昨日、厚労省の情報公開担当窓口である医薬食品局医薬情報室に電話をし、21日に届いた開示決定通知書の内容について確認したところ、「DRUG EDUCATION MANUAL」と「薬物乱用防止教育指導者読本」を含め、開示される文書は昨年12月に請求を行った「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ大麻情報の根拠文書と全く同じものだとのことなので、CDで取り寄せるのは見送ることにしました。
昨年12月の請求では、「DRUG EDUCATION MANUAL」は「あくまで個人の勉強のため」に麻薬対策課の担当者が個人的に収集した文書であり、「保存・廃棄については、担当者の判断で処理できる性質のもので」、「本件文書は、行政文書に該当しないことは明らかである」と、異議申立に対して厚労省は回答しましたが、今回はどうして行政文書として開示されたのか、その矛盾について説明するよう異議申立は行うつもりです。
今回行政文書として開示された「DRUG EDUCATION MANUAL」は、14年以上前に麻薬防止センターが輸入販売していた米国製薬物標本の模造品サンプルセットの説明書ですが、それを販売していた元売りの米国テキサス州にあるDRUG PREVENTION RESOURCES,Incという団体に、今年2月23日、確認のメールをしたものの、返信はありませんでした。
・「Drug Prevention Resources, Inc.への問い合わせ」参照
そこで、その後、NORML(マリファナ法改正を求める米国の全国組織)にこの団体の性質について問い合わせてみました。
THC英語版を作ってくれた米語を母語とする協力者と、その日本人の友人による原文と翻訳を以下に掲載します。
・NORMLへの質問メール
件名:ドラッグ プリヴェンション リソースについて
THCジャパンに代わって情報とアドバイスをお願いします。
私達の組織名の直訳は、大麻取締法被害者センター(Cannabis Control Law Victim Center)です。THCジャパンは、厚生労働省に日本の大麻取締法と大麻の規制のあり方を、修正するよう請願している組織です。
私達は、大麻の規制と厳しい施行をする根拠が、主におよそ14年前DPRIから入手したDrug Education Kitのマニュアルに基づくと厚生労働省から情報を得ることが出来ました。厚労省から、このマニュアルに記載されていた大麻についての情報を数ページ入手することが出来ました。私達が知る限り、このマニュアルに示されている情報は、大麻使用により健康へのリスクについて科学的な根拠を伴っておりません。また大麻を医療目的に使う自由を規制し、利益については何も書かれていません。
DPRIのこのマニュアルが日本の大麻取締法を維持させるための役割を果たしていますが、DPRIについて以下のような疑問があります。1.DPRIは、民間組織ですか?
2.、この組織は州や連邦政府とどのような関わり合いを持っているのでしょうか?
3.そうであるならば彼らには特定の使命がありますか?、あるいは、彼らは公明正大でバランスのよい公平な情報を提供するよう命じられますか?
4.私達は、DPRIが保守的(政府より)な組織であると仮定しているのですがそれは正しいですか?
事前になりますが、ご協力に感謝いたします。
敬具
http://asayake.jp/thce/
※厚労省回答の原文マニュアル(pdf)6枚添付-原文―
To: norml@norml.org
Subject: Information on: Drug Prevention Resources, Inc.
Dear Sir or Ma'am,
I am requesting some information or advice on behalf of THC Japan. The literal translation of our organization is Taimatorisimarihou Higaisha Center ( Cannabis Control Law Victim Center ). THC Japan is an organization who is petitioning the Japanese Ministry of Health Labor and Welfare to review and revise Japans Cannabis Control Laws.We recently learned from the Ministry of Health, Labor and Welfare that the current policy and strict enforcement of the Cannabis Control Laws are largely based on information presented in the Drug Education Kit provided by DPRI approximately 14 years ago. They also provided us with a number of pages from the manual which accompanied the Drug Information Kit.
As far as we can tell, the information presented does not provide a scientifically accurate balanced assessment of the health risks or actual impact on society contributed to cannabis. Nor does it address the medical uses and benefits of cannabis.
Mostly we are concerned with the following questions as DPRI seems to have played a major roll in Japans Cannabis Control Law:
1. Is DPRI a private organization?
2. Is it in any way connected to local, State, or Federal Government?
3. Do they have a specific agenda or are they mandated to provide fair and balanced impartial information?
4. Are we correct to assume that the DPRI is a conservative organization?
We wish to thank you in advance for your assistance.
Sincerely,
以下NORMLからの返信
メールと質問有難う。
1. DPRIは民間の組織ですか?
NORML: DPRIは、主に若者たちを対象とした、薬物乱用を防止する目的で運営されている非営利の組織です。2.(DPRIは)どのような形であれ、市、州あるいは連邦政府と繋がりがありますか?
NORML: 民間のように見えますが、公共の資金提供を受けています。3. そうであるならば彼らには特定の任務がありますか?また、彼らは公正で公平なバランスのよい情報を提供するよう命じられていますか?
