙対象にしているだろうか?  もちろん答えはNOだ。運転時点で、もはや安全に運転できないとほど酔っているかどうかで区別しているはずだ。ではなぜ同じ基準をDUID法に適用しないのか?

  • 飲酒運転禁止法は、何日も何週間も前にアルコールを飲んだ人間を対象にしているだろうか?  もちろんこれもNOだ。運転時点において酔っぱらって運転能力に支障をきたしているかどうかで区別しているはずだ。ではなぜ同じような常識をDUID法に適用しないのか?

  • 飲酒運転禁止法ではその取締の基準としてアルコールの血中濃度をゼロに設定しているだろうか? もちろんNO。運転能力に支障が出る適切な閾値を科学的に求めて採用しているはずだ。ではなぜ同じ方法をDUID法に適用しないのか?

DUID法は単に活性のないドラッグ代謝物に頼るのではなく、最低でも、運転時にドラッグそのものが体内に残っていることを確認すべきなのだ。その上で、現在多くの州が酒酔い運転の基準として血中濃度0.08%を採用しているように、カナビスが運転に支障をきたす血中濃度の科学的基準値を採用しなければならない。

確かに現在までのこの領域での研究データは限られいるが、予備試験では、THC血中濃度が5ng/ml以上だと運転に支障が出て事故のリスクが増大するが、それ以下では支障が出ないことが示されている。また、血液検査に当たっては、ラボを認可性にして、検査をすべての同じ基準と手順で行うことを義務付けなければならない。

最後に、DUID法では、どのような状況下の人なら検査できるかを厳格に定めておく必要がある。特に血液検査のような侵害性の高い検査法の場合は、酔っぱらい運転を目で確認して連行した後でない限り認めるべきべはない。

こうした観点に基づいた法を制定すれば、現在一部の州で実施されている不健全なゼロ・トレランス・ドラッグ酔っぱらい運転法に対する理性的な代替えを用意することができる。


●法に挑み、法で勝利するには

最後に、既にゼロ・トレランスDUID法が施行されている州で、法執行に訴訟で対抗しようと考えている人を想定して、どのような点に留意して闘ったらよいのかまとめてみると・・・

  1. 現在までのところ、規制薬物の影響下で運転している人の数についての疫学データーが十分そろっているわけではなく、ゼロ・トレランスDUID法の施行で、違法運転に対する抑止効果があったという客観的な証拠も、あるいはドラッグ影響下で運転する人を減らすことができたという明確な証拠も存在してない。さらに、アメリカ運輸省は、「ドラッグ検査で陽性になった場合も含め、交通事故の要因としてドラッグがどのように係わっていたのかについてはいまだよくわかっていない」 [53] と認めている。

  2. 疫学研究の証拠が限られているので、尿をはじめとしてどの検査も、体内のドラッグあるいはドラッグ代謝物検出時の適切な閾値については科学的なコンセンサスが得られておらず、運転に悪影響を及ぼす閾値が標準化されていない。特に大半のドラッグを検出できるとされている口内唾液検査はまだ開発途上にあり、「口内ドラッグ検査について国の標準的な検査方法は確立していないだけではなく、現在、検査結果の正確性を保証システムもない。」 [54] 

  3. 最も重要なポイントは、ドラッグの濃度と運転への悪影響の関係について科学的な基準が存在していないことだ。運転に悪影響を及ぼした証拠とされる尿や血液に検出されたドラッグ代謝物(精神には不活性)のレベルについては、ドラッグ自体の摂取量の相関関係がわかっていない。また、たとえドラッグそのものが血液検査や唾液検査で検出されても、ドライバーに悪影響を及ぼす濃度レベルについてのコンセンサスが存在していない。

  4. 現在施行されているDUID法では、誰に対してどのような状況で検査可能なのか明確に定義されていることは滅多にない。しかし、ドラッグ検査でも特に血液検査は侵害性が高いので、まず、ドライバーに対し警察官またはドラッグ確認専門官がアルコール以外のドラッグに酔っていることを確認した上で連行してはじめて検査できることを明確にすべきだ。

