29日。衆議院の社民党政策審議会に電話。事務局次長の野崎哲氏(内閣・法務担当)に話を聞く。以下は対話の抜粋。
Q:社民党さんのホームページを見ても、薬物乱用防止政策について書かれていなかったのですが?
A:んー、そうですねぇ。はっきり言うと、党内でのその点についての議論は充分ではなくて、いいも悪いも認識がないんですよね。
Q:・・・それじゃ困っちゃいますよね(笑)。実際に、薬物中毒で苦しんでいる人はたくさんいるのに、それに対するケアがあまりにも不十分だという問題だとか、ぜひ、社民党さんにはそういった観点からの政策を出して頂きたいと思って、お願いになりますが。
A:私は法務の担当なんですけど、厚労の内容になりますので、担当者とよく相談をしてですね、もうちょっと充実できないかというのを検討します。
Q:そうすると、今のところ文書で頂けるような薬物乱用防止政策はないのですね?
A:ホームページに載っている域を出る薬物政策というのは、ないんじゃないかな、私、厚労の担当ではないのでちょっと確認してみないと分かりませんけれども。
Q:それではまた改めて、私どものほうから政策提言を要望書として出させて頂きますので、ぜひご検討を頂ければと。
A:そうですね、むしろそのうようなものを頂いたほうがね。私個人は厳罰化というのには反対で、薬物に限らず、厳罰でなんとかなるとは思っていないものですから、個人的には。ただ、厳しくしないと乱用が広がるんじゃないかという心配をする人もごく普通にいますから、なかなか、どう考えていいのか、というところが、一致した前提がないというところがありますね。
Q:戦後、もうずっと、厳罰があたりまえだというふうに来ちゃってますよね。ちょっと調べてみると、野党も含めて、薬物乱用防止政策をどうするかということが、課題にすらなっていないという現状ですよね?
A:そうですよね(苦笑)。
Q:こーれは困ったもんだなあー、と(笑)。例えば、ここに問題意識を持って、どこの政策がいいかと考えたときに、判断材料が全くないんですよね。
A:そうですねぇ。要は役所任せなんですよね。役所に、取り締っといてね、という。
Q:そうなんですよ。で、その役所がどのように政策を作っているかというと、アメリカの言いなりのような政策で、真似してやってるだけなんですよね。で、じゃ、そのアメリカの政策がうまくいっているかというと、うまくいってなくて。うまくいってるならいいけど、破綻してますからね。・・・野崎さーん、ちょっと、お願いしますよ、この手の問題で、社民党がちゃんと政策を出してないっていうのは困りますよ、問題じゃないですか?(笑)。
A:まぁ、そらそうですね。
Q:自民党や公明党は、大麻の種まで取り締ろうという、あいかわらずの厳罰政策で出しているわけですよ。そこについての政策軸が見えてこない。生臭い話になりますが、票にもなると思いますよ(笑)。
A:そういうものを容認するのかという議員心理もあるんですよね。
Q:ですから、例えば、社会的には、薬物を容認するということより、もっとケアに力を入れるというスタンスもあると思うんですよ。ただ逮捕して刑務所に入れるだけでいいのか、必要なのは刑罰ではなくて、まず治療が受けられるような社会にしましょうという話でもあると思うんですよ。そのようなスタンスであれば、多くの人に理解されると思うんですけどねぇ。ただ厳罰にして何か解決するのかということですよね。ドラッグ・コートのようなシステムを検討するとか。薬物乱用が現実に社会問題としてあるのに、野党が政策を持っていないというのは、これは困りますよ、頑張ってもらわないと。
A:そうですね。我々もよく研究して、党内が一致できるといいんですけど(苦笑)。
Q:今度、厚労担当の方ともぜひちょっとお話をさせて下さい、要望書もお送りしますので。
A:そうですね、はい。
Q:じゃ、今のところ、公開できるような薬物乱用防止政策というのはないということでよろしいのですね?
A:そうですねぇ、残念ながらそういう実態だと思いますが、またちょっとよく聞いてみますので、私は法務なので。
Q:そうですか、お願いします。またご連絡しますので、よろしくお願い致します。すいません、お忙しいところ、ありがとうございました。
と、いうことで、民主党に続いて、社民党にも、薬物乱用防止政策については、今のところ公表できる政策がなかった。遠くない時期にこちらから政策提言を行いたいと思う。
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