行政開示文書に対する異議申立書に対する説明書に対する意見書をファックスで提出しました。
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内閣府情報公開・個人情報保護審査会事務局御中
平成19年3月23日
下記の諮問事件について、厚生労働大臣から提出された理由説明書には事実経過のごまかしがあります。情報公開・個人情報保護審査会設置法第11条の規定に基づき、意見を提出します。
○諮問番号:平成19年(行情)諮問68号
○事件名:「平成17年度覚せい剤等撲滅啓発事業の事業計画書の提出について」等の一部開示決定に関する件
1.担当者が本件文書を入手した経緯
審査会諸賢には長文で申し訳ありませんが、今回の行政文書開示請求に至る事実経過を明らかにしておきます。
2004年6月15日、私は自分の裁判に使う資料とするため、日本の公的大麻情報を発信している(財)麻薬・覚せい剤乱用防止センターに、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページに書かれている大麻情報の根拠と出典を示すよう、同センター糸井専務理事に文書で問い合わせました。
http://asayake.jp/thc/archives/2004/06/post_23.php
同年6月25日、文書での回答はできないとのことでしたが、出典は主に「Drug Prevention Resources」発行の「drug education manual」という冊子であると、糸井専務理事より電話による回答を得ました。発行年月日は不明とのことでした。
http://asayake.jp/thc/archives/2004/06/post_25.php
2006年6月12日、現在の医学的・科学的知見とは相容れない、大麻の有害性を誇張捏造する同ホームページの記述が改まる様子がないので、改訂の予定がないか確認すべく、同センター糸井専務理事に問い合わせたところ、改訂の予定はないが、具体的な指摘については厚労省の担当部署にも申し送り、検討するとのことでした。
http://asayake.jp/thc/archives/2006/06/post_212.php
2006年6月14日、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの記述について聞きたいことがあり、同センターに電話をしたところ、資材販売担当の方が対応して下さり、「ダメ。ゼッタイ。」大麻情報の原文であるdrug education manualは、10年ほど前まで輸入していた薬物標本の説明書であり、その原文は保管しておらず、記述の確認はできないとのことでした。
また、そのdrug education manualの翻訳は、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページに転載されているだけでなく、「薬物乱用防止教育指導者読本」として、センターで販売されていたことも分かりました。
http://asayake.jp/thc/archives/2006/06/post_214.php
2006年6月15日、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの運営を委託している厚労省の担当部署である医薬食品局監視指導・麻薬対策課に電話をし、同ホームページの大麻情報は研究データの出典を示せないどころか、原本も残っていない古い米国製薬物標本の説明書なので、記述を見直してほしい旨、申し入れました。
対応した担当者秋篠氏は、修正する必要があるかどうかを確認したうえ、2.3週間のうちに回答するとのことでした。
http://asayake.jp/thc/archives/2006/06/post_215.php
2006年6月23日、秋篠氏から電話がありました。センターに連絡し、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの大麻情報の原本がないかもう一度よく探して欲しいと要請したところ、出てきたとのことでした。ただ、コピーしか残っていないとのことでした。
秋篠氏は、センターからファックスでその原文コピーを送ってもらったとのことでした。そして、この原本のコピーが「ダメ。ゼッタイ。」ホームページに書かれている大麻情報の根拠ですと秋篠氏は言い張りました。
同ホームページには、大麻の害として「心拍数が50%も増加し、これが原因となって脳細胞の細胞膜を傷つける 」といった記述がありますが、そのデータの出典については、英語の原本コピーにも書かれていないとのことでした。
それではデータの根拠・出典が明らかになったことにはならず、真偽の確認もできないので、原本に書かれているデータの研究根拠を示すよう、重ねて私は申し入れました。秋篠氏は、調べたうえで回答すると約束しました。
http://asayake.jp/thc/archives/2006/06/post_217.php
2006年9月5日、待てど暮らせど二ヵ月半、連絡はなく、どうなっているのか確認すべく、麻薬対策課の秋篠氏に電話を入れました。秋篠氏によると、同僚たちにも調べてもらっているが、データの出典は未だ分からず、分からないから連絡しなかったとのことでした。分からないということを連絡すべきではないのでしょうか。民間企業はそうします。
出典も根拠も不明なデータは削除するよう申し入れましたが、厚労省はそのデータを「信じている」とのことでした。だからそう信じている根拠を示してくれと言っているのですが、それはまだ分からないとのことでした。
http://asayake.jp/thc/archives/2006/09/2_2.php
2.本件文書は誰のものか?
