桂川 直文
企業が倒産するとその理由として最も多く挙げられる言葉が組織の「官僚的体質」である。この言葉はずっと昔から使われてきたが今だに死語になっていない。それどころが日本国は官僚によって運営されているのだからいずれ日本が潰れるのは既定の事実といえる。だから私はここ何年かは国家の破産を前提に行動してきた。
官僚的体質と聞いて連想するのは「前例踏襲」「横並び」「責任回避」「権威主義」などだが、そうした悪弊を内部から批判できない「自由にものを言えない風通しの悪さ」が真の官僚的体質だと私は思う。日本のお役所では、黙して強い者に従って、決められた通りにやっている限り給料が貰えて生活ができる。そんな環境に居れば誰もが強いていらぬ波風を起こそうとはしないのだ。
大阪市の関淳一市長は市役所のあまりの腐敗に「このままでは大阪市は消滅する」と発言した。しかし現実的には大阪市が消えて無くなるわけでも他の都市に吸収されるわけでもない。将来も大阪の街は在るだろうし公務員も残っているだろう。従って大半の市職員は市長の言葉に高をくくっているようだ。
本当に生活が立ち行かなくなり、市民も役人も塗炭の苦しみを味わうようになって初めて自らの愚かしさを知るのである。そんな時になって役人の悪口を言ったところでどうにもならない。それこそ天に唾を吐くようなものである。私は精神のアリバイつくりと将来の免罪符のために役人を批判している。
実際、大阪ローカルニュースに接していると、市役所の腐敗ぶりは凄まじいものがある。この大阪市役所をはじめ、大阪府庁、大阪府警、JR西日本、そしてヤクザの町大阪、日本の腐敗のど真中、大阪市都島の大阪拘置所で今私は暮らしている。
私の居る雑居房の未決囚の半分はシャブでパクられた奴らだ。大阪では覚せい剤を所持していて検挙されても「西成で買った」と言えばそれ以上追求されない。大阪の西成地区では路上で堂々とシャブの密売が行われていて、サツはそこに買いに来る客を挙げていれば点数が稼げる仕組になっている。年に一度大がかりな摘発が行われるが、すぐまた違う密売人が湧いて出てくる。ここには密売予備軍はゴマンと居るのだ。
最近東京から若いヤクザが1人、シャブ密売でパクられて私の雑居房にやって来た。厚生労働省近畿厚生局麻薬取締部の捜査官、略して「キンマのマトリ」に踏み込まれて、メッタメッタにやられてボヤいていた。
「まんず、どっちがヤクザだか判かんねえべ」
彼は東北出身で訛りが抜けないので大阪弁でまくしたてるキンマのマトリにまったく歯が立たなかったようだ。(近畿麻薬は全国から捜査員が集まっているので全員大阪弁を話す訳ではない)彼が捕まった時には既にキンマによって図面が描かれていて、ろくに話もしないのに調書がつくられ、署名押印を強要されたことを怒っていた。
数々の薬害事件や汚職事件で判かるように、厚生労働省は厚生省時代から通して日本最低最悪の官庁であることは論を俟たないだろう。私はかつて、厚生省検疫課長だった宮本政於氏による内部告発の書「お役所の掟」を読んで、それまで漠然としか感じていなかったことが明瞭になった。そこには自分しか愛していない役人達のおぞましい狂態が書かれていたからだ。
厚生省のいくつかの汚職事件の中でも、私は元事務次官による特養老人ホーム丸投げ事件が最も印象に残っている。というのは、事件が発覚すると元次官はさっさと辞めて、まんまと退職金をせしめたことを、当時の部下達は「法律どおりだから問題ない」とコメントしていたテレビニュースを覚えているからだ。
俗に「クスリ九層倍」と言って、タダみたいなものが何倍にもなるのが薬品の製造販売事業である。厚生労働省が所管する薬務行政は巨大な利権なのだ。誰にでも栽培できて、様々な病気に効果がある大麻が1930年代にアメリカで禁止されたのは製薬会社による圧力が大きかったと言われているのも頷ける話である。
キンマのマトリ達の頭の中は本音と建前が完全に分離している。私が調書を取られた時も、マトリ達のやり方を非難する私に向かって担当官は「実に我々は建前で生きている」と胸を張っていた。そして私達の大麻使用を否定することなく「大麻を吸うならパクられない方法でやればいい、現物を所持しないようなやり方なら我々は捕まえようがない」と開き直っていた。また大麻自由化運動など青くさいガキの所業であると斬って捨てられ「何故そこまでして桂川さんは大麻自由化を成そうとするのか?」と訊かれたものだ。そんな麻薬取締官の中にもロックやレゲエを好む者がいる。ジョン・レノンやボブ・マーリーのファンでありながら、大麻規制は仕事であると割りきることが大人の分別であるとする麻薬取締官のメンタリティこそ私には理解し難いものがある。
あんなに私の前では威張っていたマトリ達だが、検事の前ではペコペコしていた。検察庁で私の家から押収した大麻を前にして、あーだこーだやっている姿は葉っぱごときでタヌキに化かされて、まるで「バカとアホウの絡み合い」である。何も知らない人からすれば、こんな役人達でも社会正義のために麻薬撲滅のために一生懸命働いている公務員ということになるだろうか。これが戦後愚民化教育の成果であり、精神の荒廃、堕落ではないだろうか。
それぞれの職能の手本となる人物は歴史上に登場している。それは我々のよく知っているヒーロー達である。遠山の金さんや大岡越前が今日の大麻裁判を傍聴したらどう思うだろうか?国定忠治が金融利権と結託して庶民を泣かせている現代ヤクザを見たら何と言うだろうか?公務員の手本ならば第二次世界大戦中に何千人ものユダヤ人を救った「命のビザ」で有名な元リトアニア公使代理の杉原千畝だろう。公僕の鑑と言われる人が規制を破った人というのは何とも皮肉な話だ。
私が大麻自由化を成そうとするのには大きな理由がある。それは運動の過程で信頼できる葉っぱ吸いのネットワークをつくることにあるのだ。葉っぱ吸いの中にもデタラメでいい加減な奴はいるが、それ以上でも以下でもない。刑罰による規制下で大麻を手にしている者は初めから自らの本質を晒している。大麻愛好者達はどんなに世の中が変わっても自己保存のために豹変するような者はまずいない。そん葉っぱ吸いの実業的職能集団によって経済が完結するのが私の理想である。
国家が破産するような事態になればインフレによって紙幣など限りなく紙キレに近いものになるだろう。ちょっとした買物でも札束を鞄に入れて持っていかなくてはならないかもしれない。そんな時に自分たちの仲間うちだけで通用する通貨があったらとても便利だと思う。(一時的には極上のハイブリット大麻がその役割を果たすだろう)しかしそんな仲間になるためには必ず人の役に立つ、農業でも大工でも何かのワザを持っていなければいけない。何も無いところで通せんぼをして金を巻き上げるようなことを仕事と称している役人達は絶対仲間になれないのだ。私は地域通貨の理念を大麻ネットワークで実現しようと思っている。
12年前、私が大麻自由化運動を始めた頃は、私の発言があまりにも過激で当局を刺激するとして、同じ葉っぱ吸い達に「ハタ迷惑だ」と袋ダタキにあったものだ。しかし今日ではカンナビストや医療大麻のサイトで当時の私より大胆な書き込みを散見することができる。大麻愛好者だけは確実に意識が進歩していることから私は間違っていなかったと自信を深めている。
大麻自由化は役人と民衆の力関係で決まる。人間は平等ではなく上下差別があり、何も生み出さない役人は一般国民より下である。だから私はこれからも威張った役人達の批判を続ける。
以上
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート
平成17年(あ)第820号 大麻取締法違反被告事件
被告人 桂川 直文
上告趣意書
2005年(平成17年)6月2日
最高裁判所 第3小法廷 御中
上記被告人に対する、頭書被告事件について、弁護人の上告の趣意は下記のとおりである。
弁護人 金井塚 康弘
記
第1 緒論
1 原判決は、上告人の控訴を棄却し、第1審の言い渡した「被告人を懲役5年に処する」等とした実刑判決を維持した。大麻取締法の刑罰をもってする規制は、憲法12条、13条、19条、21条、25条、31条に各違反するとの主張を認めず、特に、近時、先進諸外国が大麻規制を他の麻薬、薬物規制とは切り離して非刑罰化、非犯罪化している状況に鑑み、最高裁がなした20年以上前の大麻に関する医学的、薬学的知見に基づく合憲判決を見直すべきであるとの真摯な問いかけに裁判所は再び答えようとせず、第1審を取り消す理由はないとして控訴を棄却した。
2 しかし、立法事実が法制定時、最高裁の20年前の合憲判決時より大きく異なり、医学的・薬学的知見が変わってきているにもかかわらず、国会の立法裁量を審査することもなく、大麻取締法をなお合憲と断じ、被告人への実刑判決を維持した原判決には、以下に詳述するように、憲法12条の保障する市民的不服従の権利の侵害、また、同12条、13条、19条、21条、25条、31条の保障する大麻摂取等についての幸福追求権、自己決定権等を侵害する重大な違法がある。また、一部立法事実の誤認もあり、実刑の量刑も重きに失し、破棄して差し戻されなければ、著しく正義に悖る結果となる。
以下に順次詳述する。
第2 憲法違反(その1)
1 憲法12条の保障内容
憲法12条は、「この憲法が保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。」と国民の憲法保持義務を規定する。「最高法規」である憲法が保障する自由及び権利は、「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」であり(同97条)現在の国民もこの遺産の上に安住することは許されず、国家権力による侵害のないように不断に監視し、自分の権利侵害に対して闘うのみならず、他人の権利のための闘争も支持する義務を課しているものである。
この規定は、立法主義憲法の一局面として、政府、国家機関が権力を濫用し、立法主義憲法を破棄した場合に、国民が自ら実力をもってこれに抵抗し、立法主義法秩序の回復をはかることのできる権利、すなわち、抵抗権の趣旨を明らかにしたものと解されている(例えば佐藤幸治『憲法[第3版]』51頁以下)。権力と自由の間には不断の緊張関係があり、立法主義法秩序を維持するためには何をしなければならないか。非実力的、非暴力的法違反行為としての「市民的不服従」や時としてこの「抵抗権」のように実力による闘争が必要であることを、国民に対し憲法内在的に自覚が促されていると解されている。
2 市民的不服従の権利
抵抗権は、実力を伴う闘争であるが、市民的不服従は、法違反行為でありながら非実力的・非暴力的なところに特色があり、抵抗権より、より現実的で具体的な意義を持つと言われている。
すなわち、憲法12条の保障する市民的不服従ないし市民的不服従の権利は、立憲主義憲法秩序を一般的に受容した上で、異議申立の表現手段として法違反行為を伴うが、それは、「悪法」を是正しようとする良心的な非暴力的行為によるものであるところに特徴があり、そのような真摯な行為の結果、「悪法」が国会において廃止されたり、裁判所によって違憲とされて決着をみることがあり得、そのことを通じて、法違反行為を伴いながらかえって立憲主義憲法秩序を堅固なものとする役割を果たし得る。正常な憲法秩序下にあって個別的な違憲の国家行為を是正し、抵抗権を行使しなければならない究極の状況に立ち至ることを阻止するものとして注目されている(佐藤前掲書53-54頁ほか)。
3 被告人による「悪法」改廃是正行為
被告人による本件行為、特に大麻草の栽培と譲渡は、長野県の栽培許可を取りながら行われていたことに端的に表れているように、可能な限り適法行為として行いながら、市民的不服従として、大麻の有効性、有用性を検証して行き、大麻取締法規制の緩和、廃止を訴えていくもので、非暴力的で真摯な「悪法」改廃是正運動であったとも評価できる。
だとすれば、被告人の行為を「悪法」の改廃是正の市民的不服従の行為である側面をことさらに切り離して形式的な法違反行為として評価することは失当である。被告人の正義心の発露であり、市民的不服従の権利の行使であることを無視して裁くことは、すなわち市民的不服従の権利の侵害であるといえる。