  5. すべての陽性結果は、正式に認可されたラボで確認検査すべきだが、ほとんどの議会が確認検査のための適切な財政措置を怠っており、正式に認可したラボの設立がないがしろにされている。未認可のラボでは国のガイドラインから外れた閾値を使う可能性があり、テストの結果の正確性には疑問が生じる。

  6. もし、違法ドラッグあるいはドラッグ代謝物の存在を尿や唾液の免疫器具を使って現場で速成検出した場合、専門ラボにおいてその結果を血液検査で別個に確認すべきだ。研究では、訓練を受けたラボの専門家に比べて、警察官の場合は現場免疫検出器の扱いや結果の解釈においてヒューマン・エラーが多いことが知られている。また、ほとんどの現場免疫検査技術はアメリカ食品医薬品局(FDA)の承認を受けていないが、この点についても訴訟で争える。



●引用文献

[1]   USA Today. "Growing danger: Drugged driving." October 21, 2004; Las Vegas Review-Journal. "Congress must address issue of drugged driving." March 21, 2004; New York Times. "Many, undetected, use drugs and then drive." November 14, 2002.

[2]  To date, only Pennsylvania, Nevada and Virginia have enacted per se standards for DUID offenses. Under Pennsylvania's law, motorists with detectable levels of THC in the blood above 5 ng/ml are guilty of DUID. Under Nevada's law, motorists with detectable levels of THC in the blood above 2 ng/ml or detectable levels of THC-COOH in the urine above 15 ng/ml are guilty of DUID. Virginia's law exempts marijuana and marijuana metabolites.

[3]  US Department of Transportation, National Highway Traffic Safety Administration. State of Knowledge of Drug-Impaired Driving: FINAL REPORT. September 2003.

[4]  Skopp et al. as cited by Grotenhermen and Leson. Testing for Impairment by Cannabis: A review of established and emerging approaches and methods.May 2004.

[5]  Persistence of urinary marijuana metabolites after a single dose of THC may produce detectable metabolites in urine for up to 12 days. See specifically: Law et al. Forensic aspects of the metabolism and excretion of cannabinoids following oral ingestion of cannabis resin. J Pharm Pharmacol. 1984: 289-94. Persistence of urinary marijuana metabolites after supervised abstinence in heavy, longtime users has been recorded in clinical studies for periods of 30 to 70 days. See specifically: Ellis et al. Excretion patterns of cannabinoid metabolites after last use in a group of chronic users. Clin Pharmacolo Ther. November 1985: 572-578 and Dackis et al. Persistence of urinary marijuana levels after supervised abstinence. Am J Psychiatry. September 1982: 1196-1198.

[6]  Arizona's law calls for mandatory imprisonment upon conviction for a first offense.

[7]  Georgia's law calls for mandatory imprisonment upon conviction for a first offense.

[8]  Iowa's law calls for mandatory imprisonment upon conviction for a first offense.

[9]  Michigan's law took effect in October 2003.

[10]  Minnesota's law exempts marijuana and marijuana metabolites, stating, "It is a crime for any person to drive, operate, or be in physical control of any motor vehicle ... when the person's body contains any amount of a controlled substance in schedule I or II other than marijuana or tetrahydrocannabinols]."

[12]  Utah's law calls for mandatory imprisonment upon conviction for a first offense.

[13]  Wisconsin's law took effect in January 2004.

[15]  As an analogy, think of a drug metabolite as similar to a fingerprint. Though it indicates a person was present at a certain place, it does not give specific information as to when the person was present, or why.

[16]  US Department of Justice, Bureau of Justice Statistics. Drugs, Crime, and the Justice System (NCJ-133652). December 1992.

[17]  US Department of Transportation, National Highway Traffic Safety Administration. State of Knowledge of Drug-Impaired Driving: FINAL REPORT.

