エド・ローゼンタール
カナビス栽培の伝道師
栽培はするな! どうしてもやるなら少しだけにしろ!
ワーナード
カナダのマーク・エメーリーが主催するオンライン・カナビス・カルチャー・マガジンに 「Ask Ed」 という栽培に関する人気Q&Aコーナーがある。
このコーナーは、親子2代にわたってカナビスを栽培し、シンセミラ栽培の第一人者といわれるエド・ローセンタールがカナビスの栽培について読者のさまざまな質問に一問一答形式で答えたもので、400件以上も掲載されている。
エドのQ&A形式の記事は1983年にハイ・タイムスで始まったが、それ以降読者からの質問は途絶えることはなく20年以上も続いている。現在は、カナビス文化の拡大とともに、その内容は栽培技術に関することばかりではなく、医療カナビスや尿テスト、移住などといった人生相談にまで及んでいる。
この手の多くの相談コーナーでは、答えは自分の狭い経験を極度に一般化したり、根拠のない思付きを提案してみたり、ただ激励調で情緒的だったりするものだが、エドは全く違う。エドの解答の土台になっているのは数十年に渡る自らの実践、知識、見聞、さらに無数の読者の経験で、答えはどれも明確な理由が語られその奥行きの深さに驚かされる。しかもそればかりではなく、質問者へのさりげない配慮や思いやりにはしばしば感動さえさせられてしまう。
シンセミラ・ゲリラ、オールド・エド と エド・ローゼンタール。アムステルダム 1979
アメリカでシンセミラが栽培させるようになったのは1970年代中頃からだが、オランダに伝わったのは1980年前後だった。オランダで最初のコーヒーショップ、メロー・イエローを火災で失ったワーナード・ブリューニングはアメリカで傷心を癒しているときにシンセミラを経験し、その栽培技術を取り入ようと考えてオールド・エドとエド・ローゼンタールをオランダに呼び寄せた。
1981年、ワーナードとエド親子のドリーム・チームはオランダ北部のフリースランドに小さな農場を手に入れ、アウトドアでシンセミラを栽培した。しかしやがて鉢植えの1000本のカナビスは警察に発見され破棄をせまられた。
そのまま続けるわけにはいかなくなった彼らは、カナビスの栽培と喫煙に興味をもつ全国のオランダ人に苗床を提供してくれるように募り植物を配った。国中に拡がった庭の環境はさまざまで複雑な問題にも遭遇することにもなったが、そのことが、オランダの世界一の園芸技術ともあいまってさらにシンセミラ技術を発展させることになった。 (ダッチ・エクスペリエンス、シンセミラ・ゲリラ)
オランダ各地の栽培家たちの質問に答えたダッチ経験を手にしたエドは、5年のオランダ滞在から帰国し、その経験と知識をアメリカでも普及させるべく1983年に Ask Ed を始めた。
また最近では医療カナビスの分野にも関心が深く、医療カナビス患者に栽培のテクニックを伝授したり摂取法を指導したりもしている。日系でアメリカ医療カナビスのエキスパート、トッド・ミクリヤとの共著
「Marijuana Medical Handbook」 はこの分野で最も早く出版された総合的な実践啓蒙書として知られている。
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2003年発行。エドは、オランダから帰国してから、20年にわたっての雑誌の読者から寄せられたありとあらゆる難問にも答えてきた。その中から栽培の各ジャンルごとにベストなQ&Aを集大成。カナビス栽培者必携。
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1978年発行のマリファナ栽培のバイブル。メル・フランクとの共著。この本はニューヨークタイムズに唯一書評が載ったマリファナ栽培書として知られている。以後、幾度かの大改定を経て100万部以上のロングセラーになっている。
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