傍論としてではあるが抵抗権の行使が検討された事案において、「不法であることが客観的に明白」であり、「憲法法律等により定められた一切の法的救済手段がもはや有効に目的を達する見込みがなく、法秩序の再建のための最後の手段として抵抗のみが残されている」場合に抵抗権の行使としての実力行使が認められると判示されたことがあるが(札幌地判S37.1.18、下刑集4巻1,2号69頁)、抵抗権と異なり実力や暴力を伴わない市民的不服従が認められる要件は、より緩やかなものと解されている。
栽培免許を適法に取りながら栽培を続け、長野県が許可の更新をしなくなって以降、栽培の継続を知りながら放置していた経緯等も考慮に入れて被告人の行為の適法性が理解できるのである。
刑法的に言えば、法違反行為の違法性が阻却されなければ、市民的不服従の権利の侵害となる関係にあるのである。
4 小括
よって、大麻取締法違反の部分の無罪ないし違法性阻却をあくまで認めなかった原判決は、憲法12条の市民的不服従ないし市民的不服従の権利を侵害しているので破棄されねばならない。
第3 憲法違反(その2)
1 原判決とその問題点
(1)原判決は、「大麻の有害性は、かねてより所論が指摘する最高裁判所の決定を含む多くの裁判例において肯定されており、多くの裁判所においては公知の事実として扱われるに至っているものであるけれども、所論が大麻の作用に関する医学的研究の進展等を指摘するので、あらためて検討してみても、関係証拠によれば、近時の医学的文献において、大麻には、幻覚・幻聴・錯乱等の急性中毒症状や判断力・認識能力の低下等をもたらす精神薬理作用があり、初心者などに対して急性の精神症状をもたらすことがあるなどとされており、大麻が人の心身に有害であるとはいえても、有害性が極めて低いとはいえないことが認められる。」(原審判決書5頁)として、大麻の有害性は医学的文献に示されている「幻覚・幻聴・錯乱等の急性中毒症状」「判断力・認識能力の低下等をもたらす精神薬理作用」「初心者などに対して急性の精神症状をもたらすこと」という三点だとして、「大麻が精神薬理作用を有する薬物であって、その有害性も否定できないことから、これを国民の保健衛生上の危険防止という公共の利益の見地から規制することは十分に合理的であるから、どの範囲で規制を加え、どのような罰則を定めるかは、原則として国民の代表者によって構成される国会の立法裁量に委ねられていると解される」(同6頁)として、合憲の結論を導かれている。
(2)しかし、薬物に限らず、合法的な医薬品・化粧品・食品・嗜好品などを含むいかなる物質であっても使い方や使用量を誤れば人体に有害に作用するものであり、有害性を完全に否定することは不可能である。「有害性を否定できない限り」およそ国会の立法裁量でどのような立法も原則合憲であるとするなら、特に法規制で基本的人権が侵害されている場合、救済の途が閉ざされる。
また、有害性があるとしても、それが、刑罰を伴う程の規制が必要なほど有害な実質があるのかどうかは、法廷手続きの保障、適正手続きの保障、罪刑均衡の原則等から慎重に考量、判断されるべきである。
2 大麻取締法の規定と問題点、刑罰規制を必要とする立法事実の不存在
まず、刑罰を伴う規制にするのが適当か否かであるが、懲役刑の下限が覚せい剤取締法等と比較すると重くはないとする刑の下限論で言えば、選択刑としての罰金刑がないことは、欧州の立法例等と比較して、つとに指摘されているところである。
大麻取締法は、大麻の栽培,輸出入について懲役7年以下、所持,譲渡について5年以下という重罰が規定され、選択刑としての罰金刑が予定されていない(罰金は併科される)。
そもそも、この大麻取締法の保護法益は判然としない。毒物及び劇物取締法1条や麻薬取締法1条のような目的規定がないため法文上明確ではないからであるが、通常国民の保健衛生であると考えられる。しかし、国民の保健衛生といった抽象的な概念が保護法益とされていること自体問題である(弁7、3頁以下、弁10)。
また、アルコールやタバコが大麻の喫煙以上に保健衛生上害があり、健康上有害であることが医学的にも明らかな物質があるが、なぜ大麻が、それらの物質よりもより強く規制されなければならないかという点も全く不明確であり、不合理極まりない(弁10)。未成年者に対する規制さえしておけば足りるのではないかということは、煙草、アルコールの規制と比較すれば容易に分かることである。大麻取締法は、1948年(昭和23年)制定されたが、GHQの要請で一方的に制定されたと考えられるのみで、その法律を支える立法事実はまったく不明確である。
立法当時はもとより、また、現在においても、強い刑罰を伴う規制を成人に対してまで必要とする立法事実は希薄である。少なくとも十分に医学的・科学的な根拠のある議論、また、国民的な議論を経ているとは、とても言い難い状況である(同法受理人員数は、検察統計年報によれば、統計資料のある1951年(昭和26年)以降、1962年(昭和37年)まで、1952年(昭和27年)を除き年間わずか50件以下であり、その後100件台になり、1964年(昭和39年)から1969年(昭和44年)までは400件まで、1970年(昭和45年)以降、800件から70年代に1000件に達するも、1500件前後を推移し現在に至る(弁10、4頁ほか)。
裁判所による現時点での立法事実の慎重な検討が急務である。原判決は、弁護人が提出した検察官の杜撰な有害性立証の資料に反論を加えた、最新の世界的な大麻に関する医学的、科学的知見を表面的にしか拾い上げておらず、立法事実の認定としては、極めて杜撰で失当である。
3 大麻取締法の違憲性(法令違憲)
基本的人権は「公共の福祉に反しない限り」最大限尊重されなければならない。とりわけ自立的個人の幸福追求権、自己決定権(ライフスタイルを選べる権利、自らの望む生活、食物、医療等を受ける権利)は、各種人権の源ともいうべき包括的権利であり、最大限保障されるべきで、刑事罰、特に懲役刑による規制は人の身体,行動の自由に対する重大な制約を加えることになり許されず、人権保障の観点から必要最小限のものとされなければならない。
したがって、大麻取締法による刑罰規制が憲法13条や31条(適正手続の保障)に適合するためには、その保護法益が具体的で明確でありその立法目的、規制目的に比例適合したもの、すなわち法定刑も適正なものでなければならない。
ところが、大麻取締法の保護法益はきわめて抽象的であり、しかも大麻は他人にも自らの健康にもアルコールやタバコ以上には害を与える危険すらないのである。
また、大麻が医療利用され、大麻を使って自己治療している患者が医療効果を享受しているにもかかわらず、大麻取締法をもってこれを禁ずることは患者の自分の望むより良い医療を受ける幸福追求権や生存権をも侵害するものである。
よって、大麻取締法の罰則規定は、幸福追求権、自己決定権(憲法13条)ならびに生存権(憲法25条)を侵害し、その制約は必要最小限のものではなく、罪刑均衡の原則(憲法31条)に反し、かつまたその法定刑は一律に過度に重いことから、憲法13条、同25条及び同31条に反し、法律の文面上違憲であると思料する。
4 大麻取締法の違憲性(適用違憲ないし運用違憲)
また、本件の場合、栽培及び所持は主に医療利用目的、一部自己使用であるところ、少なくともかかる医療目的及び他者に迷惑をかけない自己使用のための栽培及び所持に懲役刑が主体の大麻取締法の罰則を適用することは、その限りで憲法13条、25条、31条に違反すると思料する。
5 最高裁判例の問題点
大麻取締法の合憲性は、最高裁判所が認めているとされているが(最決昭和60年9月10日、同9月27日等)、20年以上も前の知見等に基づく判断であり、その後、少量の大麻製品の非常習的な自己使用目的の行為は訴追を免除すべきであると結論付け、大麻法自体を基本法違反と断じた少数意見も付されているドイツ連邦憲法裁判所の1994年3月9日決定(弁6)等の海外の動向も参考にされるべきであり、また、21世紀に入って加速している大麻についての欧米先進諸国の最近の非刑罰化、非犯罪化、医療用合法化等の顕著な合法化傾向(弁10、弁21、弁25、弁26ほか)からも、規制緩和が要請されているわが国の昨今の社会情勢(特に薬事法の数次の規制緩和のための改正)からも、見直しが求められていることは明らかである。
欧米を中心とする先進国で大麻規制が、非犯罪化・非刑罰化されている最近の状況も立法事実として、公正かつ十分に考慮に入れられなければならない。
なお、上記の最高裁判例の再検討は、刑事学、犯罪学の学者、憲法学者等からも指摘されているところである(弁11、吉岡一男京都大学教授、法学教室67号110頁、弁6、44頁以下、工藤達朗中央大学教授ほか)。
第4 量刑不当
1 実刑5年
原判決は、被告人に対し、懲役5年の実刑を維持し、罰金150万円も賦課した。量刑の理由として縷々説明もしているが、5年の懲役刑の実刑は加重であり失当である。
2 市民的不服従に実刑は失当
なによりも、先に述べたように、被告人の本件行為は、栽培免許を適法に取りながら栽培を続けて、法違反行為を伴う「悪法」改廃是正を旨としていたものであり、長野県が許可の更新をせず栽培の「違法な」継続を知りながら放置していた経緯等からも市民的不服従の権利の行使である。刑法的に言えば、法違反行為の違法性が阻却されなければならないのであり、非暴力的な行為に対して実刑を維持するということは、すなわち、量刑不当と言わねばならない。
原判決は、被告人が敢えて試みた「悪法」への抵抗にほかならない本件の真摯で正当な「動機や経緯」の側面を、全く評価していない。
原判決は、被告人、弁護人の主張する被告人が置かれていた具体的な状況、や「悪法」改廃是正行為の側面を考慮しないで漫然と第1審の量刑が相当と判断しており、極めて不当である。
3 小括
よって、原判決は、理屈にならない理屈で第1審の量刑を維持しており、著しい量刑不当といわねばならず、弁護人としては、破棄されなければ正義に著しく反するものと思料する。
以上
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート
〔桂川さん裁判〕
過日、桂川さんの上告趣意書が弁護士事務所から届きましたので掲載します。
趣意書中、金井塚弁護士は市民的不服従の法律論を展開されています。桂川さんの思想的主張とも合致するその論理展開に、膝を叩く思いでした。既にこれまでの大麻有害論に異論があることも高松高裁で認められ、その規制のあり方が一層問われています。最高裁がこの趣意書にどう応じるのか、日本という国の司法の最高機関が試されているのだと思います。
趣意書には意見書も添付されていましたが、事情により割愛します。
また、桂川さんからは掲載用の原稿も届いていますので、近日中に掲載の予定です。
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート
桂川 直文
役人達は地位と権益を守るためなら何でもする。
平気でしらばっくれるし、いくらでも嘘をつく。
嘘つきは泥棒の始まりと言うが、
そもそも役人なんて初めから税金泥棒だったのだ。
平成17年3月11日、大阪高裁にて私の事件の控訴審判決があり、控訴棄却が言い渡されました。公判において弁護側は夥しい書証を提出し、私は自らの大麻体験や海外での知見等を述べて検察側主張と検察提出資料を完璧に論破しました。しかし裁判所の判決は、控訴棄却とする結論が先にあり、そこに誘導するべく証拠を解釈され、且つ不都合な証拠は無視されて論旨が組み立てられました。
真実を述べて闘った公判の経緯から、大麻無害の判決を期待して傍聴席を埋めた大麻愛好者達は裁判長のあまりの言いように、見てはいけないものを見たような恐怖で慄然として声もなく固まったままでした。被告席に居て正面を向いていた私ですが、そんな空気は背後から伝わってきました。
裁判は公正に行われるものと本当に信じていた若者達にとっては、検事と判事がグルになったやり方には相当ショックだったことでしょう。裁判官といえども権益にしがみついて生きる横並びの公務員、我が身の安泰と自己存続のために精神性を棄てた恥を知らない人達だったのです。
