
Weekly News
2006年5月4日
●NORMLのポッドキャスト、アップルのトップチャートで上位にランク
2006年5月4日 - アメリカ・ワシントンDC発
ポット番組、クリントン上院議員やビル・ファースト院内総務の番組を凌ぐ!
アップル・コンピュータのiTunesミュージックストアやワシントンDCの新聞が発表しているチャート表によると、NORMLのインターネット・ポッドキャストであるウイクリー・ニュース・イン・オーディオが最も人気ある政治番組の一つになっている。
アップルの政治ポッドキャスト番組100リストの中でNORMLの番組は32位にランクされており、ニューヨーク州のヒラリー・クリントン上院議員(47位)やビル・ファースト上院院内総務(73位)が提供している番組よりずっと上位につけている。昨年の夏に始まったNORMLのポッドキャストではウイクリー・ニュースや 年次カンファレンス のような特別イベントのオーディオ・クリップを流している。
「NORMLポッドキャストの人気は、多くのアメリカ人がマリファナやマリファナ法改革について事実をベースにした教育情報を求めていることの表れです。この人気はますます高まっており、連邦政府の側からNORMLの情報の方に目を移させています」 「上院議員のクリントン氏やファースト氏など次期大統領をねらう人たちはこの現実に気がついて、カナビスが急速に選挙の争点になってきていることを認識すべきです」 とNORMLのアレン・ピエール事務局長は語っている。
また、ピエール氏は、NORMLではこの初夏から日刊でポッドキャストを始めることも計画していると述べている。
●メキシコ大統領、カナビスの個人使用限度量の法制化に拒否権を行使
2006年5月4日 - メキシコ・メキシコシティー発
メキシコのヴィンセント・フォックス大統領は、昨日、カナビスなどの規制ドラッグを刑事罰を受けずに所持できる限度量を明確にすることを求めた法案への署名を拒否した。これまで大統領は法案を支持する姿勢をみせていたが、アメリカ麻薬局や国務省の当局者たちからの 「ドラッグ・ツーリズム」 を誘発するという非難を受けて態度を急変させた。
先週の金曜日に議会を通過した法案では、連邦法のもとでは特定の限度内であればカナビス (5グラム) などのドラッグの所持を認めることになっていた。すでにメキシコの法律では、個人使用目的での違法ドラッグの少量所持は刑事罰から除外されているが、合法的な限度量が明確に定められていないために、警察や裁判官は少量の違法ドラッグを所持していた市民をケース・バイ・ケースで処罰しなければならなかった。
また、法案ではドラッグ密売防止法の執行を州や地元の権限に任せることも盛りこまれていた。現行の法律では、連邦警察 (メキシコの法執行官の5%) だけしかドラッグ密売の容疑者を逮捕できないことになっている。
水曜日に法案を拒否する際に、フォックス大統領は 「議会はドラッグ所持や使用の限度量を明確にする必要があるとしているが・・・引き続き刑事罰対象とする」 と声明を出している。今週の始め、アメリカ国務省やホワイトハウス麻薬対策室(ONDCP)の当局者がメキシコ大使と会合し、大統領に 「法案を見直して、メキシコではドラッグ使用が容認されていると見られることを回避し、ドラッグ・ツーリズムを防止する」 ように要請していた。
フォックス大統領は法案に修正を加えて議会に送り返すと語っている。
ここ数年、カナダ や ジャマイカ やオーストラリアでカナビスなどの違法ドラッグの所持罪を軽減しようとする法案が提出されているが、アメリカ当局からの同じような非難を受けたこともあっていずれも立往生している。
●カナビスは統合失調症になりやすい人でも軽微なリスクにしかならない
2006年5月4日 - イギリス・オックスフォード発
イギリスでドラッグ政策の提言を行っているベックリー・ファンデーションが発行したレビューによると、カナビスの使用は、統合失調症や精神障害になりやすい人でも 「統計的に軽微なリスク・ファクター」 にしかなっていないことがわかった。 ベックリー・ファンデーション は独立系のシンクタンクでドラッグ使用や政策の分析を行っている。
著者たちは、「カナビスとメンタルヘルス: 最近の報告に対する検証」 と題するレビューの中で、カナビスがアルコールと同様に 「すでにその兆候のある人や家族に同種の病気の人がいる場合には統合失調症に陥る可能性がある」 としながらも、「社会全体でみると、過去30年間のカナビス使用の増加に連動して精神症率も増加したという事実はない」 としている。
結論では、「ここで検証した研究では、カナビスの統計的リスク・ファクターは軽微なものであることを示しており、圧倒的多数の若年カナビス・ユーザーについては精神症を発症するようなことはなく、ユーザーのうちでごく少数のグループだけがカナビスの影響を受けやすいという仮説を裏付けている」 と述べている。
ベックリー・ファンデーションの分析は、今年のはじめにイギリスのドラッグ乱用諮問委員会(ACMD)が出した結論と同様のもので、委員会では「現在利用できるデータによれば、カナビスの使用が統合失調症に発展するリスクはほんの僅かでしかない。・・・現在の証拠からはカナビスの使用が統合失調症に発展する生涯リスクは最悪でも1%以内であることを示している」 と 結論 づけている。
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To listen to NORML's podcasts or audio archives, please visit: http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=6685. Excerpts from this year's annual NORML conference, "Grassroots to Grasstops," will also be broadcast nationally on C-Span radio this Sunday, May 7, at 10 am.
Source: http://www.norml.org/index.cfm?Group_ID=6895