NORML: 彼らは強い薬物禁止論者的な見解を持っているようですし、彼らが使用している情報はアメリカ政府からのものです。その内容には偏りがあり、ニュートラルではありません。4. DPRIが保守的な組織であると考えて間違いはないでしょうか?
NORML: DPRIは保守的と見てよいでしょう。本部はテキサスのダラスにあります。自由主義ですが、保守的です。Thanks again and regards!!!
Allen
NORML---以下回答の原文--
Hello!
Thanks for your email and inquiry.
1. Is DPRI a private organization?
NORML: DPRI is a non-profit organization that concentrates on detering 'substance abuse', mainly directed at youth.2. Is it in any way connected to local, State, or Federal Government?
NORML: It appears to be private, but receives public funding.3. Do they have a specific agenda or are they mandated to provide fair and balanced impartial information?
NORML: They appear to have a strong prohibitionist point of view. The information they appear to employ is from the US govt...which is bias and non-neutral.4. Are we correct to assume that the DPRI is a conservative organization?
NORML: DPRI appears to be more conservative then not...and based in Dallas TX, they're far more conservative then they're liberal.Thanks again and regards!!!
-Allen
NORML
NORMLの返信によると、DRUG PREVENTION RESOURCES,Incはアメリカ版ダメセンというところでしょうか。やはり厚労省や麻薬防止センターは米国の下請け機関のようです。
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート
- 【回答】情報公開請求2014 厚労省が所有する大麻情報のすべて (2014-04-16)
- 情報公開請求2014 厚労省は海外の医療大麻情報を何も持っていない (2014-03-12)
- 情報公開請求2014 「厚労省が所有している大麻情報の全て」予備回答 (2014-03-05)
- 情報公開請求2014 「厚労省が所有している大麻情報の全て」郵送 (2014-03-02)
- 【麻薬係長との対話】なぜ大麻を医療目的で使ってはいけないのか?[厚労省取材/回答編1-2] (2013-07-08)
- なぜ大麻を医療目的で使ってはいけないのか?[厚労省取材/回答編1] (2013-07-01)
- 麻取取材 「大麻草の成熟した茎」から作ったCBDを輸入するけど検査してくれない【回答編】 (2013-06-26)
- 麻薬取締部取材 「大麻草の成熟した茎」から作ったCBDを輸入するので検査してくれないか?【質問編】 (2013-06-26)
- 「大麻草の成熟した茎」から作ったCBDを輸入する手続きについて【東京税関電話取材】 (2013-06-25)
- [厚労省に取材/質問編]なぜ大麻を医療目的で使ってはいけないのか?他3点 (2013-06-24)
- 大麻から抽出したCBDは規制対象か?[厚労省に取材/回答編] (2013-06-23)
- 大麻から抽出したCBDは規制対象か?[厚労省に取材/質問編] (2013-06-14)
- 【情報公開請求文書回答】厚生労働省は海外の医療大麻制度や事例についてまったく情報を持っていない (2013-03-20)
- 厚労省は海外の医療大麻の事例や制度をまったく把握していない【情報公開請求予備回答】 (2013-02-28)
- 情報公開請求2013 「厚労省が所有している大麻情報の全て」郵送 (2013-02-08)
- 情報公開請求「厚労省が所有している大麻情報の全て」 回答延期通知 (2012-03-05)
- 「厚労省が所有している大麻情報の全て(2012)」情報公開請求 (2012-01-28)
- 厚労省に「医療大麻」や「大麻情報」について取材[2011-05-09] (2011-05-09)
- 麻薬取締官のゲスト出演は断られました (2009-10-18)
- 麻枝光一トーキングレボリューションに麻薬取締官の出演を要請 (2009-10-13)
- 9月14日に厚労省麻薬対策課に取材した内容 (2009-09-30)
- 医療大麻とサティベックスの利用可能性について厚労省に取材 (2009-07-04)
- 厚労省は海外の医療大麻のデータを持っていない【情報公開請求回答】 (2009-04-08)
- 「薬物乱用防止に関する情報のページ」を問う (2009-03-23)
- 厚労省は海外の医療大麻の現実を知らない[情報公開請求への予備回答] (2009-03-15)
- 医療大麻に関する情報公開請求3件送付 (2009-02-19)
- 昨年以降に厚労省が入手した大麻情報[行政文書開示決定通知書] (2009-01-20)
- 厚労省に大麻に関する新しい情報があるそうです (2009-01-14)