日本は主権在民、三権分立の国といわれていますが実体はそうではありません。族議員、官僚、それに連なる利権企業が集団を形成し、そした複合体による独裁国家なのです。独立した機関と思われている裁判所も、検察、警察、刑務所、矯正協会、差し入れ業者まで含めた「法務共同体」とでもいう権益集団に含まれます。かつて犯罪が少なかった頃は各刑務所間で受刑者の奪い合いがあったといいます。とくに私のように法が間違っていると主張する者は法務権益を脅かす思想犯として厳しく断罪されます。もしかしたら法務共同体の人たちはラブ&ピースの大麻が自由化されれば犯罪が激減すると直感しているのかも知れません。確かにヨーロッパ先進国の事例を見れば、大麻の自由化は大麻以外の有害とされる薬物使用の非刑罰化につながり、そうした国々では麻薬取締官などという職業はありません。
自らの信念で大麻の有益性を社会に訴えれば当局の監視下に置かれ、裁判で真実を述べれば刑が重くなる。このような大麻取締法の運用はかつての治安維持法と同様のものであり、取締当局こそ権力の濫用による主権者に対する犯罪者であるといえます。
治安維持法は1925年に公布され1945年10月に廃止されるまで特高(特別高等警察)は同法を武器に国民の思想、言論、結社の自由を弾圧しました。治安維持法が無かったら日本は戦争に巻き込まれることはなかったと言われています。当時の司法は「法がある」とする理由で罪の無い被疑者に有罪判決を下し続け、戦争が終わって、治安維持法の適用こそ権力による犯罪行為と判っても、同法が撤廃されるまでそれを止めようとしなかったのです。前科者とはこの国の司法のことだったのです。
「悪法も法なり」とする幼稚な論理の恐ろしさを私達は充分知っていながら、またまた司法が同じことを繰り返すのを許してしまいました。それは私達が臆病だったことに尽きます。
現在我が国は毎年80兆円の予算を組みながら税収は40兆円強しかありません。積み上がった借金は、国債、地方債に年金や公益法人等の隠れ借金を加えれば、その額は一説によれば2000兆円とも言われています。既に国家財政は破綻しているのに国家の指導者達は国民を騙してさらに国債を買わせようとしています。意識を拡大する大麻の作用は為政者達のペテンを透かして見せてくれます。大麻取締法など無く、民衆が自由に大麻を吸えることができていたなら日本国が潰れるところまで来ることはなかったと思わざるをえません。
既に存在することを許されていない役人達の「大麻には害毒があり刑罰による規制が必要だ」とする、おためごかしの理由に国民は従う必要などないのです。私達は泥棒達と一緒に滅びる訳にはいきません。時代は変わるのです。
自由な意志で大麻を栽培し、マナーを守って大麻を吸いましょう。
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート
平成17年3月11日宣告 裁判所書記官 櫻井 秀史
平成16年(う)第835号
判 決
本籍 ×××××
住居 ×××××
桂川 直文
上記の者に対する大麻取締法違反(変更後の訴因 大麻取締法違反,覚せい剤取締法違反,麻薬及び向精神薬取締法違反)被告事件について,平成16年4月14日大阪地方裁判所が言い渡した判決に対し,被告人から控訴の申立てがあったので,当裁判所は,検察官藤田義清出席の上審理し,次のとおり判決する。
主 文
本件控訴を棄却する。
当審における未決勾留日数中270日を原判決の懲役刑に算入する。
理 由
本件控訴の趣意は,弁護人丸井英弘作成名義の「控訴趣意書1」「控訴趣意書1の訂正と補充」「控訴趣意書1の補充2」「控訴趣意書1の補充3」「控訴趣意書1の要約と補充」「控訴趣意書1の要約と補充2」並びに弁護人金井塚康弘及び同丸井英弘連名作成名義の「控訴趣意書2」に記載されているとおりであるから,これらを引用する。
原審で取り調べた証拠を調査し,当審における事実取調べの結果を併せて検討し,以下のとおり判断する。
第1 控訴趣意中,理由不備の主張について
論旨は,原判決は,大麻の有害性を証拠に基づかずに公知の事実として認定しており,道路交通法で薬物使用が規制されている以上に大麻取締法で大麻を規制する具体的理由を説明していないから,原判決には理由不備がある,というのである。
ところで,控訴理由として刑訴法378条4号前段に規定された,いわゆる理由不備というのは,同法44条1項,335条1項により必要とされている判決に付すべき理由の全部又は重要な部分を欠く場合をいうものである。所論のいう大麻の有害性や大麻取締法で大麻を規制する理由は,被告人側が原審において大麻取締法が憲法に違反する旨主張した上で問題とされたいわゆる立法事実にすぎないから,刑訴法44条1項,335条1項は,これを認めた理由まで判決に記載することを必要とするものではない。原判決が刑訴法378条4号前段に規定された判決に付すべき理由を付しているのは明らかであるから,原判決に理由不備はない。
論旨は理由がない。
第2 控訴趣意中,原判示第1及び第3の事実(大麻営利目的譲渡)に関する事実誤認の主張について
論旨は,原判決は,原判示第1及び第3の事実として,被告人が営利の目的で大麻を譲り渡したと認定したが,被告人には商売としての営利性がなかったから,原判決には,事実の誤認がある,というのである。
しかしながら,関係証拠によると,営利の目的を認め,原判示第1及び第3の大麻営利目的譲渡の事実を認定した原判決の認定,判断は,正当として是認することができ,原判決が「弁護人の主張に対する判断」として説示するところも十分首肯することができる。
すなわち,関係証拠によれば,被告人は,自ら大量の大麻を栽培しては,これを不特定多数の大麻愛好家に譲渡してカンパという名目で1回数万円から10万円程度の代金を得ることを繰り返して,年間数百万円の代金を得て,自己の生活費や大麻栽培の経費等に充てていたところ,その一環として,原判示第1及び第3の相手方に対し,大麻を渡し,これに対して8万円ないし10万円を受け取ったことが認められる。大麻取締法にいう営利の目的があるというには,商売としての営利目的があるまでの必要はなく,財産上の利益を上げるという意味での営利の目的があれば足りるところ,上記認定事実から,被告人に財産上の利益を得る営利の目的があったと認定されるのはやむを得ないところである。
その他,所論に即して検討しても,原判示第1及び第3の事実に関して所論の事実誤認はなく,論旨は理由がない。
第3 控訴趣意中,原判示第2の事実(大麻営利目的栽培)に関する事実誤認の主張について
論旨は,原判決は,原判示第2の事実として,被告人が営利の目的で大麻を栽培したと認定したが,被告人は,長野県から大麻栽培を黙認されたと誤信しており,犯意がなかったから,原判決には,事実の誤認がある,というのである。
しかしながら,関係証拠によると,長野県から大麻栽培が黙認されたと被告人が考えたとは到底認められないとして,原判示第2の大麻営利目的栽培の事実を認定した原判決の認定,判断は,正当として是認することができ,原判決が「弁護人の主張に対する判断」として説示するところも十分首肯することができる。
すなわち,関係証拠によれば,被告人は,平成5年に大麻栽培を含む大麻取締法違反の罪で懲役2年,4年間執行猶予の判決を言渡しを受けたにもかかわらず,その後も,大麻の使用は妨げられるべきでないなどと主張し,平成13年に,長野県知事に対し,経口及び喫煙摂取する目的で大麻を栽培する免許を申請したが,これを却下され,これに対し異議申立てをしていたことが認められる。これらの事実に照らすと,被告人は,長野県から大麻栽培を黙認されたと誤信したわけではなく,大麻栽培を許可されておらず,大麻栽培が違法な犯罪であることを十分に承知した上で,あえて,法律を犯して大麻を栽培していたものと認められる。被告人の故意等の主観的要素に欠けるところはない。
その他,所論に即して検討しても,原判示第2の事実に関して所論の事実誤認はなく,論旨は理由がない。
第4 控訴趣意中,法令適用の誤りの主張について
論旨は,(1)大麻取締法の罰則規定は,大麻に有害性がないこと,あるいは,仮にこれがあるとしても,刑事罰をもって規制しなければならない程度の有害性がないことなどに照らして,憲法13条,25条,31条等に違反し,(2)大麻取締法は,社会的必要性がないのに,第二次世界大戦後の占領政策として制定されたものであって,法制定過程そのものに問題があり,憲法31条,12条,13条等に違反して立法された法律であって,無効であり,(3)大麻に関する広告を禁じる大麻取締法4条1項4号,25条は,憲法13条,19条,21条に違反し,法律の保護法益が不明確なこととあいまって,大麻取締法全体が違憲であり,(4)本件の大麻の栽培等は,主に医療利用目的,一部自己使用目的でなされたものであるので,これに大麻取締法の罰則を適用することは,その限りで憲法13条,25条,31条に違反し,いわゆる適用違憲ないし運用違憲であるから,本件に大麻取締法を適用した原判決には法令適用の誤りがある,というのである。
1 所論(1)について
大麻の有害性は,かねてより所論が指摘する最高裁判所の決定を含む多くの裁判例において肯定されており,多くの裁判所においては公知の事実として扱われるに至っているものであるけれども,所論が大麻の作用に関する医学的研究の進展等を指摘するので,あらためて検討してみても,関係証拠によれば,近時の医学的文献において,大麻には,幻覚・幻聴・錯乱等の急性中毒症状や判断力・認識能力の低下等をもたらす精神薬理作用があり,初心者などに対して急性の精神症状をもたらすことがあるなどとされており,大麻が人の心身に有害であるとはいえても,有害性が極めて低いとはいえないことが認められる。
弁護人から大麻の有害性の有無に関する証拠として提出された書証は,大麻関連物質に関連した異常行動の発現及び治療薬への応用について平成16年の時点において大学研究者らによって研究が継続されていることを指摘するもの,大麻は状況によっては精神異常を引き起こすが,治療効果もあるとし,大麻の毒性は使用方法や使用量と関係があることを示唆する精神科医の見解,大麻が相応の精神薬理作用を有することを認めつつ,大麻が長期的に人体に影響を及ぼすかどうかについて解明されていない点があることや,大麻の精神薬理作用が覚せい剤等よりも軽いことなどを指摘する各種の研究や調査結果を報告するもの,大麻の個人による使用を刑罰をもって規制しない国があることを紹介するもの,大麻の経済的有用性や歴史的意義等を指摘する文献等であり,上記大麻の有害性の認定を左右するものではない。また,この点に関する被告人の供述も,大麻の精神薬理作用が覚せい剤等よりも軽いものであるとしつつも,大麻が相応の精神薬理作用を有するものであること自体は認めるものであって,上記大麻の有毒性の認定を左右するものではない。
大麻が精神薬理作用を有する薬物であって,その有害性も否定できないことから,これを国民の保健衛生上の危険防止という公共の利益の見地から規制することは十分に合理的であるから,どの範囲で法的規制を加え,どのような罰則を定めるかは,原則として国民の代表者によって構成される国会の立法裁量に委ねられていると解される。そして,大麻の譲渡等に対する罰則規定は覚せい剤や麻薬の譲渡等に対する罰則と比較して重いものではないことなどに照らすと,国民の代表者により構成される国会の立法がその裁量を逸脱したものであるとは認められない。したがって,本件大麻の営利目的の譲渡,栽培及び所持に関する大麻取締法の罰則規定は,憲法13条,25条,31条等に違反しない。
2 所論(2)について
前記のとおり,大麻を国民の保健衛生上の危険防止という公共の利益の見地から規制することは十分に合理的であるから,第二次世界大戦後の占領政策がきっかけとなって国会で審議の上大麻取締法が制定されたとしても,国会における審議そのものに憲法が反する点がうかがわれない以上,大麻取締法の制定過程に問題があり,同法が,憲法31条,12条,13条等に違反して立法された法律であるとはいえない。
3 所論(3)について
