サムライ・シーズ(ニュージーランド在住)
Let's go change the law!(さぁ法律を変えに行こう!)
昨年11月11日に首都ウェリントン市の国会デモの際にDakta・Green氏が叫んだ言葉であり、彼のキャンペーンで何度も叫んでいた。
▼参照▼
・11月11日ニュージーランド大麻合法化マーチ現地レポート(上)
・11月11日ニュージーランド大麻合法化マーチ現地レポート(下)
・11月11日 ニュージーランドのマリファナ・マーチ動画
13日の金曜日の昨日、9つの罪で逮捕・起訴されている彼の裁判が結審した。
陪審員制度により男女6人ずつの計12人のNZ国民が彼を裁く事になった。
裁判自体は9日の月曜日から丸1週間かけて行われた。
■大麻関連で9つの罪
1.2009年5月1日 不特定多数の人々が大麻を使用する目的でバスを開放・許可。
2.2009年5月8日 不特定多数の人々が大麻を使用する目的でバスを開放・許可。
3.上記両日、大麻を不特定多数の人々に販売。
4.2009年5月8日 販売目的で大麻を所持
5.2008年11月19日から2010年1月9日までダクトリー(自宅)内で大麻を不特定多数の人々に販売。
6.上記の期間、ダクトリー内で大麻を栽培。
7.2010年1月9日 販売目的で大麻を所持。
8.2010年1月9日 大麻を不特定多数の人々に販売。
9.2008年11月19日から2010年1月9日の期間、80delta aveの自宅を大麻の使用目的で開放。
※ちなみに押収された大麻は計100g以上だった。28g以上は販売目的として扱われる可能性がある。
3.4.8は証拠不十分で裁判開始早々に起訴取下げとなった。
裁判最終日の流れはこんな感じだった。
朝の10時に法廷に入ると警察が証拠として押収し提出されたビデオを観た。
内容はダクトリー初日と称した映像で想像通りの事が映し出されていた。
グリーン氏への質疑応答が行われた後、検事がそれぞれの罪が有罪であるという弁論を約1時間陪審員たちに展開した。
・・・昼休憩。
午後1番、グリーン氏が映像だけではそれが大麻だったとの立証が不十分だとして無罪論を展開。
・・・休憩。
今度は判事が双方の主張を聞いた上で熟慮して有罪か無罪を決めて下さいという説明が1時間。
要は彼の政治的活動に対する同調や同情、傍聴人の数などは省いて公正に判断して下さいとの説明でした。
・・・休憩。
17時を回り裁判所は閉まったが陪審員たちの意見はまとまらず
・・・夕食休憩。
19時30分、異例の夜間傍聴、待つ事さらに1時間。結審は来週になるんじゃないかと思ったその時!
検事が
「Verdict」といって僕らを法廷へ招き入れました。結審されたという意味だそうです。
相当疲れた様子の12人の陪審員達が入廷しこの裁判のヤマ場を迎えました。
1.2.5.6.7.9の罪にひとつずつ有罪・無罪を代表者の一人が答えて行きました。
「NO1.NO GILTY(無罪)」
「NO2.NO GILTY(無罪)」
ガッツポーズができたのはココまででした。
「NO5.GILTY(有罪)」
ダクトリーに関する件でした。つづいて・・
「NO6.NO GILTY(無罪)」
「NO7.GILTY(有罪)」
「NO9.GILTY(有罪)」
判事が「この決定は陪審員全員の決定ですね?」
陪審員「ハイ」
この時点は3つの有罪・3つの無罪・3つの起訴取下げです。あとは判決の日までの保釈請求でした。いままでは「自宅拘留」という形で彼の自宅であるダクトリーに滞在しましたが今回は検事が保釈条件として判決日までダクトリーへは行くなと付けたした為、帰れません。
判決は6月29日(水)午前9時50分 オークランド地方裁判所です。
彼の活動が判事の決断にどう影響するかが注目です。
2008年11月のオープンから2年半、法律を変える事を目的にNZ全国を東奔西走してきたグリーン氏の惜しみない自己犠牲と決意の元に発揮された並はずれたリーダーシップとカリスマ性
結果として法律は変わらず有罪判決だったがこの2年半で彼に会いバスに乗りダクトリーを訪れた人たちはどう変わっただろうか?
裁判所で有罪となったその倉庫(Daktory)にはまた今夜も明かりが灯り煙が焚かれていた。
※29日の判決時に懲役が科せられた場合、グリーン氏はdaktoryに戻る事無く収監される。
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