[18]  Yale Caplan. "Technology for Testing Drugs of Abuse in DUID." In: Developing Global Strategies for Identifying, Prosecuting, and Treating Drug-Impaired Drivers: Symposium Report. June 2004.

[19]  See footnote 16.

[20]  US Department of Transportation, National Highway Traffic Safety Administration. State of Knowledge of Drug-Impaired Driving: FINAL REPORT.

[21]  Ibid. Figure 3-1: Drug Detection Periods In Various Specimens; See also: Huestis et al. Relationship of (9)-tetrahydrocannabinol concentrations in oral fluid and plasma after controlled administration of smoked cannabis. J Anal Toxicol. September 2004: 394-399.

[22]  See footnote 4.

[23]  US Department of Transportation, National Highway Traffic Safety Administration. State of Knowledge of Drug-Impaired Driving: FINAL REPORT.

[24]  Drummer et al. The involvement of drugs in drivers killed in Australian road traffic crashes. Accid Anal Prev. 2004: 239-248

[25]  Huestis et al. Blood cannabinoids: Absorption of THC and formation of 11-OH-THC and THC-COOH during and after smoking marijuana. J Anal Toxicol. 1992: 276-282; See also: Papafotiou et al. An evaluation of the sensitivity of the Standardised Field Sobriety Tests (SFSTs) to detect impairment due to marijuana intoxication (Figure 1: Level of THC in plasma after smoking placebo, low- and high-dose cannabis cigarettes.) Psychopharmacology. 2004 [Epub ahead of print]

[26]  Grotenhermen et al. Developing per se laws for driving under the influence of cannabis (DUIC). Paper presented at the 17th International Conference on Alcohol, Drugs and Traffic Safety. August 10, 2004.

[27]  US Department of Transportation, National Highway Traffic Safety Administration. State of Knowledge of Drug-Impaired Driving: FINAL REPORT. Figure 3-1: Drug Detection Periods In Various Specimens; See also: Dolan et al. An overview of the use of hair, sweat and saliva to detect drug use. Drug Alcohol Rev. 2004: 213-217 and Verstraete. Detection times of drugs of abuse in blood, urine and oral fluid. Ther Drug Monit. 2004: 200-205.

[28]  US Department of Transportation, National Highway Traffic Safety Administration. State of Knowledge of Drug-Impaired Driving: FINAL REPORT.

[29]  Spiehler et al. Analysis of Drugs in Saliva. In Goldberger et al: On-Site Drug Testing. Humana Press Inc. 2001.

[30]  Niedbala et al. Detection of marijuana use by oral fluid and urine analysis following single-dose administration of smoked and oral marijuana. J Anal Toxicol. 2001: 289-303.

[31]  TISPOL Press Release: Participation in Operational Testing of Drug Detection Devices by Manufacturers of Fluid Screening Devices.

[32]  Herald Sun. Roadside drug tests in turmoil. December 22, 2004.

[33]  Grotenhermen and Leson. Testing for Impairment by Cannabis: A review of established and emerging approaches and methods. May 2004.

[34]  Grotenhermen et al. Developing Science-Based Per Se Limits for Driving Under the Influence of Cannabis: Findings and Recommendations by an Expert Panel. (FORTHCOMING)

[35]  Developing Global Strategies for Identifying, Prosecuting, and Treating Drug-Impaired Drivers: Symposium Report. June 2004.

[36]  Reviews include: David Hadorn. A review of cannabis and driving skills. In: Guy et al (Eds) The Medicinal Uses of Cannabis and Cannabinoids. London: Pharmaceutical Press. 2004: See specifically, "In conclusion, driving ability does not appear to be substantially impaired by cannabis." See also: Canadian Special Senate Committee on Illegal Drugs. Cannabis: Our Position for a Canadian Public Policy. 2002: See specifically Chapter 5: "Driving Under the Influence of Cannabis;"  UK Department of Environment, Transport and the Regions (Road Safety Division). Cannabis and Driving: A Review of the Literature and Commentary. 2000;  Allison Smiley. Marijuana: On-Road and Driving Simulator Studies. In: H. Kalant et al. (Eds) The Health Effects of Cannabis. Toronto: Center for Addiction and Mental Health. 1999: 173-191.