大麻に関する広告を制限する大麻取締法4条1項4号,25条の規定は,本件大麻の営利目的の譲渡,栽培及び所持に関する大麻取締法の規定とは別個の独立した規定であるから,仮に大麻取締法4条1項4号,25条が,憲法に違反しても,大麻取締法が全体として違憲であるとはいえないし,本件に関係する大麻取締法の規定が違憲であるともいえない。また,前記のとおり,大麻取締法は,大麻の有毒性が否定できないために,大麻を国民の保健衛生上の危険防止という公共の利益の見地から規制するものであるから,大麻取締法の保護法益が不明確であるとはいえず,大麻取締法が全体として違憲であると解すべき理由はない。
4 所論(4)について
関係証拠によれば,被告人は,大量に栽培していた大麻を医療関係者に販売するのではなく,不特定多数の大麻愛好者に反復継続して販売し,年間数百万円の代金を得て,財産上の利益を得ていたこと,大麻の医療的な効用や利用方法については研究の途中であって,医療的な利用方法が確立していないこと,一部の大麻の譲渡人においては,被告人やその知人が宣伝している大麻の薬効について関心を有していたが,医療関係者の助言に基づいて譲り受けているわけではないことなどが認められ,これらの事実に照らすと,被告人が主に医療利用目的,一部自己使用目的で大麻の栽培等に及んだとはいえないから,本件についていわゆる適用違憲ないし運用違憲をいう所論は前提を欠いている。
以上,所論はいずれも採用できない。
論旨は理由がない。
第5 控訴趣意中,量刑不当の主張について
論旨は,要するに,被告人を懲役5年及び罰金150万円に処した原判決の量刑は重過ぎて不当である,というのである。
本件は,営利目的による大麻の譲渡2件(原判示第1,第3),営利目的による大麻の栽培1件(同第2),営利目的による大麻の所持と非営利目的による覚せい剤,麻薬及び麻薬原料植物の所持1件(同第4)の事案である。
被告人は,平成5年に大麻取締法違反の罪で懲役2年,4年間執行猶予の判決の言渡しを受けたにもかかわらず,大麻の使用は妨げられるべきでないなどと主張して,本件大麻取締法違反に及んだのみならず,本件覚せい剤取締法違反,麻薬及び向精神薬取締法違反にも及んでいるのであって,犯行に至る経緯及び動機に酌むべき点がない。被告人は,営利の目的で,94本もの大麻草を栽培し,3.5キログラム以上の大麻を所持し,少なくない量の大麻を譲渡していたのであって,悪質な犯行態様である。被告人が所持していた薬物は,被告人が無害であると主張する大麻のみではなく,覚せい剤,麻薬,麻薬原料植物に及んでおり,被告人の薬物への親和性は顕著である。これらの事情に照らすと,被告人の刑事責任は相当に重い。
そうすると,被告人が今後は合法的に活動する旨述べていること,従兄弟が今後の監督を約していること,父親も今後の指導を約する手紙を提出していることなど,被告人のために酌むべき諸事情を十分に考慮しても,原判決の量刑はやむを得ないものであって,これが重過ぎて不当であるとはいえない。
論旨は理由がない。
よって,刑訴法396条により本件控訴を棄却し,当審における未決勾留日数の算入につき刑法21条を適用して,主文のとおり判決する。
平成17年3月11日
大阪高等裁判所第6刑事部
裁判長裁判官 近江 清勝
裁判官 渡邊 壯
裁判官 西崎 健児 (※「崎」は異体字)
これは謄本である。
平成17年3月14日
大阪高等裁判所
裁判所書記官 櫻井 秀史 (印)
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート
弁護側提出の最終弁論1が金井塚弁護士より届きましたので公開します。
18ページのものをスキャンしてそのまま3ページに分けて<1-6.7-12.13-18>貼ってあります。
桂川さん控訴審判決は3月11日午後4時から大阪高裁です。
それに先立ち、ヘンプパレードなどで盛り上げようという企画があるようです。お時間のある方はぜひ立ち寄って下さい。
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート
刑罰による大麻規制は取締当局による自作自演だった
桂 川 直 文
・大麻を有害とする証拠などどこにも存在しなかった
従来の大麻裁判では大麻使用の当否など論議されることなく、法律の条文だけを理由に量刑が科せられ、被告人が法廷で大麻の真実を述べようものなら反省の意識がないとされて刑が重くなりました。したがって被告人は「大麻は害悪があり二度と手にしない」と虚偽の証言をし、過去の判例に照らして判決が下されて公判は形式的に終了しました。
今日まで我が国では大麻取締法違反容疑で検挙されたものは、実質的に公正な裁判が受けられない状態だったのです。
私の裁判も例外ではなく、大麻取締法の不当性を主張し、取締当局を非難したため、一審では大麻の有害性を「公知の事実である」と断定されて、昨年4月14日大阪地裁にて米山正明裁判官から懲役5年という実刑判決が下されました。
私は一審判決を不服として大阪高裁に控訴し、大阪の金井塚康弘弁護士に加えて東京の丸井英弘弁護士を選任し、弁護団を構成して控訴審を闘ってきました。弁護人による控訴趣意書が奏効して、控訴審では異例の三回にわたる被告人証言をすることができました。
また弁護士の強い主張により、裁判官の勧告で検察側が大麻を有害とする証拠資料を提出したことは、問答無用だった一審からすれば大きく前進したものといえます。
ところが、この4つの文献資料からなる検察提出の証拠はとんでもないシロモノでした。
第一の資料がなんと厚生労働省外郭団体、財団法人「麻薬・覚せい剤乱用防止センター」ホームページ、いわゆる「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの抜粋だったのです。
以前から、このホームページの内容があまりにもデタラメであることから、私を支援してくれているカンナビストの会員が、記述にある大麻摂取を原因とする心身の異常(脳障害、生殖機能障害)について厚生労働省に情報公開請求を行い「行政文書不開示決定通知書」が昨年4月、交付されました。その理由は「開示請求に係る行政文書を保有していないため」というものでした。我が国には大麻摂取を原因とする疾病など一つもないことが判明していたのです。
この事実はすでに第一回公判で弁護側から明らかにされ「行政文書不開示決定通知書」は証拠採用されていました。にも拘らず、出典が明記されておらず、その真偽を確かめようもない単なる主張を、検察は大麻を有害なものとする第一の証拠資料として提出してきたのです。しかも、弁護側の「ダメ。ゼッタイ。」ホームページ管理者の証人申請が検察側の不同意により却下となってしまいました。
その他の検察提出資料もすべて、大麻を取り締まる側の人物や組織の手によるもので、大麻を悪いものとする前提のもとに書かれたものでした。カンナビストの会員の検証によれば、検察資料の中にも、原本には大麻を肯定的に記述した部分があったのですが、検察は意図的にそのような部分を削除して裁判に提出するという悪質さでした。
そして驚くべきは、「捜査報告書」と題する大阪高等検察庁検察官検事 藤田義清 から大阪高等検察庁刑事部長 清水治 あての、この大麻を有害なものとする資料の日付けが平成16年9月28日だったことです。
国民に7年もの懲役刑を求刑する重大事犯(私の場合)にもかかわらず、その根拠となる確固たる証拠資料がここに至るまで検察の手許に無かったことになります。
・麻薬取締官の行為は憲法第15条第2項(すべて公務員は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者では無い)に明確に違反している
私を逮捕した厚生労働省の麻薬取締官(通称マトリ)は、大麻の無害性を国民の誰よりも認識しており、海外の大麻事情にも通じています。私を担当した近畿厚生局麻薬取締部の下宮捜査官は、取り調べ開始にあたって「大麻は酒、タバコと同列である」と宣言しました。さらにマトリ達は、その経験上、大麻を好む人達の大半は普通に職業を持ち、真面目に納税している一般の国民であることも承知しています。
私は取り調べの過程において何度も、現行の大麻規制の在り方を非難しましたが、マトリ達の返答はいつもオウム返しのように「我々は法に従って仕事をしている」でした。しかし、罪の無い人を捕縛し、その社会生活を破壊するようなことが仕事なのでしょうか。
厚生労働省の役人として、大麻が酒、タバコ以上に害が無いことを認識しているなら、その事実を検察や裁判所に、そしてマスコミを通じて広く国民に知らせる義務がある筈です。
マトリ達は公僕としての本来の仕事を放棄して、あろうことか、大麻の真実を社会に知らしめている大麻自由化運動を組織的犯罪行為とみなし、私をその主魁と認定して、私の友人知人達を次々と逮捕投獄してきました。
すべての捜査と取り調べが終了して、当所マトリ達が描いていた、大麻解放を隠れ蓑にした日本最大の大麻密売組織という構図は自らの妄想だったことが判明しました。
取り調べの最後に登場した近畿麻薬の幹部は「我々にとって今回の事件は非常に特殊なケースでした。あなたの行為を裁判所がどう判断するかとても興味があり注目しています」と言い放ちました。従って私は絶対に引き下がる訳にいきません。とことん最後まで闘って、取締当局こそ犯罪者であることを証明します。
・大麻無害の証拠をこれ以上求められれば役人達に大麻を吸ってもらうしかない
昨年11月24日の第3回公判で控訴審での私の証言は終了しました。傍聴していた支援者からの手紙によると、皆 私の発言に満足していたとのことで安堵しました。3回にわたって決定的なことを述べましたが、それでも語り尽くせない点がありましたので公判後、陳述書として裁判所に提出しました。
情報化時代の今日、私が何回も法廷で話さなくても、裁判官達は大麻の無害性くらいうすうす知っている筈です。しかし、30年以上にわたりこんなことで何万人もの国民を牢屋に入れてきたのですから、役所のメンツや同僚、先輩への配慮からも、役人達はそう簡単に大麻容認にしないでしょう。だから私は1年半も拘置所に座り、公判であーでもないこーでもないと検察とやりあい、夥しい証拠書類を積み上げているのです。いわば私の裁判は一つの儀式であり、日本が精神的先進国になるための通過儀礼のようなものなのです。
もはや検察は公判を維持することができなくなっています。訳の分からない、トンチンカンな被告人質問に終始し、まるで要領を得ませんでした。
一審の公判検事には大麻吸煙について「トリップを求めていたのか?快感を得ようとしていたのか?」と質問され困ってしまいました。
控訴審では検察資料を示され「大麻にはこのような害悪があることをどう思うか?」と訊かれ、私は「それはかなり古い資料だと思います」と答えました。つぎに「LSDをやったことがあるか?」と訊かれ、「あります」と答えました。検事の質問はたったのそれだけでした。
弁護側は大麻取締法違憲の証拠、大麻使用の無害性有益性の証拠を考えられる限り、すべて提出し、私は真実を忌憚なく証言しました。これ以上大麻無害の証拠を積み上げるとするなら、検察官や裁判官に大麻を吸ってもらうしかないと思います。
現在、全国の支援者から沢山の励ましの手紙を戴いており、まだ返事を差し上げていない方々に、とりあえずサイト上で御礼申し上げます。
また私の減刑嘆願のため署名された多勢の皆様にも厚く御礼申し上げます。
本当にありごとうございました。
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート
平成16年(う)第835号大麻取締法違反等被告事件
被告人 桂川 直文
最終弁論1
平成17年1月 日
弁護人 丸井 英弘
大阪高等裁判所第6刑事部 御中
記
第1.大麻取締法の違憲性1大麻取締法は、社会的必要が無いのに、占領政策として一方的に制定されたものであり、無効である。
原判決は、この無効な法律を適用して、有罪判決をしているのであるから、刑事訴訟法第380条の法令適用の誤りがあるので、破棄すべきである。
1.大麻取締法ではその1条で、「大麻」の定義として、「大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品」と規定しており、現行大麻取締法で規制されている大麻はカンナビス・サティバ・エルと呼ばれる種のみであり、かつ大麻の薬理成分とされるTHCの含有の有無とは無関係である。なお、1961年の麻薬に関する単一条約(昭和39年12月12日条約第22号)では、第1条定義で「大麻」とは、「名称のいかんを問わず、大麻植物の花叉は果実のついた枝端で樹脂が抽出されていないもの(枝端から離れた種子及び葉を除く。)をいう。」と定義付けされている。
