中日新聞12月22日付、水谷修氏のエッセイの件、昨日の昼過ぎに電話で問い合わせました。
担当は社会部の教育担当記者、前田さんという方で、夕方にようやく直接話をお聞きすることができました。
1月14日にお送りしたメールはお読み頂いたそうです。水谷氏のエッセイに『使用目的の栽培は最高10年の懲役刑で罰せられます』と書かれていますが、大麻取締法には『使用目的』を罰する規定などないので、これは誤りであるから訂正してほしいというのが私の申し入れだったのですが、前田記者は私のその要望を受け、厚労省に確認を取ったそうです。結果、大麻取締法では免許なしに栽培することは、いかなる目的であれ、処罰対象になっているので、『使用目的の栽培』という表現は、訂正するほどの誤りとまでは言えないと回答を得たとのこと。
大麻取締法で、最高10年の懲役が科されるのは、「営利目的」で「大麻を、みだりに、栽培し、本邦若しくは外国に輸入し、又は本邦若しくは外国から輸出した」場合です。
大麻取締法
第二十四条 大麻を、みだりに、栽培し、本邦若しくは外国に輸入し、又は本邦若しくは外国から輸出した者は、七年以下の懲役に処する。
2 営利の目的で前項の罪を犯した者は、十年以下の懲役に処し、又は情状により十年以下の懲役及び三百万円以下の罰金に処する。
3 前二項の未遂罪は、罰する。
この法律のどこをどう読めば『使用目的の栽培は最高10年の懲役刑』となるのでしょう。水谷氏はおそらく筆の誤りで『使用目的の栽培』と書いてしまったのではないでしょうか。単純なミスではないでしょうか。前田記者はそれを見落としてしまったのか、知らなかったのか、気付かなかったのでしょう。
無免許での栽培はいかなる目的でも禁じられているから、『使用目的の栽培は最高10年の懲役刑』と表現しても訂正するほどの誤りではない、という弁解は、やんわり言って「強弁」、率直に言って「詭弁」でしょう。それでは『観賞目的の栽培は最高10年の懲役刑』とか、『食用目的の栽培は最高10年の懲役刑』とか、『淫行目的』とか、どうとでも言えて、全く意味をなさないでしょう。
このような単純なミスの訂正もしないほど、中日新聞や水谷氏は強情なのでしょうか。単純なミスとはいえ、今でも水谷氏のエッセイにアクセスする人はいるだろうし、知らない人が読めば『使用目的の栽培は最高で懲役10年』という誤った認識を持つことになるのです。
単純な誤りすら認めない姿勢は、却って信用と信頼を失うのではありませんか?
前田記者によると、私のメールは水谷氏に回送して頂いたそうです。私は上述の単純ミスと思われる点の訂正を含め、4点の疑義を提示しています。未だに水谷氏からは返信を頂いていませんが、前田記者は「まだご連絡がいってませんか?」とのことでした。
水谷氏は回答を避けているのでしょうか?回答できない理由でもあるのでしょうか?
前田記者には改めて水谷氏に回答して頂くようお伝え頂くこととし、前田記者も水谷氏に伝えると約束して下さいました。
・・・いろいろな前田さんがいるものですね。
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