[37]  Sexton et al. The influence of cannabis on driving: A report prepared for the UK Department of the Environment, Transport and the Regions (Road Safety Division). 2000; UK Department of Environment, Transport and the Regions (Road Safety Division). Cannabis and Driving: A Review of the Literature and Commentary;  2000; Allison Smiley. Marijuana: On-Road and Driving Simulator Studies.

[38]  These findings are somewhat limited because only 4 percent of the drivers studied tested positive for THC in their blood. US Department of Transportation, National Highway Traffic Safety Administration. The Incidence and Role of Drugs in Fatally Injured Drivers: FINAL REPORT. October 1992.

[39]  Hindrick Robbe. Marijuana's effects on actual driving performance. Institute for Human Psychopharmacology, University of Maastricht. 1993.

[40]  Chesher et al. Cannabis and alcohol in motor vehicle accidents. In: Grotenhermen and Russo (Eds) Cannabis and Cannabinoids: Pharmacology, Toxicology, and Therapeutic Potential. New York: Haworth Press. 2002: 313-323.

[41]  Ramaekers et al. Dose related risk of motor vehicle crashes after cannabis use. Drug and Alcohol Dependence. 2004: 109-119.

[42]  These findings are somewhat limited because only 3 percent of the drug-positive drivers found to be responsible for their crash tested positive for THC in their blood. By comparison, 58 percent tested positive for alcohol. Drummer et al. The involvement of drugs in drivers killed in Australian road traffic crashes. (Also note: Hadorn and others warn that findings from retrospective studies must be interpreted with caution because of the "absence of an appropriate control group. Ideally, control blood samples would be obtained from 'random' drivers passing by the same locations at approximately the same time as the drivers involved in the collisions. However, for obvious logistical and ethical reasons this is never done. [Therefore,] ... studies relying on blood tests for cannabis cannot meaningfully assess the effects of cannabis on risk of collision 'given the absence of valid baseline data for cannabis detected in the non-involved population.'")

[43]  Grotenhermen et al. Developing Science-Based Per Se Limits for Driving Under the Influence of Cannabis: Findings and Recommendations by an Expert Panel.

[44]  Ibid; See also Allison Smiley. Marijuana: On-Road and Driving Simulator Studies

[45]  Ibid; See also United Kingdom's Advisory Council on the Misuse of Drugs.  The Classification of Cannabis Under the Misuse of Drugs Act of 1971. 2002: See specifically: Chapter 4, Section 4.3.5: "Cannabis differs from alcohol; ... it seems not to increase risk-taking behavior. This may explain why it appears to play a smaller role than alcohol in road traffic accidents."

[46]  http://www.walshgroup.org

[47]  http://www.bensingerdupont.com

[48]  These guidelines subject licensed commercial drivers to submit to random urinalysis for the purpose of screening for illicit drug metabolites. These regulations also establish per se guidelines for drug metabolites, although these cutoff levels are admittedly not correlated to impairment.

[49]  Robert Dupont. "Drugs and driving." Letter to the editor: USA Today. October 28, 2004.

[50]  Robert Dupont. "Conviction is an Opportunity for Intervention." In: Developing Global Strategies for Identifying, Prosecuting, and Treating Drug-Impaired Drivers: Symposium Report. June 2004.

[51]  Ibid.

[52]  Grotenhermen et al. Developing Science-Based Per Se Limits for Driving Under the Influence of Cannabis: Findings and Recommendations by an Expert Panel.

[53]  US Department of Transportation, National Highway Traffic Safety Administration. State of Knowledge of Drug-Impaired Driving: FINAL REPORT.

[54]  Ibid.