大麻とは、日本名でいえば、麻(あさ)のことであり、植物学上はくわ科カンナビス属の植物である。そしてカンナビスには種(しゅ)として、少なくともカンナビス・サティバ・エル、カンナビス・インディカ・ラム、カンナビス・ルーディラリス・ジャニの三種類があることが植物学的に明らかになっている。各名称の最後にあるエルとかラムとかジャニというのはその種を発見、命名した学者の名前の略称であり、サティバは1753年に、インディカは1783年に、ルーディラリスは1924年に発見、命名された。いずれも大麻取締法が制定された一九四八年以前のことである。
大麻のうち、(カンナビス・サティバ・エル)と呼ばれる種類は、日本において縄文時代の古来から主に繊維用に使われて来たものであり、特に第2次大戦前は、繊維用などに不可欠な植物として国家がその栽培を奨励してきた植物である。
そして大麻取締法は、この衣類の生産など産業用に栽培されてきた日本人にとって貴重な植物である大麻草(カンナビス・サティバ・エル)の栽培等を規制した占領米軍による占領立法である。従って、大麻を規制する社会的必要性がまったくなかったので、大麻取締法は、その立法目的を明記していないという法律として異例な形をとっている。占領米軍は、占領後の日本を石油繊維などの石油製品の市場とするために、石油繊維とその市場が競合する大麻繊維の原料となるカンナビス・サティバ・エルと呼ばれる大麻の栽培を規制したものである。
このような法制定過程そのものに疑問がある大麻取締法は、憲法第31条の適正手続き条項に反し、また同法第12条の職業選択の自由や同法第13条の幸福追求権などに違反する違憲立法であるといわざるを得ないものである。過去の判例は、大麻取締法の立法目的を「国民の保健衛生の保護」としているが、日本において、大麻の栽培使用は縄文時代の古来から行われて来たのであり、大麻取締法制定当時も含めて「国民の保健衛生の保護」上の問題はまったく起こっていなかったのであるから、その解釈は間違っているものである。(「地球維新 vol.2」70頁以下 厚生省麻薬課長証言参照)以下厚生省麻薬課長証言を引用する。
「弁護人
現行の大麻取締法ですが、途中で改正もあったようですが、これは昭和23年に制定されたものですね。
証人
ええ、現行法は23年に制定されております。
弁護人
それ以前は大麻規制はどのようになっていたんでしょうか。
証人
これは私も文献的に調べる以外に手がないんでございますけれども、ずい分古いようでございまして、一番初めは大正14年に通称第二アヘン条約と言われます条約が出来まして、それで大麻の規制をしようという条約が出来ましたのを受けまして、昭和5年に当時の麻薬取締規則というものの中にこの大麻の規制が取り込まれたと。
ですから昭和5年が一番初めということでございまして、それ以降昭和18年頃に薬事法という法律の中に法律が整備されまして取り込まれたというふうに文献は示しております。
それ以降昭和20年になりましてポツダム省令で国内における大麻を含めまして、一切禁止の措置になったと。
それでは産業上非常に困ってしまうということがありまして、昭和22年に大麻取締規則というものが出来たと。
さらにその大麻取締規則が昭和23年に至って現行の大麻取締法というものに変えられたということでございます。
弁護人
すると、昭和4年の大麻取締規則は第2アヘン条約を受けてできたものであるということですか。
証人
文献上そのような経過の記録になっております。
弁護人
そうしますと、国内的にわが国で、当時大麻の使用によってなにか弊害というものがあったから出来たのか、それとも国際条約を批准したという関係から一応作ったのかその辺はどうなんでしょうか。
証人
これは、多分当時国内において大麻の乱用がみられたということはなかったんではないかと思います。 むしろその国際的な条約を受けましてそういう規定が出来たものというふうに考えます。
」
「
弁護人
昭和5年の麻薬取締規則で規制していたのはインド大麻と言われるものだけであったんではないですか。
証人
そうでございます。インド大麻というふうになっていたと思います。
弁護人
規制内容は具体的にはどういう規則だったんでしょうか。
証人
詳細については、私、記憶ございません。
弁護人
規制内容としては、インド大麻を輸出入する場合にそれを内務大臣に届けるというような、いわば届出制のような規制じゃなかったんでしょうか。
証人
大変恐縮でございますが、私その規制の具体的な内容につきましては…。
弁護人
国内で栽培もしくは野生ではえておりますいわゆる麻ですけれども、これは規制の対象にはなっていたんでしょうか、昭和5年の規則では。
証人
当時は規制の対象になっていなかったと思います。
弁護人
ところで、昭和23年に現行法が出来たわけですが、これは具体的にはどういうようないきさつから立法されたんでしょうか。
証人
ポツダム省令というものをうけ、22年に大麻取締規則というものが出来たわけですが、当時そういった法律を更に整備していくという過程の中で、法律化されたのではないかというふうに思うんでございますが、実はその規則ができまして、それが更に法律に形を整えられていったという過程の記録等につきまして、私今回かなりいろいろ課の者達に手伝ってもらいまして捜してみたんですが、その間の経過は記録文書上かならずしもはっきり御説明できるものが見当たりませんでした。
弁護人
実は、私が読んだ資料の中では内閣法制局長官をされていた林修三さんが「法律のひろば」で大麻取締法の制定当時の事情を書いてる文献を読んだことがあるんですが、私の記憶ではいわゆる連合国占領国ですね、GHQの強い要望で出来たんだと、日本国政府としては特別に規制するという必要性というのは特別にはなかったんだ、というような趣旨ですけれども、その辺はどうなんでしょうか。
証人
私も林修三さんという方が書かれた文章は読んだ記憶がございますが、戦後ポツダム省令等に基いて作られました各諸法令をさらに整備していくという過程の中で、大麻取締法という法律がいるかどうかということについての御議論があって法制局サイドではその必要性について若干疑問を持ったと。
しかし、当時の厚生省はまだそこまでの踏ん切りがつかなかったということ、しかし今になってみるとそこまでしなかったほうが良かったんじゃないかと、いうような一つの随想といいますか、エッセイのようなものを読んだことは記憶がございます。
弁護人
昭和20年から23年当時ですけれども日本国内で大麻の使用が国民の保健衛生上問題になるというような社会状況はあったんでしょうか。
証人
20年代の始め頃の時代におきまして大麻の乱用があったということは私はないんではないかというふうに思います。
弁護人
そうしますと、この大麻取締法を制定する際に、大麻の使用によって具体的にどのような保健衛生上の害が生じるのか、ということをわが国政府が独自に調査したとかそういうような資料はないままに立法されたと考えて宜しいわけですか。
証人
これは推するほかないんでございますが、そういう資料がなかったんではないかと。
」
また、昭和38年に大麻取締法が従来あった罰金刑が廃止され、懲役刑も強化されたが、次に引用する前述の麻薬課長証言によっても、当時大麻使用による具体的な弊害というようなものは社会的に存在しなかったものである。
「
弁護人
ところで、昭和23年の制定当時の法律ですけれども、法規制の内容としましては罰金刑というものは当初ありましたか。
証人
ありました。
弁護人
内容は大体どのような…。
証人
罰金刑といたしましては、栽培等については当時の法律では3000円か5000円以下の罰金という規定があったと思います。
弁護人
所持とか譲渡の場合も大体同じですか。栽培・所持と輸出入と分けてますね。
証人
ちょっと、私今…。資料は持っておりますけれども。
裁判官
資料御覧になりながらで結構です。
弁護人
昭和23年の現行法の制定当時の刑の内容です。
証人
23年当時というふうにおっしゃられるんですが、今私が持って参りましたのは28年の改正分以降のものですから、ちょっと正確性に欠けるかもしれませんが所持・栽培につきましては38年の改正が行われる以前におきましては罰金刑がございまして、3万円以下ということが書いてございます。
弁護人
あと懲役としては、どのような内容でしょうか。
証人
3年以下の懲役または3万円以下の罰金に処するという規定でございます。この際には所持・栽培・譲り受け・譲り渡しというものがその対象となっております。
弁護人
現行は所持・譲渡・譲り受け、これは懲役5年以下ですね。栽培・輸出入が懲役7年以下というふうにかなり重くなったわけですね。
証人
はい。
弁護人
昭和38年に罰金刑を廃止するとかつ懲役刑についても3年以下のものを5年とか7年にするというふうにかなり厳しくされたわけですが、これはどういうような理由からなんでしょうか。
証人
この当時の法律改正の背景と致しましては、昭和30年代末期にわが国では御存知のとおり、ヘロインを中心と致します薬物乱用がずい分はやりまして非常に深刻な社会問題として受けとめられていた状況がございました。
それで当時の状況を記録によって見てみますと、実にさまざまな対策がこのヘロインといいましょうか麻薬撲滅という観点から行われているわけですけれども、その一環として麻薬取締法の改正も行われました。
罰則の強化だとか中毒患者につきましての措置入院の制度も作られるというような方策も講じられております。
で、当時合わせて大麻取締法も改正されておりますが、私思いますのには、当時のそういった麻薬を中心とする薬物乱用状況という物を背景にいたしまして、わが国から薬物乱用の問題を一掃しようという一種の国民的な世論の盛り上がり、そういう背景のもとに関連法規である大麻取締法についても罰則の強化がはかられた。
当時は、大麻の乱用事例というのは私はそう多くはなかったと思いますが、罰則を強化することによって薬物乱用を一掃しようということで、この法律改正がはかられたというふうに考えます。
弁護人
そうすると、昭和38年当時に大麻使用による具体的な弊害というようなものはあったんでしょうか。
証人
具体的な弊害がどの程度あるかということについては私は承知しておりません。
」
2.第2次大戦前の日本における大麻の栽培風景は、1929年の第16回二科展に発表された清水登之氏の「大麻収穫」という次の絵のとおりである。清水氏は栃木県出身であり、その絵は1920年代の栃木県鹿沼地方での大麻収穫風景を描いたものである。(「地球維新 vol.2」扉の裏参照)
(※絵「大麻収穫」)
また、中山康直氏著の「麻ことのはなし」評言社2001年10月10日発行の46頁で農業絵図文献よりの引用で「古来から日本の各地の畑で見られた麻刈りの風景」という題で次の絵が紹介されている。
(※絵「古来から日本の各地の畑で見られた麻刈りの風景」)
さらに、昭和12年9月に栃木県で発行された大麻の生産発展を目的にして発行された「大麻の研究」という文献があるが、その45頁で日本における麻の分布図を引用しているのであるが、その内容は次のとおりであり、大麻が日本全国において縄文時代の古来から栽培利用されてきたことは明らかである。なお、「大麻の研究」の末尾で著者(栃木県鹿沼在住)の長谷川氏は次のように述べている。 「斯る折に本書が発刊されこの方面に関心を持つ人達に愛玩吟味されて日本民族性と深い因縁のある大麻に対する認識を新たにし、是が生産発展上に資せられたなら望外の幸と存じます。」(「地球維新 vol.2」6~7頁参照)
(※絵図「麻の分布図」)
大麻の栽培が日本の伝統的な文化財であることは、大分県日田郡大山町小切畑で大麻すなわち麻の栽培をしている矢幡左右見さんが1996年6月26日、文化財保存技術保持者として文部大臣から認定を受けたことからも明らかである。大山町のホーム頁でその記事の要約を次のとおり紹介している。このように、大麻の栽培者が文化財保存技術保持者として文部大臣から認定を受けているのであり、大麻すなわち麻を犯罪として取り締まることが不適切であることは、明白である。
