ワシントンDC(コロンビア特別区~米国首都)の医療大麻
概要:ワシントンDCの立法評議会は2010年の5月にワシントンDCに於けるディスペンサリー(大麻配給所)の設営を許可しました。7月26日に下院議会は連邦政府の介入なしに本法案(医療大麻に関する法案)を通過させました。
本法案は1998年に69%の過半数の支持を以て可決された、「医療現場に於ける大麻治療の合法化法案」が下敷きになっているものの、同法案については下院議会に於ける医療大麻に関する禁止令が発動され、当時は施行には及びませんでした。下院議会により、やっと禁止令が取り除かれたのは2009年のこと。
法令によると、コロンビア特別区の厚生局は8件までのディスペンリーを管理することになっており、ディスペンサリーは許可を持った患者に大麻を供給することができます。このような医療大麻ディスペンサリーでは大麻草95株までの栽培が認められています。
営利、非営利を問わず、特別区公認のディスペンサリーは営業することができます。
該当する患者は、ディスペンサリーで大麻を買うことができますが、家庭での栽培等は認められていません。次の疾病を持つ患者が医療大麻の恩恵をこうむることができます:HIV/AIDS、緑内障、多発性硬化症を含む、筋肉の痙攣を伴う疾患、がん、もしくは1)慢性的で長期的な病気2)衰弱を伴い、生活に支障をきたす病気3)重度な疾患で医療大麻がその症状を緩和すると思われるもの4)通常の医療では治療効果の認められない病気5)病気に伴い、大麻のほうが処方薬よりも中毒性が低いとみなされた場合。該当患者は2オンス(57グラム)までの乾燥大麻の所持が認められていますが、ワシントンDC市長の権限により、所持量が変わることも想定されます。
2011年の新しい規定により、大麻の販売には6%の消費税がかかることになっています。この6%は市の財政予算に加算されます。また、低所得者に関しては、大麻を大幅な割引料金で買うことができるシステムも新規定に盛り込まれています。
厚生局が患者登録制度を設けたり、公的に患者や供給者(ディスペンサリー経営者)を募集し、法が施行されるまでは数ヶ月かかるものと思われます。
互恵条約: 無し。ワシントンDCの医療大麻法案は他州の医療大麻患者を保護しません。
介護人制度: 有り。介護人とは、該当患者に指名された18歳以上の人とし、介護人は医療大麻の所持、ディスペンサリーでの大麻の購入、大麻の(患者による)摂取を援助することなどができます。介護人は登録制となっています。介護人は患者ひとりにつきひとりまでと決まっています。D.C. Act 13-138 §2 (3) (2010).
Source:NORML Legal Issues
District of Columbia Medical Marijuana
Medical Marijuana
翻訳:麻生しげる
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