カナビスと肺癌研究の第一人者

今ではカナビス合法化を支持


Dr. Donald Tashkin

Source: NORML Daily Audio Stash
Pub date: 9, June 2009
Leading researcher: “At this point, I’d be in favor of legalization.”
Author: Radical Russ
http://stash.norml.org/
leading-researcher-at-this-point-id-be-in-favor-of-legalization/

(McClatchy)   カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)呼吸器科のドナルド・タシュキン博士は、ヘビーなカナビスの喫煙の影響で肺癌や慢性閉塞性呼吸器疾患(COPD)のリスクが増加するかどうかについて30年間にわたって研究を続けてきた。癌とカナビス喫煙の間には明確な関係があるはずだと考えて始めた研究だったが、結果はそうではないことが明らかになった。

「分かったのは両者の間には関連がないということで、逆にカナビスには肺を癌から保護する働きすらあるらしいのです」とタシュキン博士は言う。研究はアメリカ国立衛生研究所がスポンサーになって行われたもので、ケースコントロール研究としては過去最大規模の調査が実施された。

同時に行われたタバコ喫煙者の調査では、肺癌のリスクが21倍になることやCOPDも頻繁に起こることが確認されたが、カナビスの喫煙では肺機能が損なわれないことが見出された。

またタシュキン博士は、カナビスの主要活性成分であるTHCには「抗腫瘍効果」があり、「細胞が肺癌の原因になる変異細胞になる前に死ぬ」ように働いていると結論づけている。THCの抗腫瘍効果については別の人たちの研究でも示されている。

確かに、カナビスの煙が気道に炎症を起こして慢性気管支炎のリスクが増えることも見出されている。

「当初は、肺の健康に対してこうしたネガティブな影響が認められていたので、カナビスの合法化には反対していました。使用が増えれば健康への悪影響も大きくなるからです。」

「しかし現在では合法化を支持しています。私は、いかなる物質であれ煙を吸うことをすすめたりしませんが、カナビスを違法物質に貶めておくべきだとも思いません。タバコのほうがはるかに害がありますし、陶酔物としてのアルコールの害はそれ以上ですから。」

タシュキン博士は、アメリカ政府の反カナビス研究者の指導的存在で、キャリアのすべてをカナビスと肺癌の関係を調べることにささげてきた。カナビス禁止政策を取る政府はその関係を示すために多額の資金を拠出してきたが、タシュキン博士こそがそれを見出す一人だと考えていた。

政府は、いまだにカナビスによって多数の国民が癌で亡くなるという悲劇が国家的な脅威になっているとして、カナビスに対する戦争を正当化して政治利用している。

だがエビデンスは、カナビスが実際には極めて良性なもので、癌との関係もないことを示している。一方では、根拠がなく観念だけの関係性をを強調することで国民を不必要に戦争に駆り立てて、アンフェタミンなどの本当の脅威への注意をそらす結果を招いている。

でっちあげた関連性、嘘をつく政府、エビデンスの無視、真の脅威を直視しないナンセンスな戦争。どれもすっかりお馴染みのことだが…

だが、タシュキン博士の発言は、政府が支援してきた研究者たちでさえ今ではカナビスの科学的事実を否定できなくなってきたことを示している。いよいよ大きな転換点が訪れた。