「矢幡さんは、昭和6年に栽培を始め、49年から福岡県久留米市の久留米絣(かすり)技術保存会から正式な依頼を受けて粗苧の製造を始めました。以来、矢幡さんは毎年、粗苧20Kgを出荷しています。粗苧(あらそ)とは、畑に栽培され、高さ2メートルに成長した麻を夏期(7月中旬頃)に収穫して葉を落とし、約3時間半かけて蒸し、さらにそぎ取った表皮を天日で一日半ほど乾燥させて、ひも状にしたものです。粗苧は、国の重要無形文化財である「久留米絣」の絣糸の染色の際の防染用材として使われ、久留米絣の絣模様を出すためには欠かせないものです。しかし、栽培・管理の手間に比べて利益率が低いことから生産者は減少の一途をたどり、現在では矢幡さん一家を残すのみとなりました。久留米絣の模様は粗苧なしではできないといわれており、粗苧が無形文化財の保存・伝承に欠くことのできないものであるということから、今回の認定になりました。矢幡さんは、「ただ、自然にやってきたことだけなのに、とても名誉なことです。」と話しています。」
また、「麻 大いなる繊維」と題する栃木県博物館1999年第65回企画展(平成11年8月1日~10月24日)の資料集では、次のあいさつを紹介している。
「
ごあいさつ
麻は中央アジア原産といわれ、わが国への渡来も古く、古代より栽培されています。
表皮を剥いで得られる繊維は、他の繊維に比べ強靭で、肌ざわりがよく、木綿や羊毛、化学繊維が登場するまで、衣服や漁網、下駄の鼻緒の芯縄、各種縄などに用いられてきました。その一方では麻は特別な儀礼や信仰の用具に用いられ、現在でも結納の品や神社の神事には欠かせない存在となっています。麻は実用のみならず信仰・儀礼ともかかわる、まさに大いなる繊維でした。
ここでは、質量とも日本一の「野洲麻」の産地である足尾山麓一帯で使用された麻の栽培・生産用具、麻の製品、ならびに東北地方の一部で使用された麻織物に関する用具や麻織物を展示するものです。 麻がどのように生み出され、利用されてきたか、大いなる繊維「麻」について再認識していただければ幸いです。
おわりに、本企画展の開催にあたり、御指導御協力をいただきました皆様にこころより、御礼申し上げます。
平成11年8月1日 栃木県立博物館館長 石川格
」
そして、表紙の2頁目では、次の鹿沼市立北小学校校歌が紹介されているが、このような麻が第2次大戦後の占領米軍による占領政策でもって犯罪視されてしまったのである。
「
鹿沼の里に もえいでし
正しき直き 麻のこと
世の人ぐさの 鏡とも
いざ 伸びゆかん ひとすじに
」
(「地球維新 vol.2」213~217頁参照)
4.米軍による軍事占領下の1948年(昭和23年)7月10日に大麻取締法が制定されてからすでに56年が経過した。そして、1950年に日本全国で25118名いた大麻栽培者は、1998年には102名まで減少してしまった。この減少した理由は、毎年の免許更新手続きが面倒な大麻取締法による規制のためと安価で大量に生産できる石油化学繊維の台頭によって麻製品の市場がなくなったことによると思われる。
しかしながら、大麻には、次のような有益性があるのであるから(逆に大麻にはこのような有益性があるから、日本をアメリカ系の石油系産業の市場とするために占領政策として大麻産業を規制したのが大麻取締法である)、占領政策である大麻取締法の当否を根本からみなおすべき時期に来ていると考える。
5.大麻の有益性(「地球維新 vol.2」8~11頁、189~195頁参照)
大麻は、刑事罰で取り締まる必要がないものであるばかりか、紙用・繊維用・燃料用・食用・薬用等人類にとって貴重なる植物である。
第二次大戦後、日本で大麻取締法の制定を強行したアメリカを始めオランダ、ドイツ、スイス、カナダ、オーストラリアなどでは大麻を地球環境保護の立場から見直す動きがでているが、大麻には次のような有益性があると指摘されている。なお、アメリカでは建国当時は大麻の栽培を奨励したのであるが、1930年代になって石油系の化学繊維が開発され、大麻とその市場が競合することが大麻の禁止をした社会的背景であると思われる。
(1)大麻から繊維がとれかつ土壌を改良する働きがある
大麻は栽培密度と収穫時期を調節することにより、絹に近い繊細な衣類や船や工場で使うロープまで、さまざまな品質の製品が作られる。しかも大麻の栽培には化学肥料が不要で、熱帯から寒冷地、沼沢から乾燥地帯まで多様な気候・土地条件のもとで育ち、かつ大麻の根の働きによって土壌自体を改良する働きがある。
(2)大麻から紙や建築用材、さらには土壌分解可能なプラスチック等ができる。
森林は人類に酸素を供給してくれるなど貴重な資源であるが、日本を始め先進国が紙や建築資材にするために森林の大規模な伐採を行なっており、地球環境の破壊が日々進行している。大麻は一年草であり数カ月という短期間で成長し、その茎は紙の材料になったり建築用の合板に加工でき、さらには土壌に分解可能なプラスチックも出来るため、大切な森林を守ることが出来、またゴミ問題の解決に役立つものである。「独立宣言」を起草したアメリカ第3代大統領のトーマス・ジェファーソンは、自分の農場で大麻を栽培し、製紙工場も持っていた。また、「独立宣言」の起草文は、大麻から作られた紙に書かれて、アメリカの国旗や紙幣までも大麻から作られたとのことである。なお、中国にある仏教の教典も大麻の紙から出来ているとのことである。また、1940年代にはフォード社が大麻の繊維分を使って鉄よりも軽くてかつ丈夫な車体の製作に成功している程である。
(3)大麻から燃料ができる
大麻の茎や葉を発酵させることにより、燃料(エタノール)が出来る。また、大麻の種にもオイル分が含まれている。地球の温暖化は化石燃料(石油、石炭、天然ガス)が放出する二酸化炭素が大気中に蓄積していくために生じる。しかし、大麻を燃料用に栽培すれば、成育途中で光合成により二酸化炭素を酸素に変えるので、地球の温暖化を防ぐことが出来る。
(4)麻の種の有効利用
麻の有効利用のなかで極めて注目すべきものが、種の有効利用である。この種の有効利用については、日本ではほとんど注目されていないが、医療用・食用・燃料用など多目的に利用することができるので、今後その有効利用について調査・研究・開発をする価値が大いにあると思われる。そして、大麻はどこにでも生えるので、地球規模で生じると予想される食料不足を解決する可能性がある。
1)麻の種の成分の分析
(オランダ アムステルダムにあるGREEN LANDSという麻製品を取り扱っている店が発行している資料に基づいてまとめた。この資料は、ハンガリーのブタペスト大学の調査を参考にしています。)
蛋白質 約23%
油分 34%(この油分には、人間にとって必要な必須脂肪酸であるリノール酸とα-リノレイ酸が3対1という理想的な割合で含まれている。)
繊維質 20%
栄養素としては
ビタミンB1.2.3.6,E,C
カルシウム
2)用途
1.種は、中国では5穀の一つに数えられているように、有効な食料である。
2.種に含まれる油分は燃料になる。
3.種に含まれる油分は、皮膚の健康によく、アトピー性皮膚炎や火傷、花粉症などにも有効といわれている。
また、種自体、便秘などの胃腸薬として市販されているし、七味とうがらしの中にも入っているのである。
(5)大麻から医薬品ができる。
古代から人類は、大麻を安全な医療品として使用してきた。喘息、緑内障、てんかん、食欲減退、憂鬱などに効果があるほか、ストレスの解消にもなる。日本でも印度大麻煙草が、喘息の薬として、明治以降第二次大戦後まで市販されてきたが、格別の副作用や弊害は何ら報告されていない。
小林司氏は別添「心にはたらく薬たち」一九二頁~一九三頁の中で大麻の治療効果について次の様に述べている。
「一八九五年(明治二八年)一二月一七日の毎日新聞にはこんな広告がのっている。「ぜんそくたばこ印度大麻煙草」として「本剤はぜんそくを発したる時軽症は一本、重症は二本を常の煙草の如く吸うときは即時に全治し毫も身体に害なく抑も喘息を医するの療法に就て此煙剤の特効且つ適切は既に欧亜医学士諸大家の確論なり。」
日本薬局方にも印度大麻として載っていたくらいだから薬効があると考えられていたに違いないが、大麻は本当に薬効をもっているのだろうか。
一九七四年には、フレデリック・ブラントンが大麻を使って眼内圧を下げ、緑内障の治療をした。二年後には、ミシシッピー大学でも、緑内障に有効なことが確認され、フロリダ、ニューメキシコ、ハワイ、インディアナとイリノイの各州では、マリウァナを医学に使うことが合法化された。また、その後ガンに対する化学療法に伴う副作用としての嘔吐を抑えるために、大麻が一番有効なことが確認されている。
米国保健・教育・福祉省の「マリウァナと健康」第五リポート(一九七六年)によると、マリウァナは、眼内圧降下、気管支拡張、抗けいれん、腫瘍抑制(抗ガン作用など)、鎮静睡眠、鎮痛、麻酔前処置、抗うつ、抗吐、などの作用をもっており、アルコールや薬物依存の治療などに有効だ、という。アルコール依存に効くのは、マリウァナがストレスを減らし、怒りにくくするかららしい。
もっとも古い精神薬の一つであるマリウァナが世界中に広まり、禁止される一方では、二億人もの人たちが毎日喫煙しているという歴史と現状とを私たちは見てきた。その薬理学的特性は一九七〇年代末になってやっと明確になった。その毒性は使用量と関係があるようだ。量が過ぎれば、酒でも睡眠薬でもスパイスでも毒になる。マリウァナの有毒性でなしに有益な点を明らかにして、プラスの面を活用するのが賢明な道というべきであろう。」
前述したハーバード大学医学部精神医学科のレスター・グリンスプーン氏もその著「マリファナ」「別冊サイエンス心理学特集不安の分析」の中で次の様に述べている。
「カンナビス・サテバは繊維原料として、土人が宗教的儀式に使う薬として、そしてインドでは特に薬剤として用いられ始めてから長い歴史を持つ。一九世紀に西洋では、さまざまな種類の病気や不快感、たとえばセキ、疲れ、リューマチ、ぜんそく、振戦譫妄(しんせんせんもう=ふるえや妄想)、偏頭痛、生理痛などに広くこの薬物が処方された。」
厚生省薬務局麻薬課発行の「大麻」57・58頁でも次の様に述べている。
「大麻が医薬品として使用された歴史は古く、中国では紀元前二〇〇〇年代に鎮静剤として使われていたようである。また、紀元前二〇〇年頃にも中国の魏で大麻を配合した全身麻酔剤が使用されていたとの記録がある。
インドにおいても一〇〇〇年も前から、大麻が医薬品として使われていた。即ち”アユルベダ”と呼ばれるインド古来の医薬品体系や”Unami”と呼ばれるアラビア(回教徒社会)から伝来した医薬品体系において、不眠症、神経過敏症、消化不良、下痢、赤痢、神経痛、神経炎、リューマチ、フケ、痔、らい病、便秘等に使われていた。また催淫剤としても用いられていた。アルゼンチンでは破傷風、うつ病、疝痛、淋病、肺結核、喘息等の万能薬として、ブラジルでは、鎮静、催眠剤、喘息薬として、またアフリカでは土着民の間で炎症、赤痢、マラリヤ等に用いられていた。欧米に目を転じてみると、イギリスにおいては、一八〇〇年代にインドで生活したことのあるO’shaugnessyが、心身の苦悩の治療や疼痛、筋肉痙れん、破傷風、狂犬病、リューマチ、てんかんに使用しているし、アメリカでも一八〇〇年代に破傷風から肺結核までの万能薬として使われていた。」
「わが国においても、大麻の医薬品としての応用について記した幾つかの文献がある。
一五九〇年に中国の李時珍により編さんされた「本草網目」(一八九二種の医薬品が収載されている)がわが国にも伝えられている。同書には、”麻仁酒”と云う医薬品が紹介されている。その効能、用法は「骨髄、風毒痛にして、動くこと能ざるものを治す、大麻子の仁を取り、沙香袋に盛り酒を浸してこれを飲む」と説明されている。」
「近代に入ると「万病治療皇漢薬草図鑑」に大麻を煙草に混ぜて吸うとぜんそくに効果があり、また便秘、月経不順によいと記されている。」
(6)大麻繊維には免疫力を上げ、電磁波の悪影響を防ぐ効果があるとの見解がある
