バークレイ市議会、満場一致で

医療カナビス保護区宣言を決議

Source: Daily Californian
Pub date: 30 Jan 2008
Subj: Berkeley City OKs Medicinal Marijuana Resolution
Author: Jane Shin
http://www.mapinc.org/norml/v08/n107/a06.htm?134


カリフォルニア州バークレイ市議会は、昨晩、バークレイを医療カナビスの保護区とする宣言を満場一致で採択した。

議会での圧倒的な支持と傍聴者の大喝采を受けたこの宣言では、バークレイ市での連邦麻薬局(DEA)の医療カナビス・ティスペンサリーに対する強制捜査などの妨害に反対し、市・郡・州の機関が捜査に協力しないように強く求めている。

保護区宣言では、たとえ市内のディスペンサリーが閉鎖されても、住民患者の医療カナビスの確保をバークレイ市が保証することを約束している。

バークレイ市に住むパトリシア・クロスマンさんはもう10年以上も医療カナビスを使かっているが、「ディスペンサリーに行くときには、強制捜査に合うのではないかという恐怖でいつもびくびくしてしまいます。……医療カナビスを使っている人を罰するなど間違っています」 と言う。

カリフォルニア州民が医療目的でカナビスを合法的に使うことを求めた医療カナビス215条例は、1996年に住民投票で成立したもので、市議会のダレル・ムーア議員によると、バークレイ有権者は85%の圧倒的多数でこの条例に賛成している。

しかしながら、連邦法では、カナビスのいかなる使用・栽培・販売であっても違法となっている。

バークレイ市警察では、連邦の強制捜査には事前には何も協力しないという立場をとることになっているが、市警察のメリー・クスミス氏によると、生命が脅かされるような緊急事態での安全確保については準備しておくことになっている。

一方、DEAの特別係官のケーシー・マクネリー氏は、医療カナビスに使用が増加するのにともなって、嗜好用途での使用も増えて、売買にからむ暴力犯罪があちこちで起こるようになったと言う。

しかしこれに対して、医療カナビスの支持者たちは、医療カナビスは患者の治療の問題だと反論している。

オークランドの住民で、医療カナビス問題で連邦最高裁で争ったことでも知られているエンジェル・ライヒさんは、「これは、まぎれもなく患者の健康と安全の問題なのです。命を救うという問題なのです」 と語気を強める。

支持者たちは、また、連邦による妨害が全国的に急増しており、今回のような宣言を緊急に通過させることが重要だと主張している。昨年の7月には、ロスアンゼルス郡の医療カナビス・ディペンサリーの一連の強制捜査に続いて、バークレイ・バイヤーズ・クラブの資産が凍結されている。

ディスペンサリーのひとつでバークレリ患者グループでコミュニティの連絡員を務めているベッキー・デカウスターさんは、「州法への妨害が急激に増えているわけですから、今ほどこのような宣言が必要とされている時はありません」 と言う。

支持者たちは、今回、市議会が熱狂的な支持をしてくれたことに喜びながら、この宣言が他の市のモデルにもなってほしいと話している。

「これで、少なくともバークレイでは患者の安全が確保されました。どこかのディスペンサリーが閉鎖されても、薬を手に入れるためにストリートのディラーのところに行く必要はもうなくなったのです」 とライヒさんは語っている。