カリフォルニア州4000人の調査研究

カナビスはハードドラッグ離れを促す

Source: Common Sense of Drug Policy
Pub date: 23 June 2008
Study of 4000 indicates marijuana discourages use of hard drugs.
http://www.csdp.org/publicservice/medicalmj08.htm#note1


カリフォルニア州の4117人のカナビス・ユーザーを対象にして行われた研究で、カナビスにはゲートウエイ理論とは逆の作用があるらしく、若者たちを他のドラッグに引き込むのではなくむしろ離れさせる効果があるという画期的な結果が示された。

この研究では、カリフォルニア州の医療カナビス・プログラムに参加している人たちについて、結婚歴や学歴、職業などについても調べているが、国の平均値ともほぼ同じで、極めてノーマルな姿が映し出されている。大部分の人たちが仕事と家庭と家族を持った生産的な市民で、カナビスについては毎週あるいは毎日吸っており、中には何十年と続けているユーザーもいる。

これらの人々の大多数は、カナビスを使っていることで最終的にはタバコやアルコール、ハードドラッグの使用が減ることが示されている。例えば、これまでアルコールを最も飲んでいた時期に比較して現在の使用量がどのくらいか尋ねた質問に対しては、10%以上の人が完全に止めていると答え、90%近くの人が半分に減ったと答えている。

また、多くの人が、カナビスを使っているのはストレスや不安を自己治療するためで、合法的な処方医薬品を使うよりも副作用が少ないことをその理由に上げている。

医療カナビス・プログラムに参加している子供の場合には、少年のほとんどが集中力を維持できない注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療のためで、毎朝少量のカナビスを使うことで集中力が改善されることが明確に示されている。

建設会社で積算の仕事を担当しているADHDの男性は、「朝のコーヒーと一緒にカナビスを2服ほどして出社すれば、積算部では私が一番の仕事人です」 と答えている。

今回の研究:
Long term marijuana users seeking medical cannabis in California (2001窶2007): demographics, social characteristics, patterns of cannabis and other drug use of 4117 applicants  Thomas J O'Connell and Che B Bou Matar, Harm Reduction Journal 2007, 4:16

また、同じ研究者が未成年のカナビス自己治療について報告した論文:
Cannabis Use in Adolescence: Self-Medication for Anxiety  Winter/Spring 2005, O'Shaughnessy's Journal of the California Cannabis Research Medical Group

医療カナビスで子供のADHD治療  (2004.4.23)
ジェフリーとの旅路  (2005.2.16)
カナビスは第一選択薬、子供の精神障害  (2006.7.8)