萩原弘通氏著の「免疫力を上げる生活」(株式会社サンロード社刊)293頁~297頁では「絹・麻と和紙で身を守る」と題し、次のとおりの指摘がなされている。
「私は、悪い電磁波を防ぐ物質は、かねて金属よりも絹、麻といった古来の繊維にあるのではないか、そして和紙も同様ではないかと想定していました。その理由は、絹の場合、桑(桑の有効性はもっと研究され、認識されるべきです)を食べたカイコが、マユを作って中でサナギ時代は全く自分で行動することができません。動けないさなぎの安全をはかるため、口から出すマユ糸にはかれらの免疫力が与えられていると思われます。そのあたりに悪い電磁波に対抗できる何かがあるのではないかという想定です。
麻はもっと理由がはっきりしています。ただの繊維ではなく、邪気を払い除ける祓(はら)いの用具として発達し、古代の昔から神事をつかさどる忌部(いむべ)-後に斎部-が栽培、加工してきました。ご幣(へい)は和紙で作りますが、それ以前は麻の繊維を束ねていたことでしょう。また神聖な場所は必ず麻縄で囲って外部と遮断しました。ビニールではいけないのです。忌部は阿波国で式内社・大麻比古神社を中心に吉野川流域に発展し、紀州から伊勢、遠江、駿河と東進します。おそらく一~二世紀前後でしょう。伊豆で三島大社の祭神と婚姻関係を結び、伊豆七島から安房へ上陸して安房神社をつくりました。神道における祓いとは、心身にまとわりつく邪気(けがれ)を取り除く儀礼ですが、今日の人の目に見えない邪気の中にはいろいろあって、良くない霊魂(霊的エネルギー)、邪念(念波の中の邪悪なものでこれも微弱エネルギー)からも防御しようとしました。忌部たちはやがて麻作りから発展したであろう和紙の製造を担当することになります。麻を紙におきかえるようになったことは、
和紙にも麻同様の力(ここでは祓いの用具としての実行性)がある事を認識したからだと思われます。江本勝氏によって「恨み」というメンタル波動は、肉体的には腸と皮膚波動と100%共鳴同調するとともに、神経細胞がいかれるだけでなく「超短波」波動を呼び込む事がわかりました。その逆もありえるわけで「超短波」波動の障害を受けていると「恨み」を受け止めてしまうわけです。そうした「超短波」「電磁波」波動を麻、和紙には防御する力がありそうだ、と私は推測してきたのです。この想定が正しければ、コピー機の周囲を麻でくくってしまうことが、〆縄で神聖な場所を囲う事と同じ論理が成立するかもしれません。」
「和紙などは、むしろ私たちの免疫力を上げる機能さえ持っています。和紙の原料は楮(こうぞ)、ミツマタ、雁皮などで、これにマニラ麻、桑皮、麻ぼろ、木材パルプなどを加えて、古来の手すき法で作っていますが、このなかで(未分析ですが)楮(こうぞ)の波動が良いのではないかと推定しています。前に、エジプト原産のモロヘイヤの波動について述べましたが、すばらしい波動をもっていました。モロヘイヤは麻の一種です。あの繊維で紙を作る構想もあると聞いています。完成したら、その波動を調べてみたいものです。こうした事から、技術者は一笑に付すことなく、日本古来の天然繊維を使って、いい電磁波防御服を作ってもらいたいものです。そして、日本の家屋が障子やふすま、つまり和紙で仕切られていることが、寒さを防ぎ風をさえぎっているばかりではない事を再確認したいものです。」
(7)バイオマスエネルギーにおける大麻の有効性
人類が排出する温室効果ガスによる地球温暖化問題は、最も深刻な環境問題をいわれている。そして、温室効果ガスの中でCO2は最も大きな影響力を有しその排出量の7割以上は化石燃料の燃焼に起因すると考えられている。したがって、地球温暖化を抑止するためには、エネルギーシステムからのCO2排出量の大幅な削減が必要である。そして、バイオマスは生育過程においてCO2を吸収するので、燃焼に伴うCO2排出量はゼロとみなすことができるのである。
バイオマスは、植物が光合成によって、太陽光と二酸化炭素から作り出したものであるが、植物が一年間に地球上で成長した量、すなわち一次生産量は、石油換算で約800億トンに相当し、全世界で消費しているエネルギーの約8倍に相当するといわれている。
大麻は、その生育期間が約100日であり、他方木材の場合にはその生育期間が50年から100年(短期サイクルのハイブリッド・ポプラでもその生育期間は5年である)であるので、大麻をバイオマスエネルギーとして使えば、木材よりはるかに有利にバイオマスとして利用できる。また、バイオマスのために植林をすれば、食料生産のための農地が減少することが考えられるが、大麻の場合には、その種が有効な食料源になるので、そのようなことはない。逆に、麻の生産は、バイオマスエネルギーと食料が同時に生産されるという有利さがある。
また、大麻の種に含まれている有用な成分の利用や茎に含まれているセルロースの有効利用は、人類の健康とゴミ問題の解決のためにも極めて大切である。
(8)麻産業の重要性
日本における環境問題・食料問題・エネルギー問題・雇用問題に対する今後の課題としては、環境循環型で自給自足を目指した経済・エネルギー政策の確立が必要である。
そのためには、現在の環境破壊型の産業構造を転換する必要がある。具体的には、農業・漁業・林業など自然生態系に即した産業の現代的回復が必要である。その中で紙・建材・生分解性のプラスチック・食料・エネルギー・医薬品などを生産できる麻産業の果たす役割は、極めて大きい。日本では例えば、製紙会社は木材パルプから紙を生産しているが、その既存の技術と設備を生かして麻パルプから紙を生産することが可能である。また、生分解性のプラスチックをつくる技術と設備を既に日本の企業は有していると思われる。このように日本企業の有する技術と設備を生かしながら、麻産業を日本に現代的に復活することが可能である。
また、大麻から生産をすることができる製品は、紙・建材・燃料・衣類・食料・医薬品など2万5000から5万にものぼるといわれている。麻産業の活性化は、農業の育成と雇用確保にもつながるものである。
第2.大麻取締法の違憲性2
大麻取締法の保護法益が、過去の判例のように「国民の保健衛生」であるとしても、大麻には、刑事罰をもって規制しなければならない有害性がなく、大麻取締法は、憲法(第13条・第14条・第19条・第21条・第25条・第31条・第36条)に各違反する。
大麻には致死量がなく、アルコールやニコチンタバコに比べて心身に対する作用は極めておだやかであり、個人の健康上も格別に害のあるものではない。
犯罪とは人の生命・身体・財産という具体的な保護法益の侵害であるが、大麻取締法違反事件においてこの様な法益侵害はまったくみられないのである。
原判決は、このような違憲の法律を適用して、有罪判決をしているのであるから、刑事訴訟法第380条の法令適用の誤りがあるので、破棄すべきである。
前述したように、厚生省の麻薬課長は次のように証言しており、大麻取締法制定当時に大麻による「国民の保健衛生」上の被害はまったく無かったのである。
「
弁護人
昭和20年から23年当時ですけれども日本国内で大麻の使用が国民の保健衛生上問題になるというような社会状況はあったんでしょうか。
証人
20年代の始め頃の時代におきまして大麻の乱用があったということは私はないんではないかというふうに思います。
弁護人
そうしますと、この大麻取締法を制定する際に、大麻の使用によって具体的にどのような保健衛生上の害が生じるのか、ということをわが国政府が独自に調査したとかそういうような資料はないままに立法されたと考えて宜しいわけですか。
証人
これは推定するほかないんでございますが、そういう資料はなかったんではないかと。
」
また、昭和38年に大麻取締法が従来あった罰金刑が廃止され、懲役刑も強化されたが、前述したように、厚生省の麻薬課長は次のように証言しており、当時大麻使用による具体的な弊害というようなものは社会的に存在しなかったものである。
「
弁護人
昭和38年に罰金刑を廃止するとかつ懲役刑についても3年以下のものを5年とか7年にするというふうにかなり厳しくされたわけですが、これはどういうような理由からなんでしょうか。
証人
この当時の法律改正の背景と致しましては、昭和30年代末期にわが国では御存知のとおり、ヘロインを中心と致します薬物乱用がずい分はやりまして非常に深刻な社会問題として受けとめられていた状況がございました。
それで当時の状況を記録によって見てみますと、実にさまざまな対策がこのヘロインといいましょうか麻薬撲滅という観点から行われているわけですけれども、その一環として麻薬取締法の改正も行われました。
罰則の強化だとか中毒患者につきましての措置入院の制度も作られるというような方策も講じられております。
で、当時合わせて大麻取締法も改正されておりますが、私思いますのには、当時のそういった麻薬を中心とする薬物乱用状況という物を背景にいたしまして、わが国から薬物乱用の問題を一掃しようという一種の国民的な世論の盛り上がり、そういう背景のもとに関連法規である大麻取締法についても罰則の強化がはかられた。
当時は、大麻の乱用事例というのは私はそう多くはなかったと思いますが、罰則を強化することによって薬物乱用を一掃しようということで、この法律改正がはかられたというふうに考えます。
弁護人
そうすると、昭和38年当時に大麻使用による具体的な弊害というようなものはあったんでしょうか。
証人
具体的な弊害がどの程度あるかということについては私は承知しておりません。
」
さらに、前述の厚生省の麻薬課長は次のように証言しており大麻は過去有用な医薬品として認められていたものである。
「
弁護人
この大麻ですけれども、医薬品として認められていたということはなかったでしょうか。
証人
かつては、医薬品をして認められていた時期があったようでございます。
弁護人
それは、いつからいつまでですか。
証人
私ちょっとその当時は明示出来ませんですが、1950年代か60年代の初めくらいまではそういうものが認められていたということは言えるかと思いますが、そのスタートがいつになってるか、私はっきり記憶ございません。
弁護人
その医薬品として認められていたものは、インド大麻チンキと言われてるものじゃありませんか。
証人
はい、インド大麻が原料で作られていたと思います。実際のものはですね。
弁護人
そうすると、国産の麻は特に規制はなかったわけですから、特別に医薬品としてもし使うとしても民間の漢方薬程度で使っていたとこういう程度でしょうか。
証人
それは戦前においてという意味でございましょうか。
まあ、そう推定するほかはないと思うんです。現実にそういうものが国産のものが使われていたかどうかということは、私ちょっと承知致しておりません。
弁護人
証拠等関係カード、弁護人請求証拠番号16「心にはたらく薬たち(小林司)」と題する書籍の2ページを示す。
まず、証人はこの本を御覧になったことありますか。
証人
ございません。
弁護人
ここに「1895(明治28)年12月17日の毎日新聞にはこんな広告がのっている。ぜんそくたばこインド大麻煙草」として「本剤はぜんそくを発したる時、軽症は1本、重症は2本を常の巻煙草の如く吸うときは、即時に全治し毫も身体に害なく抑も喘息を医するの療法に就て此の煙剤の特効且つ適切はすでに欧亜医学士諸大家の確論なり」」とありますが、今言ったような形で宣伝されて使われていたということは御存知ないですか。
証人
私ちょっと承知しておりませんです。
弁護人
で薬局方では、昭和27年頃まで、インド大麻は医薬品として認められていたわけですね。
証人
……。
弁護人
それで宜しいですか。
証人
1950年代から60年代の初めくらいまではなかったかと思うんですが。
弁護人
1951年の第5改正日本薬局方までは収載されていたというようなことはどうですか。
証人
…。
弁護人
それで第6改正日本薬局方において削除されたと。
証人
ちょっとお答えになるかどうかあれですが、薬局方は最近では大体5年に一遍くらいずつ変えられてるようですが、歴史的に見ますと大体これは規定があるわけじゃないですが、当時は多分10年に一遍くらいずつ変えられていたと思います。
弁護人
この第6改正日本薬局方で、インド大麻が削除された理由なんですけれども、それご存じですか。
証人
私、直接承知致しておりません。
弁護人