- 情報公開請求の回答:治療目的で大麻を持ち込んだ例はない (2008-12-29)
- 大麻の種子からの大麻の不正栽培について(注意喚起) (2008-12-11)
- 情報公開請求:自己治療目的で海外から大麻を持ち込んだ事例 (2008-12-04)
- 日本でも医療大麻が使える?(2) (2008-12-03)
- 日本でも医療大麻が使える?(1) (2008-12-02)
- 厚労省次期5か年戦略について【情報係長電話取材】 (2008-08-29)
- 第51会期国連麻薬員会など【課長補佐電話取材】 (2008-08-27)
- 負けてもエラソーな厚労省の決定書 (2008-04-10)
- 厚労省の「正しい知識」追加分 (2008-03-28)
- 厚労省の持っている大麻の「正しい知識」目録 (2008-02-21)
- 厚労省の情報公開に対する異議申立 完全勝利! (2008-02-01)
- 厚労省にも「正しい知識」についての情報公開請求 (2008-01-10)
- 厚生労働省が持っている大麻情報の全て[情報公開請求への回答] (2008-01-05)
- 厚労省が持っている大麻情報の全て[開示決定通知書] (2007-12-25)
- 厚労省から「決定書」が届きました (2007-12-18)
- 情報公開請求の受理を確認しました (2007-11-23)
- 厚労省所有の大麻関連情報開示請求 (2007-11-21)
- 大麻に関する広告(2) (2007-07-10)
- 大麻に関する広告(1) (2007-07-06)
- 訴訟を前提に支度中 (2007-07-04)
- 厚生労働大臣宛異議申立書 (2007-06-28)
- 中身が空っぽ:厚生労働省の情報公開 (2007-06-26)
- 厚労省と麻薬防止センター:要望書への無回答 (2007-06-22)
- 厚労省からの行政文書開示決定通知書 (2007-06-21)
- 厚労省宛異議申立書送付 (2007-06-07)
- 厚労省と麻薬防止センター宛要望書送付 (2007-05-31)
- 提出用「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ検証論文 (2007-05-29)
- 大麻情報見直しに関する厚労省と麻薬防止センターへの要望書(案) (2007-05-26)
- 「DRUG EDUCATION MANUAL」という行政文書について (2007-05-25)
- 厚労省が開示した文書 (2007-05-24)
- 厚生労働省の支離滅裂な情報公開 (2007-05-22)
- 厚生労働省と麻薬防止センターの無責任体質 (2007-05-21)
- 「ダメゼッタイ」見直し予算に関する「開示決定通知書」 (2007-05-12)
- 終末期医療に関するガイドライン(たたき台)への意見 (2007-04-25)
- インチキ厚労省への情報公開再請求 (2007-04-19)
- 国民無視の厚労省デタラメ無回答 (2007-04-18)
- ダメゼッタイ見直し予算に関する行政文書開示請求 (2007-04-03)
- 厚生労働大臣宛質問書 (2007-03-24)
- 内閣府情報公開・個人情報保護審査会事務局宛意見書 (2007-03-23)
- 厚生労働省による文書開示の嘘 (2007-03-23)
- パブリックコメントの行方 (2007-03-21)
- 厚生労働省へのパブリックコメント (2007-03-20)
- 「情報公開・個人情報保護審査会」からの通知 (2007-03-10)
- 日本の公的大麻情報の正体 (2007-02-20)
- 異議申立の進捗について厚労省から通知 (2007-02-20)
- 厚労省への異議申立の進捗状況 (2007-02-06)
- 日本の公的大麻情報の根拠文書/pdfファイル対応リスト (2007-01-30)
- 厚労省が開示した日本の公的大麻情報の根拠文書 (2007-01-27)
- 厚労省からの連絡 (2007-01-24)
- 厚労省回答の文書リストは語る (2007-01-24)
- 厚労省への異議申立書(修正版) (2007-01-22)
- 厚労省への異議申立について (2007-01-20)
- 約束が守られなければ厚労省とダメセンターを訴えます (2007-01-19)
- 厚労省への異議申立書 (2007-01-16)
- 行政文書開示決定通知書 (2007-01-13)
- やっぱりあった?ダメゼッタイ大麻情報 (2006-12-16)
- 厚労省回答:公開できるダメゼッタイ大麻情報を持っていない (2006-12-13)
- 厚労省宛「行政文書開示請求書」郵送 (2006-12-12)
- 麻薬対策課情報係長藤原氏との対話 (2006-10-21)
- 厚労省麻薬対策課情報係長藤原氏との対話 (2006-10-11)
- 約束を守らない麻薬対策課秋篠氏との対話 (2006-10-10)
- 嘘つきは麻薬取締官の始まり (2006-10-09)
- 厚労省の怠慢お役所仕事 (2006-10-07)
- 大麻取扱者免許'04 (2006-10-03)
- 厚労省監視指導麻薬対策課への申し入れ(4) (2006-09-28)
- 大麻情報についての要望案 (2006-09-16)
- 厚労省監視指導麻薬対策課への申し入れ(3) (2006-09-15)
- 厚労省監視指導麻薬対策課への申し入れ(2) (2006-09-05)
- 監視指導麻薬対策課の回答 (2006-06-23)
- 厚労省監視指導麻薬対策課への申し入れ(1) (2006-06-15)
- 近畿厚生局麻薬取締部課長への電話インタビュー (2006-05-23)
- 厚生労働省との対話 (2006-04-06)
コメント一覧
0件ヒットしました | 返信 | 閲覧 | 投票数 | 平均点 | トピック開始 | 最新投稿 |
---|