アメリカ連邦議会の選挙

カナビス禁止論者の落選も相次ぐ


Source: Marijuana Policy Project
Pub date: Nov 07, 2008
Prohibitionists go down on Election Day
Author: Rob Kampia, Executive Director MPP Washington, D.C.
http://stopthedrugwar.org/in_the_trenches/2008/nov/07/
prohibitionists_go_down_on_elect


先の選挙では、ミシガン州とマサチューセッツ州の住民投票で歴史的な勝利を収めたが、そればかりではなく、連邦議会や大統領の選挙でもカナビス法改革に対する進捗の兆しを予感させるものとなった。

大統領に選ばれたバラク・オバマ氏は、マリファナ・ポリシー・プロジェクト(MPP)の度重なる質問に対して、医療カナビスが合法化されている州においては、連邦政府による医療カナビス患者の逮捕は支持しないと答えてきた。

選挙の前日にも彼の選挙キャンペーン担当者も、「多くの州が医療カナビスを容認する法律を持っていますが、ブッシュ政権は連邦麻薬取締局(FDA)を使って、ディスペンサリーなどの施設の強制捜査を行い、深刻な病状の人たちを逮捕してきました」 と前置きして、

「乏しい連邦の資金を何の脅威にもなっていない患者たちに費やす一方で、暴力やもっと危険なドラッグの取引に関わる犯罪者たちを増やしているなどナンセンス以外のなにものでもありません。オバマ候補が大統領に選ばれたのなら、ブッシュ政権の政策を続けることはありません」 と語っている。

現在でもまだ決着のついていない選挙区もあるが、議会の勢力情勢もよい方向に変化している。下院議会では民主党が少なくとも23議席増やす情勢になっているが、そのうちの21議席はこれまで医療カナビスに反対する議員で占められていた。

また、医療カナビスに反対してきた3人の上院議員も、医療カナビス患者を守る法案に投票したり支持を明確にしている人に置き換わっている。

下院で医療カナビスの最も激しく反対してきた議員の一部も議席を失っている。そうした例とすれば、トム・フィーニイ議員(フロリダ、共和)、リック・ケラー議員(フロリダ、共和)、マリリン・マスグレーブ議員(コロラド、共和)などが含まれている。また、民主党側でも、医療カナビス患者を逮捕や投獄から守ることに一貫して反対してきた議員は一人残らず議席を失っている。

一方では、MPPの活動を支援してくれている候補者たちは下院で議席を獲得している。例えば、医療カナビスの熱心な支持者でネバダ州上院で活動してきたダイナ・テトス議員(民主)も連邦下院選挙に挑んで堂々と議席を勝ち取っている。

当然のことながら、今後の選挙でもさらに活動を強化する必要がある。また、連邦議会でロビー活動をしているMPPは、オバマ次期大統領がキャンペーンで表明してきたカナビス政策の改革の約束を果たし、役職に相応しいDEAや麻薬対策の長官を大統領指名すように働きかけることにしている。

こうした一連の好機を生かすことができれば、連邦レベルで医療カナビス患者を守る医療カナビス法が導入されるチャンスが2009年にも訪れる可能性も期待できる。