私、今引用しました小林司さんの記事ですと、効果はあるし身体に害もないんだというような記載になっているもんですから、こういうものを削除するには、それなりの理由があったんではないかと思いますがその辺はわかりませんでしょうか。
証人
私、ちょっとそれはわかりかねます。
ただ一般論で申しますと、日本薬局方これは私も直接日本薬局方の仕事を今まで担当したこともございませんので、一般的な知識で申し上げますと日本薬局方に収載される品目というのはそもそも医療の世界でかなり使用頻度が高い非常に汎用されるものだということが一つの条件でかつその有用性が高いともうしましょうかそういうものが重要な医薬品として日本薬局方に収載されるというのが一般的な考え方だと思います。ですから、新たに入って来るものも勿論ございますし、削除されるというようなものにつきましては大体有用性が低いということその有用性と申しますのは効果とか副作用をあわせまして評価した場合に有用性が低くなって来たと或いは使用頻度が非常に低くなってきたというような場合にはずされるというようなことは一般論としては申し上げられることと思います。
弁護人
この薬局方で認められていたインド大麻草エキスとかチンキとか言われるものですけれども、喘息の薬とか鎮痛・鎮静剤で使われていたようですが、その使用による具体的な弊害というものが何かあったわけでしょうか。
証人
そういう用途での弊害がどの程度あったかということについて、私今までデーターを見たことはまったくございません。
弁護人
そうしますと、インド大麻草が医薬品として使われる際に副作用とかその乱用が問題となってこれは取り締まらなくちゃいけないというような証拠というものはないと考えて宜しいわけでしょうか。
証人
当時医薬品として使われていたものが、正規の用途以外に横流れしまして乱用されたということはないんじゃないかと思います。もしそういうことがあったとすれば何らかの形でやはり一つの薬物乱用の歴史として残るんじゃないかと思うんでございますがそういうものを私今まで読んだことはございませんです。
弁護人
このインド大麻チンキを治療で使ってる際にその為にその患者さんに悪い影響がでるといいますか禁断症状が出るとかそれを使った為に判断力を失って人に危害を加えるかもとかそういうような事例というものはあったんでしょうか。
証人
私承知致しておりません。
」
第3.大麻取締法の違憲性3(大麻取締法第4条4号・第25条の違憲性について)
大麻取締法第4条4項は、大麻に関する広告を禁じているが、右規定は大麻に関して公に意見を発表することを刑事罰(同法第25条で1年以下の懲役または20万円以下の罰金に処される。)でもって一律に禁止するものであり、憲法第13条・第19条・第21条に明白に違反するものである。
このような明白な違憲規定を有する大麻取締法は、法律それ自体の保護法益が不明確なこととあいまって、大麻取締法全体が違憲と評価されるべきである。
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート
〔桂川さん裁判〕
レポート/丹波童心
地元関西を中心に全国から集まった支援者で、約40名の傍聴席は満席となり、中に入れない人が出る状態でした。
10分ほど遅れて開廷したのですが、その待ち時間に丸井弁護士が検察官に対し、話しかけました。「証拠・証人の採用に不同意のみでは、大麻が有害・無害の実質的論議ができない」という趣旨の発言で、検察官の誠意の不足をたしなめる場面がありました。
最初は丸井弁護士からです。
そもそも大麻取締法の成立過程に疑問があり、米国の間違った思い込みで、戦後占領米軍の意向によって成立したこと。大麻栽培は産業として必要であり、有益であること。大麻取締法の成立以前の日本では産業として定着しており、大麻取締法(栽培の免許制)により職業選択の自由が奪われ、違憲である。
大麻取締法で大麻に関する公告を禁止するのは、憲法で認められている思想表現の自由を侵している。
国民の保健衛生の為とされているが、大麻取締法がそれらの保護法益と結びつかないこと、保健衛生の問題で言えば大麻はタバコなどより問題が小さいこと、それらの嗜好を制限するのは幸福追求権を侵害し違憲である。
丸井弁護士自身が昭和61年に長野地裁伊那支部で行った当時の厚生省麻薬課長への証人尋間の公判資料などを論拠として、大麻取締法違憲論が述べられました。
次は金井塚弁護士からです。
検察側から大麻有害の根拠として提出されていた、以下4点の資料に対し具体的に多くの点に関して反論がありました。
資料1は厚生労働省外郭団体、財団法人「麻薬・覚醒剤乱用防止センター」の薬物乱用防止「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの抜粋。
資料2は「薬物事件執務提要(改訂版)」最高裁判所事務総局刑事局監修、法曹会発行の352P~403P抜粋である。
資料3は「薬物事犯に関する裁判例」警察庁生活安全局薬物対策課編で、昭和31年から平成9年までの大麻と覚醒剤事犯の判例集。
資料4は「欧米諸国における薬物解禁論の非論理性と危険性」警察学論集第50巻5号で香川県警察本部長の手になる。
これら4点の資料は、ある資料で肯定されたことが、別の資料では否定されたりと、資料間相互の整合性を欠いており、それでは、大麻の作用について正しく把握していることにはなりません。資料の矛盾点は指摘しきれないほどです。
「ダメ。ゼッタイ。」ホームページの大麻に関する記述が、真実と大きくかけ離れた内容であることは皆様もご存知の通りです。
弁護側弁論で終了し、被告人発言の機会はありませんでしたが、被告席の桂川さんは長期勾留にもかかわらず、健康そうに見えました。
次期判決公判を3月11日にすると決めて、閉廷となりましたが、退廷する桂川さんに恒例の拍手は高く鳴り、裁判官からも検察官からも拍手に対してお咎めはありませんでした。もちろん私も力いっぱい手を叩きました。
--------------------------------------------------------------------------------
レポート/バング
丹波童心さんの投稿にあるように1003号法廷の傍聴席は満席で、開廷前の通路はイギリスで行われた大麻非犯罪化デモをほうふつとさせる雰囲気がしていました。
桂川さんは入廷の際、満員の傍聴席に軽く会釈し、手錠に腰ひも姿ではありましたが穏やかな表情での入廷です。若い裁判官が、耳を傾けるように聞いていた場面が印象に残ったので話したいと思います。
丸井弁護士の弁論で、大麻取締法の見直しを含む、一歩踏み込んだ見解が示された(61年)長野地裁伊那支部の平湯真人裁判長が述べた判決理由を代弁した時の事です。
「人への作用はそれまで考えられていたほど強くなく、他の薬物、ことにヘロイン、コカイン等の麻薬や覚せい剤に比較すればかなりの程度作用の弱い薬物であること、 また、慢性的使用の人格荒廃、凶悪犯罪等の弊害はアルコールの方が具体的に危険である事」
「アルコール、ニコチン煙草と比べて大麻の規制は著しく厳しい」
「刑事責任は行為の違法性と合理的な均衡を保たれるべきであり、右観点からは少量の大麻を私的な休息の場で使用し、かつその影響が現実に社会生活上害を生じなかったような場合にまで懲役刑をもって臨むことに果たしてどれほどの合理性があるかは疑問はなしとせず、少なくとも立法論としては再検討の余地があると解される」
との弁論に、若い裁判官が頷いている様に感じました。
最後に丸井弁護士は裁判長に対し、刑の均衡を保つ為などという理由で逃げていると強い口調で語られていました。
次回公判は3月11日PM4時、大阪高等裁判所1003号法廷で「判決」となります。
一人でも多くの傍聴支援者で集い、日本の大麻裁判に対する国民の関心の高さを裁判所に見せつけてやりましょう。
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート
昨日締めでお願いしていた2回目の署名集約、181名の方から寄せて頂きました。前回の127名の分と合わせて、累計308名の方から自筆による署名をお預かりしたことになります。重みを感じています。ありがとうございました。頂いた署名は今日午前中、弁護士事務所宛に送付しました。
署名活動の継続については、次回公判などの様子を確認したうえで改めてお伝えします。
桂川さんの次回公判は14日(金)午後3時30分から大阪高等裁判所です。傍聴レポートをお伝えする予定です。ご都合のつく方はぜひ傍聴にお出かけ下さい。
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート
1月3日 松本駅前で署名活動を行いました。
< 大麻取締法の見直しと桂川さんの減刑を求める有志の会 >
あけましておめでとうございます。
正月早々、遠方からの参加を含む8名の有志が集い、松本駅前で署名活動を行いました。快晴にも恵まれました。
突然の「大麻取締法違憲論」と「桂川さんの減刑」の署名呼びかけに応じて下さった20名のみなさん、そして、今回は署名は見合わせつつも呼びかけに耳を貸して下さったみなさん、ご近所のみなさん、ありがとうございました。
2年前、「大麻取締法違憲論」のパンフレット配布を同じ松本駅前で行ったことがあります。今回参加したメンバーや、桂川さんも一緒でした。
一人を除きみんな街頭での署名活動は初めてのことで、最初はとまどいもありましたが、要領が分かってくると自然に役割分担ができ、署名活動のスタイルが作れたように思えました。首から下げる署名用の板も、それぞれが自作持参したり、仲間どうし初めての対面も複数通りあり、得るものの大きかった始動となりました。
思ったほど人通りがなく、駅前ではなく若い世代が多く行き交う通りでやれば良かったとの反省点が出ました。次回に活かしたいと思います。
「ホームページ読んでますよ」とか「知ってます、頑張って下さい!」と激励してくれる署名者もいて、とてもいい新年のスタートを切ることができました。
今回の署名集約日は今月10日です。ひとりひとりの力をどれだけ結集していけるか。ひとりひとりの小さな力こそが大切なのだと感じています。ぜひ、引き続き、ご協力をお願いいたします。
大麻取締法で逮捕されない社会に向けて、今年も一歩、平和的に、踏み出しましょう。
今年もよろしくお願いいたします。
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート
1月3日午後1時-3時 松本駅前で署名活動を行います。
< 大麻取締法の見直しと桂川さんの減刑を求める有志の会 >
正月三日、松本駅前で桂川さんの減刑嘆願署名活動を行います。
近くに来る予定などある方、ぜひ署名にご協力をお願いします。
午後1時から3時まで、有志5名前後がお願いに立っている予定です。
この署名活動に関しては、FAQや署名用紙を添付の上、松本警察暑で「道路使用許可」の手続を行い、注意事項など確認しました。周辺の住民から苦情のないように、との注意でした。お巡りさんも署名してよと念のため頼んでみましたが、苦笑いでやんわり断られました。
トラブルのないように、ご近所の迷惑にならないように取り組みたいと思います。
署名へのご協力、よろしくお願いします。
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート
傍聴した人からの伝聞です。
桂川さん本人が大麻についての考えを証言したとのこと。公判は結審せず、次回、年明けに第4回公判が開かれるそうです。詳細については確認次第、お伝えします。
引き続き、署名活動を続けますので、ご協力をよろしくお願いします。
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート
11月24日(水) 午後3時30分より午後4時. 大阪高等裁判所
公判後、(16:00~18:00)報告会が行われます。
場所 大阪労働者弁護団事務所
〒530-0047大阪市北区西天満4-5-8
八方商事第2ビル(旧ジャイロビル)5階
電話 06-6364-8620 FAX 06-6364-8621
★ ランキングとツイートにご協力ください ★
ツイート