1に経緯を示した通り、本件文書は、私の問い合わせに対応するため、厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課の担当者が、仕事として、厚労省が運営を委託している「ダメ。ゼッタイ。」ホームページを管理する(財)麻薬・覚せい剤乱用防止センターに照会し、入手した文書です。
本件文書は「ダメ。ゼッタイ。」ホームページに記載されている大麻情報の英語原文です。そこに書かれているデータの研究根拠を示すよう私は重ねて申し入れ、秋篠氏は同僚にも協力を得て、出典を探したと回答しています。
本件文書は、国民からの問い合わせによって、厚労省の担当者が勤務中に仕事として入手した文書であり、秋篠氏はセンターから厚労省宛のファックスで本件文書を得ています。
担当部署でありながら、麻薬対策課は、私が問い合わせるまで、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの出典を知らなかったのであり、私の問い合わせによって調査し、センターから本件文書を入手したのです。これは担当部署の職員が仕事として入手した文書以外のなにものでもありません。
本件文書が個人の所有物だという主張は、麻薬対策課の情報管理の杜撰さを自ら立証するに他なりません。
以下、理由説明書の「3 諮問庁の考え方」に沿って反論します。
> 本件文書は、監視指導・麻薬対策課の担当者がセンターより入手したが、
> 個人の資料収集の一環として行ったものであり、上司の指示等によるものではなく、
> あくまで個人の勉強のためである。
上述の通り、担当者は国民からの問い合わせに対応するため、仕事として、勤務時間中に、税金で賄われている通信費と事務用品を使い、本件文書を入手したのです。
それとも厚労省は、職員が自分の勉強のために通信費や事務用品を使うことを認めているのでしょうか。そーゆーことでいいのでしょうか。
> 本件文書は、既に販売されている、「薬物乱用防止教育指導者読本」の原本の一部
> であり、あらためて、組織的に検討、回覧等する必要のない文書であることから、
> 担当者から他の関係職員に配布したり、上司に報告することなどはしていない。
これも真っ赤な詭弁です。こんなことがよく恥ずかしくもなく書けるものです。全く逆立ちした言い訳です。
本件文書が既に販売されている「薬物乱用防止教育指導者読本」の原本の一部であることは、私の問い合わせによって初めて、担当者は、センターに照会のうえ、コピーを入手して知ったのです。
その原文にすら研究根拠が示されておらず、公的情報として国民に周知するには極めて不適切なので、私はその原文のデータの研究根拠を重ねて問い質し、担当者秋篠氏は、同僚にも助力を得て、原文の出典根拠を探したと説明したのです。結果、出典不明であることが明らかになりました。
このような国民からの問いかけを、上司にも相談せず、黙殺するのであれば、説明責任どころか、「国民本位の効率的で質の高い行政」など実現できるわけがありません。
厚生労働省のお家芸である隠蔽工作をまざまざと見せ付けられる思いです。
問題は、問題として認識することからしか改善されません。
> 本件文書は、収集後、担当者の個人のファイルに編てつされたが、当該個人ファイル
> は、担当者の机の中に保管されており、上司も含め、同僚もその存在を知らなかった。
> したがって、保存・廃棄については、担当者の判断で処理できる性質のものである。
本件文書の存在を上司も含め同僚も知らなかったのであれば、秋篠氏のそれまでの私への説明は全て嘘だったことになります。もうホント、辟易します。
国民からの問い合わせによって判明した問題点、この例では「ダメ。ゼッタイ。」大麻情報には根拠がないことを、担当者が同僚や上司に説明報告せず、いったいどのようにして問題の改善が可能でしょうか?
国民からの問い合わせによって判明した問題点を、自分の引き出しにしまって個人の勉強のための私有物にしていいのでしょうか。
国民からの指摘で問題を知った担当者が、それを捨てようが保存しようが担当者の勝手だという厚生労働省のおぞましい体質が、薬害エイズやハンセン病問題など数々の国民不在の犯罪的行政を引き起こしてきたのではないでしょうか。
ふざけんな、国民をナメるのもいい加減にしろよな税金泥棒と言わざるを得ません。
> なお、念のため行政文書ファイル管理簿でも検索してみたところ、
> 該当する文書は存在しなかった。
つまり、「ダメ。ゼッタイ」ホームページで国民に周知されている大麻情報の根拠文書を、委託責任のある厚生労働省は知らなかった、その無根拠を把握していなかった、ということです。
3.結論
「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの運営をセンターに委託している厚生労働省には、国民に周知されている内容が医学的・科学的に適切であるかを確認する責任と義務があります。それとも丸投げ放置ですか?
公的情報として国民に周知されている情報について、その根拠文書を、担当者個人は勉強のために税金を使って入手し持っているが、厚労省としては把握していない。こんな理屈が通るでしょうか。
今回の件で明らかになっているのは、厚生労働省の情報管理の杜撰さであり、怠慢であり、高慢であり、反国民的な体質です。
「ダメ。ゼッタイ。」ホームページに掲載されている情報の根拠文書を把握し、担当部署として適切に管理するのは、既にやっていてあっっったりまえのことです。
適切に情報を管理したうえで、担当者が仕事として入手した「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの原文、本件文書のすべてを開示するよう求めます。
4.おまけ
今回の行政文書開示請求は、「ダメ。ゼッタイ」ホームページの大麻情報の根拠を示す全ての文書です。
厚生労働大臣名の回答には、1997年にWHO(世界保健機関)が出した「Cannabis : a health perspective and research agenda」が含まれています。
ところが、「ダメ。ゼッタイ」ホームページの大麻情報は、この国連発行の文書と全く相容れない、矛盾する記述だらけです。
参照
検証「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ http://www.asayake.jp/dame/
当該WHOレポート日本語訳:http://www.asayake.jp/thc2/
2007年3月23日、念のため、(財)麻薬・覚せい剤乱用防止センターの責任者、糸井専務理事に電話で確認したところ、「ダメ。ゼッタイ。」ホームページは1997年以前に作られており、それ以降大幅な編集は行っておらず、開示文書にある「Cannabis : a health perspective and research agenda」は時期から考えても反映されていないとのことでした。
この開示は厚生労働省による白昼堂々の公的な嘘なのです。
厚生労働省は、開示文書のお粗末さを糊塗するため、権威ある文書を紛れ込ませたに過ぎません。これがホントの恥の上塗りとでも申しましょうか。
やはり、国民をナメるのもいい加減にしろよな麻薬オーメンと言わざるを得ない国民感情を生み出しているのは厚生労働省自身だと指摘せざるを得ない今日この頃なのであります。
以上
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