大麻密輸の冤罪で逮捕され、千葉地裁の一審で懲役5年罰金100万円の判決を受けた裕美さんの控訴審初公判が昨日あった。
控訴審の弁護は、刑事司法改革を求め、取調べの可視化などを主張するミランダの会の高野弁護士が受任し、千葉地裁の事実認定に重大な誤りがある点などを趣意書で指摘した。裕美さん本人が書いた趣意書と併せ、彼女が意図して大麻密輸の犯罪にコミットすることなどありえないこと、ナイジェリア人の男に騙された事実について論証が行われた。
しかし、東京高裁(裁判長裁判官・池田修、裁判官・吉井隆平、兒島光夫)は審理もせずに、昨日の初公判で即日結審したうえ判決を出し、裕美さんの控訴を棄却した。この裁判官たちは、初公判の法廷の場で直接祐美さんと向かい合い話を聞くつもりが最初からなかったということだ。初公判の前に既に棄却の判決文が書き上がっていたのである。滅茶苦茶な暗黒裁判だ
現在の司法のシステムでは、冤罪は必然的に起きる。裁判所などと無縁の生活をしていると、漠然と、裁判所や裁判官は正しい判断を下し、公正な判決を出していると思い込みがちだが、現実は違う。
警察の暴力的・恫喝的な取り調べで無実の者が自白を取られ、起訴される。起訴した以上、有罪にするのが検察の商売だ。
明らかに無実の者に、審理を尽くさず懲役5年を科す裁判官。司法改革は冤罪を生まないシステムを構築するためにこそ必要なのだと思う。
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