反ドラッグ・キャンペーン

もはやカナビスは焦点ではなくなった

Source: NORML Daily Audio Stash
Pub date: July 15th, 2009
Marijuana No Longer Focus of Anti-Drug Campaigns
Author: Radical Russ
http://stash.norml.org/
marijuana-no-longer-focus-of-anti-drug-campaigns/


CBS News は、アメリカ政府が数年前から反ドラッグ・キャンペーンの矛先を変えつつあると伝えている。
多くの人は気づいていないが、アメリカ政府は最近、処方医薬品を守るために、カナビスを反ドラッグ・キャンペーンの焦点にすることを重視しなくなってきている。

CBS Newsが政府や非営利反ドラッグ団体の動向を調査ところ、数年前から処方医薬品や一般医薬品の乱用がテーンの間に広がってきたことで、カナビスに対する反対キャンペーン色を弱めてきていることが明らかとなった。

実際、アメリカで最大の反ドラッグ・キャンペーンを展開しているパートナーシップ・フォー・ドラッグフリー・アメリカ(PDFA、Partnership for a Drug Free America)は、2005年以降はカナビスだけに焦点を絞った出版物や広告は出していない。

こうした変化は、ティーンの間でのカナビス使用が減って、そのかわりに医薬品の乱用が増えてきたことを反映している。

長年にわたってドラッグ使用状況の大規模追跡調査を続けているミシガン大学の「モニタリング・フューチャー」によれば、ここ10年間はティーンのカナビス使用が減り続け、過去1か月の使用は2001年から25%も減少している。

これに対して、医薬品の乱用は過去5年間に着実に増え続け、PDFAによれば、ティーンのおよそ5人に一人(19%)がリクレーショナル目的で医薬品を乱用するようになってきている。

なるほど、過去10年間にティーンのカナビス使用は減ってきているかもしれないが、逆にこの10年間に何が増えたか?  それは、医療カナビスが広く受け入れられるようになってきたことだ。

もしこの10年間にティーンのカナビス使用が増えていたならば、反カナビス団体は、両者の相関関係を無理やり因果関係にして、医療カナビスのせいで増えたと言い張るに違いないが、どうしたことか、逆の相関関係だと途端に口を閉ざしてしまう。


また、ティーンの医薬品の乱用は過去5年間増えつづけているが、その他にこの5年間で増えたものは何か?  それは、学生や生徒に対するドラッグ・テストだ。

2002年の最高裁判決 で課外活動に参加するすべての人がドラッグテストの対象とされるようになったが、カナビスは代謝が遅くドラッグテストで発覚しやすいので、検知対象になっていない医薬品が使われるようになった。

また、製薬会社の宣伝が盛んになって、インターネットでも簡単にアクセスして医薬品の情報を得たり、購入できるようになった。 今では、年間の使用開始者数はカナビスよりも処方鎮痛剤のほうが上回っている。